萌えてばかりもいられない!

そんなに色々なことにやたらと深い造詣などいだけないから適当に綴っていこうかしらん

なんて中毒性の高いものなんだ…。あまちゃん、見直し捲くってます!!

2013-10-09 01:13:37 | プチ萌え
天野アキのセリフだけで、かなりの高確率でグッとくる。

恐ろしい中毒性を秘めている。

繰り返し繰り返し見直している。撮り貯めた録画を消さずにいるため、ある程度の箇所から先は全部残っている。

見る度に感想やもう一度見直したくなる場面が変わる。


天野アキのちょっと超越しちゃってる「女神」のようなセリフ回しが好きだし、

ユイちゃんの強気・本音・含みの使い分けを書き殴ってみたくなったり、

海女・被災地・観光協会に北鉄の商魂全開な部分を描いている辺りの赤裸々という秀逸さに感じ入ったり、

弥生さん、ストーブさん、眼鏡会計ババァのセリフに被せるアキの名言との伏線やら、

正宗さんの常識的な発言に被せる元祖本音トークの春子のセリフを聴き直したり、考え直したり、

春子・アキ・夏ばっぱのナレーションの入り具合とない場合の状況を確認したくなったり、

副駅長の吉田さんの例え突っ込みだけを追い求めて、録画をコロコロ取り替えたりもするのである。



女神と自分が称するセリフを書き出してみたい。


被災した海女カフェで、みんなが惨状を嘆き、アキが土に塗れた看板を一生懸命払っている場面。

ナレーション(春子):それはストーブさんこと、足立ヒロシ君と種市くんが作った看板です。思い出の一杯詰まった看板です。

夏ばっぱ:(長い沈黙の後静かに)誰のせいでもねぇんだ。アキ…。人間は自然のいいとこばかり利用して、自然の怖ぇとこに目を背けて、そのうち忘れてまう。それが人間の傲慢さだ…。

夏ばっぱ:さぁ帰って一眠りすっぺ。

美鈴:おらも帰るべ。スナック開けねーとな。



アキ:決めた。海女カフェ、復活させっぺ。

美鈴:アキちゃん!

アキ:ここさもう一回海女カフェ作るぺ。

弥生:おい、お前。今の夏ばっぱの話、聞いてなかったのか?今!

アキ:大体聞いてた…。要するに”気にすんな”って意味だべ!

アキ:正直分かんねかった、おらに出来ることやるべきことってなんだべって…ずっと考えてた。



ここまで書き写すの結構大変、この後も名台詞が続くのだが、この達観しているのかズレているのか微妙な格言を突然喋りだす主人公のテンポが格別で、ここでこうくるか!というかこいつ主人公とかっていうより、女性に見えない、人間という部分で本音を語らせるポジションなのだ。どう考えても『そうじゃないだろ!』と一瞬突っ込みたくなるのですが、それ以降の台詞で吹っ飛ばしてしまう。

ナレーションではいきなり訛る春子さんもいいのだが、もう一度ドラマを見まくっているものの、脚本そのものを読みたくなる。

文字では認識できる類と、音で台詞が飛んでいく上で、文字で確認しているくせに、それを音として無視したり、やっぱり言霊のように残ってしまって後で、音痴様様って!ひどい!ってぶり返したり…。

「俺は岩手と闘っている、俺ひとりの力ではとても敵わない、だから力を貸してくれ、種市浩一!」なんて異次元する頼み方である。


震災婚とかいう俗なものに意味を見出したり、引いたりしている普通の反応の上で、そこでおめでとうって素直に言えちゃいそうになっている自分に驚いてる春子さんの独演に感じ入ったりしまくっている。なんだか台詞をもう一度目で見ると、こういう風に会話ならしちゃいそうになるけど、文字で書いててこの展開、異質過ぎやしませんか?と思ったりの連続だ。


最終回は実質最終週よりだいぶ前の足立功先生の市長選当選した日の打ち上げの梨明日の外の駅構内にであった。

ここはうろ覚えで書くが、ストーブさん相手にビール片手にアキが「おっぱい」という単語まで入れて捲し立てる部分がこのドラマの終焉だった。

いい意味でアキちゃん変わらない、普通は変わってもおかしくない状態だったのに変わらないというヒロシの言葉に嬉しそうに頷きながら…
人間はほっといても成長する。でも変わらないものを大切にしたいという台詞だった。成長しなければダメなのか、東京に居ると成長してねーと怠けていると思われるが、そうじゃねー。所詮プロちゃんにはなれねぇーもん。
プロちゃんにはなれないという変な諦観と変わらないものを守るのだって一つの生き方だっていう啖呵を切ってみせる。一生甘ちゃんと呼ばれてもいい、それでもいい。と納得する場面だった。

そして、もしかしたらとっておきの時まで(演技で)音痴で通したかもしれない鈴鹿博美に「プロだわ」と感心してみせる春子の言葉で最終週にプロアマの壁みたいなものを見せつけた格好だった。

素人とは違うアマチュアの世界という言葉もあった。アキの熱意は「好きこそものの上手なれの極み」を見せたかったこともあるだろう。

消してしまった海女になりたいとか、南部潜りしたいとかいう場面や、アイドルになりたいとかいう剥き出しの希望を口にし、そのまんま突っ走る女の子だったが、その過程がもう少ししか思い出せないようになってしまっている。

どこかでDVDを購入しているか、脚本本を読み耽っている未来が見える。



このドラマを連続ドラマとして見た子供達は将来どんなドラマを書いてくれるのだろう。

また、一人の女性の成長ものドラマがこんな格好のものをまたどこかで誰かが書いてくんねかなぁ~!って思っています。


あの連続テレビ小説特有の「普通に色々会って、若い頃にあったいい人と偶然かつなんとなく惹かれ合っていく、で頑張っていい感じになっていく」という普通の展開からどうか時には離れていってほしい!と切に願うのでした。
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