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おしんが圭にも厳しく言い返す「お前なんかに分かりゃしないよ!」の一言 第20話 俊作あんちゃん追悼の回

2013-02-04 07:47:28 | 懐かしい思い出
1月から始まっている「おしん」。
録画を大量にしている。

初め、これをかけていると、息子は「はいはい。」と言って、横を向いてしまっていたのだが、最初の奉公先に出されて、いびりとも取られかねない奉公人の厳しいしつけが始まると、「これ、一体どうなっちゃうの?」と心配顔で話に夢中になり始めた。

五十銭銀貨をばんちゃん(おばあちゃん)に持たせてもらったおしんが、奉公先でそれが元であらぬ疑いを掛けられてしまう。
ご主人がひょいと借りたという、そのひょんなタイミングに居合わせていたために、盗人呼ばわりされ、持っていた五十銭のために、犯人と断定されてしまい、取り上げられて、仕打ちが苛烈を極める。

もうやんだ。おかあちゃんのところに帰ると雪道をトボトボと無謀にも歩き始めるおしんは、雪道に倒れ込み、猟師に扮して逃亡生活を送っていた俊作あんちゃんに助けられる。


そのあんちゃん、軍人一家の家に生まれ、軍人は偉い人だと思い過ごしてきたが、二百三高地を経験し、余りにも酷い戦地の状況に嫌気が差し、戦争に向かい続ける国家に叛く形で逃亡を始めた。

おしんの聡さに警戒を強めていたが(おしんは避けられている・迷惑がられているという印象)、或る日、古傷が元で高熱を発した俊作を徹夜で看病したおしんに打ち解け、字から算術、戦争への自分の考えを教え込むまでになる。


そして現代。

俊作あんちゃんから、お金やものがなくたって幸せに生きていける。あんなに色々なことを学んだのに、どうして今まで思い出せずに居たんだろう?人間なんて情けないもんだ。今更思い出しても遅い」と涙ぐむおしんに、同行してきていた圭が声をかける。
「おばあちゃんはいつも一生懸命生きてきたじゃないか。間違ってなんかいやしないよ。」と慰める。


そこでおしんはぴしゃりと言い放つ。
「お前なんかに分かりゃしないよ」

この言葉が強烈だ。


おしんはこの旅に出た理由がどこで自分が間違ってしまったのかを探す旅と位置づけている。

大事にしていた想いを思い出し、思い出しし、自分の半生が多くの人に支えられていたことに気付くとともに、今の自分にはないものを思い出している。

どこかで確実に誤ったのだ。
マルチウーマン、おしんにもどこかで道を誤るという岐路が来る。

そんな物語の幼少期は、どこまでも儚く悲惨で、去来する想いはどれも間違っている気がしないのだ。それは見ている者と圭が同期しているのだが、物語が大きく躍動するこの後を予見させられる。

昨日は加賀屋の1週目、絵本ちょっと借ります事件とハーモニカ強奪事件が一気に来た。
来週は加賀屋2週目からばんちゃんとのお別れまでの幼少期最後の週になるはずだ。

おしんはいつ見ても考えさせられる。



そして息子も人の一生もののドラマを見るということが何の苦もなく、始められそうだ。
一つ一つの息子の疑問に、まるで加賀屋のくにがおしんに教えるように、含めて教えてやる。
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