朝起きたら、傍らに君が眠っていた。
メデューサの目とはこうなのだろう、と思わせる君の美しい瞳は
瞼の下に隠れている。暗闇の中で君は何を見ているのだろうか?
つい数時間前のめくるめく時を吟味しているのか。
それとも新たな旅を夢見ているのか。
力の抜けた白い肢体があまりに可憐で、僕は君を抱き寄せよう
としたんだ。
そこで、また目が覚めた。
君は既に起きていて、隣の部屋から微かな気配を漂わせていた。
僕も起きるとするか。
それとも、今日はこのまま寝ていることにするか。
今日の会議は何時からだったかな?
アジェンダは?
それから全体の状況に思考を巡らせ、やはり起きねばなるまいと
諦める。毎朝のお決まりの台詞を吐いて起き上がるとするか。
「しょうがねぇなぁ。」
そこで更に目が覚めた。
遮光カーテンの僅かな隙間から朝の光が漏れていることを除けば、
部屋を埋めるのは孤独だけ。
今日は洗濯をしなくっちゃ。ゆっくり寝ている時間はない。
そういえば、ブログの更新も滞っていたっけな。何か書いておこう。
何にしようかな。
あれ? 目覚ましが鳴らないのは何でだ?
慌てたところで、目が覚めた。
時計の電池を入れ替えるのを忘れてた!
おいおい。
毎日これじゃ、起床だけで疲れちゃうよ。
ある意味、夢の世界から現実の階段を上りながら起きたって感じ。
作り話ですよ。
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