メイン機をWindows 7 Home Premium(x64)からWindows 8 Pro With Media Center Packに乗り換えて早くも4週間が経過しました。もともとジャンクで購入したFMV A8280自体スペック的に高性能とは言えないとはいえWindows Vista BusinessがプリインされていたマシンだったこともあってかWindows 8のほうもサクサク動いています。起動も前バージョンのWindows 7に比べると高速になっていると思います。基本的にWindows Vista以降のマシンであればアップグレードしても問題なく動作するかと。XP搭載機も動くと思いますがディスプレイドライバが標準のものになるかもしれません。(Windows 8ではWindowsXP互換のXPDMドライバをサポートしていません。その代り標準ディスプレイドライバはCPUでDirectXをエミュレーションするWARP10に対応したのでDWM環境も動作します・・・CPUエミュレーションなのでパフォーマンスは落ちますが)
旧Classic UI向けのアプリはWindows 7で動いていたものはほぼすべて問題なく動作しています。アップグレードアドバイザでは問題ありとされていたMicrosoft Office 2003も普通に動作していますし、最近ついに閉店になってしまった大山ビスコで97円で購入した2003年発売の「Need For Speed Underground」ですら(若干問題はありますが)動作しますし互換性は相変わらず高いと思います。
賛否両論の新Windows 8 Store Style UIですが、もともとWindows Phone 7.5機であるIS12Tを使っていたこともあって問題なく利用できています。タブレットに最適化されたUIではあるのですが、もちろん従来のタッチパネル非対応PCでも快適に操作できます。
ARM向けのWindows RTでも動くWindows 8 Store Style UI向けAppは今のところめぼしいのが有料・無料問わず少ないのが現状なので基本的に従来のClassic UIで運用することが多くなっています。ただしStore App自体はこれから充実していくのではないかと期待しています。Twitter公式Appもリリース予定みたいですし。
どうしてもこのスタートメニューが嫌ならばスタートメニュー互換ランチャーが様々なところからリリースされているのでそちらを導入すれば以前のバージョンのWindows同様の操作が可能になります。
ちょっと復習になりますがWindows 8のエディションについて簡単にまとめておきたいと思います(WP8は正確にはカーネルだけ共通の別OSですが、一応ここに載せておきます)
なおWindows 8から一般店頭販売向けのパッケージ版はアップグレード版のみとなり、新規インストール可能なフルパッケージ版は廃止されました。その代り以前はパーツセットじゃないと購入できなかったDSP版が単体購入可能になりましたので新規インストールしたい場合はこちらを選択することになります。
- Windows 8
もっとも基本になる、いわゆる普通のWindows 8です。家庭での利用に必要な最低限の機能が搭載されていますが、Proに入っている仮想環境のCliant Hyper-Vやリモートデスクトップのホスト機能(クライアントにはなれる)、ドメイン参加機能などは搭載されていません。Windows 7のStarter/Home Premiumを統合したエディションと言えます。
あとからWindows 8 Pro(+Media Center Pack)の機能をアンロックするための「Windows 8 Pro Pack」が別途販売されています。
- Windows 8 Pro
現在ダウンロード版が3300円、DVDメディア版が5800円と安価に(アップグレード版ですが)販売されている、一般販売されるWindows 8の最上位エディション。Windows 8の機能に加えCliant Hyper-V(Intel VT-x対応CPU必須)、ファイル暗号化機能のBitLocker、企業向けのドメイン参加機能、リモートデスクトップのホスト機能などの企業向け機能が追加され、家庭でも企業でも使えるエディションになっています。
また追加有料アドオン(現在は無料)としてWindows 8から削除されたMPEG2コーデックやWindows Media Centerを追加する「Media Center Pack」が導入可能になっています。
おそらくWindows 8ではこのエディションが主流になると思われます。Windows 7 ProffesionalとUltimateを統合したエディションです。
- Windows 8 Enterprise
一般販売はされず、企業向けのボリュームライセンスユーザーのみに販売されるWindows 8で、Proの機能に加え、USBや外付けSSD/HDDにWindows 8環境をインストールして持ち運べる「Windows To Go」が搭載されているのが特徴といえます。一般には出回らないエディションですが90日試用版がリリースされており、こちらは一般ユーザーでも試すことが可能です。
- Windows RT
ARM CPU向けのWindows 8で、基本的な機能はWindows 8に準じていますが、CPUが違うためIntel CPU(x86/x64)向けClassic UIのアプリは一切動作しないことやWindows Media Playerが含まれていないこと、Microsoft Office 2013 Home And StudentのWindows RT版が最初からプリインストールされていることなど若干差があります。基本的にWindows RT搭載機はWindows 8 Style UI向けのアプリ(こちらはIntel CPUでもARMでも基本的に共通のものが動作)を動かすことになります。
タブレットに新規インストールされるものなので当然一般販売はされていません。日本ではNECのLaVie YとASUSのViVoTab RTの2機種のみが販売されていますが、Microsoft自らが販売するタブレット「Surface RT」の日本導入も予定されています。(現在は並行輸入盤がアキバのショップで購入可能)
- Windows Server 2012
開発コードを共有している、Windows 8のサーバー版OS。こちらは64bitのみをサポートしています。用途によって
WIndows Server 2012 Datacenter
Windows Server 2012 Standard
Windows Server 2012 Essentials
Windows Server 2012 Foundation(OEMのみ)
の4エディションに分かれています。サーバーOSですがこちらもWindows 8 Style UIを採用しているのが特徴です。
- Windows Embedded Standard 8
POS(レジ端末)などに組み込まれることを前提にした組み込み向けのWindows 8で、Proをベースに組み込むコンポーネントを選択できるようにしたのが特徴です。
現在はRelease Preview版がリリース中。こちらも一般の店頭では販売されない特殊なエディションになります。
- Windows Phone 8
前述のとおり正確には「Windows 8」ではなくアプリケーションの互換もないのですが、本バージョンからOSカーネルをWindows 8(RT)と共用するようになった、スマートフォン向けOSです。ちなみにWindows Phone 7.8までは組み込み向けWindowsであるWindows Embedded Compact(Windows CE)をベースに開発されていました。
Windows 8と同じWindows 8 Style UIを搭載し、Internet Explorer 10の搭載や子供向けに機能を制限できる「キッズ・コーナー」などの新機能が搭載されているのが特徴となっています。現在日本向けの機能解説ページはできているのですが日本で正式に販売されている端末は今のところありません。