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映画『僕と幽霊が家族になった件』

2023年08月04日 23時00分00秒 | 映画関係

[映画紹介] 

これは、拾い物の台湾映画

警察官の青年ウー・ミンハンは、
落ちていた祝儀袋を拾うが、
それは、ひき逃げ事故で死んだ青年のものだった。
その結果、「冥婚」の習わしで、その青年マオ・バンユーと
結婚をしなければならなくなってしまう。

冥婚・・・生者と死者が行う結婚のこと。
台湾などの一部地方に伝わる風習で、
未婚のまま亡くなった人の遺族が
本来ご祝儀を入れる赤い封筒「紅包」を道端に置き、
その包みを拾った者が、
死者と形式上の「結婚式」を強要されるというもの。
拒否すれば罰が当たり、不幸になると言い伝えられる。

ウーは、迷信だとして拒否するが、
理不尽な不幸が次々と襲う。
どうやら、冥婚を拒絶した「罰」らしいと思ったウーは、
いやいやながら、結婚を受け入れる。


すると、マオの幽霊が現れて、
生まれ変わるために様々な要望を突きつけてくる。
しかも、マオはゲイで、
ある男性と結婚する予定で、
反対する父親に勘当されていたのだった。

というわけで、
幽霊と結婚してしまった男のてんやわんやを描いて、
おバカ映画なのだが、結構笑える。
ウーはマオを成仏させるために、
ひき逃げ犯人を追うが、
それは警察あげての麻薬密売団の捜査と
何時の間に軌を一つにし、
その捜査の過程で、
意外な内通者が発覚したり、
逃亡寸前のボスの逮捕作戦が二転三転したり、
捜査に幽霊マオが協力したりする。
撃たれたウーの命を救うために
マオがある方法を取ったりで、
終盤、とてつもなく可笑しい笑える場面が起こる。
更に、マオの父親との下りなど、
最後はほろりとさせる。

つまり、「笑って、泣かせる」
日本の、いや台湾の王道のコメディ
台湾で古くから伝わる習俗「冥婚」を用いて、
そこから生まれる家族の絆が
意外な感動で描かれる。

主人公の警察官ウーを台湾の人気モデルで俳優のグレッグ・ハン
ゲイの青年マオをリン・ボーホンが演じる。


偽りの結婚が、結構高度な友情物語に転換するのも面白い。
監督はチェン・ウェイハオで、
カメラワークが多彩。
この監督は、映画の文法を良く知っているようだ。

台湾では旧正月映画として今年2月に公開され、
初登場1位を獲得、
歴代興行成績第7位を記録した。

いつもすいているシネマート新宿が
大行列の盛況で、
劇場中が笑いに包まれる現象が起こった。
私も久しぶりに声をあげて笑った。

上映終了後、8月2日のグランドシネマサンシャインに続き、
サプライズの舞台挨拶があり、
チェン・ウェイハオ(程偉豪)、
プロデューサーのジン・パイルン(金百倫)が登壇。


ロビーでも写真撮影に応じていた。

上映時間が早朝や夜と毎日違って不規則で、
少々雑な扱いだが、
沢山の人に観てもらいたい作品。

アメリカでリメイクされるのではないか。

5段階評価の「4」

シネマート新宿で上映中。

Netflixで8月10日から配信。えっ?

 



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