名所めぐりで、いろいろ神社仏閣に行ってきましたが、
昨日は、ここ原宿で、
本命の明治神宮へ。
参拝者数、年間1000万人という、神社中の神社。
神宮橋。山手線をまたいで神宮へ。
橋を渡らずに行ける、原宿駅の神宮側出口。
これが入口の鳥居。
2020年、創建100周年を記念して新設。
入ると、空気が変わり、自然に背筋が延びます。
砂利道になっているのは、
踏む時の音で、心を鎮めるため。
神聖な神社に入る前に
石を踏みしめ、心を清める。
葉っぱだけをすくって、森に返します。
南参道を北に向かいます。
この酒樽は、全国から奉納されたお酒。
フランスのブルゴーニュから献納されたワインの樽。
明治天皇が健康のために
ワインを好んで飲んだことにちなむものだそうです。
御苑の入り口。
北参道と南参道がつながるところで、
西側に曲がり、大鳥居をくぐり、本殿へ向かいます。
これは、
明治天皇と皇后の和歌。
この曲がり角は、
末広がりの八が二つ並ぶ88度に設計されています。
本殿への鳥居。
至るところに明治天皇の御製が。
本殿前の門。
境内。
本殿。
祭神は明治天皇と昭憲皇太后。
明治天皇崩御後の1920年(大正9年)11月1日に創建されました。
73ヘクタール(約22万坪)に及ぶ広大な神域は、
江戸時代初めには肥後藩主・加藤家の別邸で、
寛永17年(1640年)より彦根藩主・井伊家の下屋敷となっていたもの。
1874年(明治7年)、
井伊家から明治政府に買い上げられて
南豊島御料地となっていましたが、
明治天皇を記念するために神宮を創建。
神社の中で、
皇室と特にゆかりの深い神社を神宮と呼びます。(例外あり)
境内はそのほとんどが
全国青年団の勤労奉仕により造苑整備されたもので、
全国から10万本の献木が行われて植樹されました。
空から見ると、すごい森。
国をあげ、国民あげての一大事業でした。
社殿の造営は、内務大臣所管の明治神宮造営局が担当。
設計は伊東忠太の監督下、安藤時蔵と大江新太郎が行ない、
1915年(大正4年)に起工、
1920年(大正9年)に完成。
1945年(昭和20年)4月、
空襲で本殿、拝殿を含む中心部分の社殿が焼失。
拝殿の南に建つ南神門・東神門・西神門は創建当時のものが現存しています。
再建社殿の設計は角南隆が担当し、
1958年(昭和33年)に完成しました。
神楽殿。
厄祓い、受験生の合格祈願、
初宮参りや七五三詣などを執り行っています。
おみくじ。
明治神宮のものは、他の神社のおみくじとは一味違います。
吉凶の記載はなく、
代わりに、御製や御歌(明治天皇・昭憲皇太后が詠んだ和歌)を
「大御心」として授かるという理念。
大御心を授けられた参拝者は、
これを持ち帰り、折に触れ詠み返すものとされており、
他の神社のように、
境内に結んで残すことはしません。
北参道への鳥居。
反対側のここから西参道へ。
人通りが少なく、幽玄さがよく伝わります。
西参道の入り口。
すぐ外には小田急線参宮橋の駅があります。
私は小学校、中学校の頃、代々木八幡に住んでいたので、
明治神宮には西参道から入りました。
夜中に無断侵入したこともあります。(時効です)。
武道場至誠館。
御祭神の大御心を通じて
健全なる日本精神を育成するもの。
宝物殿。閉場中。
宝物殿前の芝生は入ることが出来ます。
ゆったりしたい方はここへどうぞ。
北池。
北参道の入り口。
外には代々木駅が。
つまり、明治神宮は南と西、北の
三つの入口があります。
明治神宮会館。
鎮座五十年を記念して1972年6月に清祓され、
翌73年1月にこけら落とし。
毎年2月1日の建国記念の日慶祝中央式典や、
5月の全国赤十字大会、
コンサートや入学式・卒業式などで利用されており、
客席数は1914席(1階1340席、2 階574 席)もあります。
こんな立派なホールがあるとは。
明治神宮ミュージアム。
明治時代の宮廷文化を偲ぶ
御祭神ゆかりの御物を陳列。
隈研吾設計。
南参道→本殿→西参道→北参道→南参道と、戻って来ました。
表参道。
正参道から外部に伸びる大通りは「表参道」と呼ばれ、
元日には、この先に初日の出が昇るように設計。
膨大な敷地の管理をはじめ、
相当の経費でしょうが、
政教分離の立場から、国家予算は用いられていないはず。
本業である公益事業(参拝客の賽銭や祭祀などで得る、神社の玉串料)は
総収入の12%にすぎず、
86%を収益事業によって得ています。
収益事業としては、
結婚披露宴事業を柱とする明治記念館や
明治神宮外苑など。
明治記念館は結婚式事業や飲食店経営を担う
「明治記念館調理室」(売上高年間49億円)と
旅行事業などを行う「セラン」(売上高15億円)という
2つのグループ会社を持っており、
明治神宮外苑は、明治神宮野球場のほか、
テニス場、アイススケート場、ゴルフ練習場などを有し、
年間の売上は60億円程度(2010年時点)。
行ってみて驚いたのは外国人観光客の多さ。
8割は外国人という印象。
東京という大都会の中に出現した杜には
驚くと思いますが、
神社の性格、日本人の魂などは理解されるのでしょうか。
神道には、教祖も教義も存在せず、
なのに、日本人の精神性の中に深く入り込んでいます。
もともと「宗教」という用語は
キリスト教のように
教義が理論立てられた宗派を指すものとされており、
アニミズムの名残を色濃く留め、
教義が存在しない神道が「宗教」に含まれるのかは
明治後期まで疑問視されていたといいます。
日本人は無宗教だと言われますが、
新年には初詣をし、七五三を祝い、
コンビニの株より多い
全国の神社にお参りする。
その日本人の魂は理解されるのでしょうか。
日本人だったら、一度は行くべき場所。
以前、娘を連れて行ったことはありますが、
私のカミさんは、まだ行ったことがありません。
内苑の菖蒲の時期に行ってみましょうか。