大阪の旅のブログを始めるにあたり、
「1泊3日の旅」と、妙なことを書きました。
なぜ2泊3日ではなく、1泊2日でもないのか。
それは、東京に戻るのが車中泊だからです。
車中泊。バスではありません。
夜行バスは、以前経験して、懲りました。
夜行寝台列車です。
寝台列車といえば、
昔は「ブルートレイン」が随分走っていました。
寝台特急「さくら」、「はやぶさ」、「みずほ」、
「富士」、「あさかぜ」、「瀬戸」、「紀伊」、
「銀河」、「ゆうづる」、「あけぼの」などなど。
寝台急行というのもありました。
私も、東京から米子までと
福岡から東京までと、国内2度経験があります。
ついでに言えば、
中国で西寧からチベットのラサまで24時間の天空列車、
トルファンから敦煌までの夜行列車も経験しています。
ブルートレインは、
2015年3月14日のダイヤ改正で、
最後まで残っていた「北斗星」が定期運行を終了し、
約60年の歴史に幕を閉じました。
確かに、飛行機の路線が充実し、
新幹線も走るようになり、
宿泊しつつ遠隔地に行くという形態がなくなるのは、
時代の趨勢だったのでしょう。
夜間に乗務員や駅員を確保することによるコストの問題、
車両運行に必要な乗務員訓練の手間やコスト、
長距離を走るため複数の鉄道会社をまたぐ調整や手間、
日中は車両を使えず効率が悪い、
などの問題もあったようです。
しかし、夜行寝台列車、
形を変えて残っていたんですね。
「ななつ星 in 九州」や「四季島」「TWILIGHT EXPRESS瑞風」など。
ただ、それらのコンセプトは、
移動目的ではなく、周遊型の、
旧来の夜行列車とは存在の仕方が土台から異なる
豪華クルーズトレインで、
「列車に泊まれる」というもの。
「寝台列車」の観点では、
ブルートレインの後継である
「サンライズ瀬戸・出雲」が唯一の存在です。
サンライズ出雲は、
出雲を始発駅として、東京へ。
岡山で高松から来た「サンライズ瀬戸」と連結して、
それ以降は「サンライズ瀬戸・出雲」として運行。
その逆方向もあります。
停車駅は、↓。
大阪では、深夜0時33分に出発して、
東京に着くのは、朝7時8分。
大部分は個室で、
シングルもツインも。
個室は追加料金が必要ですが、
追加料金がかからないのが、
「ノビノビ座席」。
上下段に分かれており、
寝台スペースが並んでいる、
いわば、「雑魚寝」。
シャワー室もあり、
シャワーカードにより6分間利用することができますが、
早々にカードは売り切れに。
私はYouTubeで「サンライズ出雲」のことを知り、
今回の旅行の帰路として、選んだわけです。
万博会場を出て、ホテルで荷物をピックアップして、
大阪駅に着いたのが10時半くらい。
中に入ろうと、改札機にチケットを入れると、
はねられてしまいました。
駅員に聞くと、0時33分の出発なので、
1時間前にならないと入れないといいます。
では乗車券だけ改札機を通して入れないか、
と言うと、
「22日から有効となっているので、それも無理」と。
仕方なく、駅前の通路のようなところで時間をつぶし、
11時40分頃、中へ。
今度は改札機にはねられることはありませんでした。
ホームには、待合室があり、
列車の到着まで待ちます。
大雨のため10分遅れで到着。
「ノビノビ座席」の5号車に入ると、
↓のような光景が。
2段になって、寝台スペースが並んでいます。
昔の寝台車では、
普通の座席で、
時間が来ると、
車掌が中段のベッドを作る方式。
「ノビノビ座席」は最初から寝るスペースです。
上の段の方が天井が高い、と聞いていたので、
上段を指定。
チケットは、1カ月前に発売。
1カ月前の午前10時になったら申し込み、
と思っていたら、
事前予約という仕組み↓があり、
そこに予約しておくと、
1カ月前に、チケットを取れた、
とメールが入ります。
乗車券8910円、特急券3490円。
都内のJR西日本のものを扱う発券機で発券。
寝る場所が並んでいますが、
頭の部分が↓のようになっており、
隣の人と顔を合わせることはありません。
シーツでくるまれた毛布と、
1枚の枕カバー。
敷布団はないので、
固い床に寝る感じ。
窓は↓のようなもので閉めることができます。
カーテンを引くこともできます。
夜中に起きた時の光景。
履物は車掌さんがきれいに並び変えています。
これは個室の廊下。
トイレもきれい。
ノイズキャンセリングのヘッドホンで音楽を聴きながら就寝。
よく寝れました。
途中から外の景色を楽しみました。
10分の遅れを途中で取り戻して、
定刻7時8分に到着。
旅行では珍しい体験をしたいものですが、
夜行寝台列車、貴重な経験でした。
9回に渡った大阪の旅も、これで終了。
通常のパターンに戻ります。
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