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空飛ぶ自由人・2

旅・映画・本 その他、人生を楽しくするもの、沢山

ブログを引っ越します

2025年07月01日 23時00分00秒 | 映画関係

ブログ管理会社のサービス停止日が
近づきましたので、本日をもって、

ブログを引っ越します
新しいブログのアドレスは、↓です。
                                        https://ameblo.jp/lukeforce/

 

新ブログの名前は
「空飛ぶ自由人・3」となります。

このブログ「空飛ぶ自由人・2」は、
11月18日まで閲覧できます。

 


マニラの旅・その16 おまけ 快適さと便利さと

2025年06月30日 23時00分00秒 | 旅行関係

ブログを引っ越しするための準備をしていたところ、
過去に「下書き」のままに放置していた文書があることに気づきました。
2月のマニラ旅行に関するものです。
掲載しないままではもったいないので、
古い話題で恐縮ですが、
今日、掲載します。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

マニラから帰って、
先日、銀座に出かけたら、
日本の社会の特色がよく分かりました。

とにかく静か
町中人があふれ、車も道路一杯なのに、
ものすごく静か。
その一因は、
車がクラクションを鳴らさないこと。
東南アジアを旅すると、
クラクションに追い立てられます。
ビービービービー、やかましい。
しかし、日本では、めったに警笛を聞くことはありません。
そのような日本の町を見ながら、
日本という国は、
「快適さ」を追求した国なんだな、
と感じました。

ひと昔前は、日本でも、クラクションが鳴り響いていました。
しかし、ある時から、
クラクションを鳴らしてもあまり意味がない。
むしろ、警笛がない方が快適だ、
と日本人は気付いてしまったのです。
それは自動車教習所で、
「みだりに警笛は鳴らすな」
と教えられたことが効果を表わしたのでしょう。

車の往来も、東南アジアでは
無秩序に車が陣取り合戦を繰り広げています。
北京では、わずかな隙間に入り込もうとする車で
渋滞が発生していました。


でも、日本でも昔はそうでした。
反対方向の信号が青から黄色に変わると、
みんな発進していました。
別方向から車が来ると、
互いに譲らず渋滞を起こしました。
しかし、ある時から、
「譲り合った方が効率がいいし、
気持ちもいい」
と日本人は気付いてしまったのです。

駅のホームでもそう。
整列乗車を外国人が見ると驚くそうです。


中国では、切符売り場でも
乗車口でも、横入り、割り込みは当たり前。
ちゃんと並んでいる人は永遠に辿り着けません。
これも、ひと昔前は、
日本でも降りる人を押しのけて、
乗ろうとしていました。
しかし、ある時に日本人は気付いてしまった。
降りる人がちゃんと降りてから乗る方が、
効率がいいし、その方が快適だ、と。

ゴミも同じ。
マニラの町には、ゴミがあふれ、
誰も片付けようとはしません。


日本も昔はそうでした。
ポイ捨ては当たり前。
誰も片付けない。
しかし、ある時、ゴミがない方が、
町がきれいで快適だ、
と日本人は気付いてしまった。
外国人が日本に来ると、
町にゴミ箱がないことに驚くそうです。
ニューヨークでは、
ブロックごとに大きなゴミ箱が置かれています。


しかし、日本人は、自分の出したゴミは
自分で片付けようと、ゴミを持ち帰る。
これも快適さの追求で、そうなりました。

そして、もう一つの日本社会の特色が
「便利さ」の追求。
地下鉄と電車は
東京中を網羅し、
どこでも行けないところはありません。
しかも、時間が正確。
これも、長年かけて便利な町作りをしてきたからでしょう。

町中に溢れるコンビニ


その名称のとおり、便利な存在。
たいていの生活必需品はコンビニで手に入るし、
弁当、おにぎり、スイーツの質は高い。
しかも24時間営業。
夜中でもオーケー。
コンビニの発祥はアメリカですが、
日本はそれを高度に進化させました。
東南アジアでもコンビニは普及しましたが、
質において日本のコンビニにはかないません。
ヨーロッパで、コンビニが普及しないのはなぜでしょうか。

町のどこにもある
飲料の自動販売機


マニラの町でのどが乾いて飲み物を探しても見当たりません。
路上で飲み物を販売している人はいますが、
冷えていないので敬遠。
しかし、日本ではミネラルウォーターもお茶も
ジュースも炭酸飲料も、
コーヒーもお茶も
街角で手軽に求めることができます。
暖かいのも、冷えたのも。
アメリカでは路上の自動販売機はまず見かけません。
ホテルなどはありますが、割高。
お金が入っているので、
盗まれたり、破壊を恐れて
配置しないのだといいます。

マニラのハッピーランドに住む人は、
聞いてみると、幸福だそうです。


しかし、日本人の目から見て、
住環境が良いとは言えません。
ゴミゴミした町、非衛生な食べ物。
快適な生活を知らないから、
これで満足しているのだとしか思えません。

話は飛びますが、
世界幸福度ランキングというのがあって、
いつも北欧諸国が上位に並び、
フィンランドは7年連続で1位を占めています。


医療や教育が無償であることが原因らしい。
その見返りとして、税金は高い。

しかし、私から見ると、
一年のうち4分の1が太陽が顔を見せない生活が
幸福だとは思えません。
冬になると、昼の3時には日が沈み、外が暗くなってしまう。
新鮮な国産野菜を買い求めることができるのが
4か月程度、という生活が幸福と言えるでしょうか。
自然は幸福度に大きく影響するはず。
調べてみると、
フィンランドは精神疾患の発生が最も高く、
5人に1人だといいます。
うつ病の発生率が世界第9位。
冬の暗い生活が影響し、
気分が沈んだり、
やる気を失ったり、
家の中に閉じこもりになってしまい、
人を避けることで、社会から孤立するようになってしまう。
うさを晴らそうと酒を呑むので、
人口の5から10%がアルコール依存症。
政府は法律で、一定の度数をこえたお酒の販売を
厳しく制限しているほど。
ホームレスの比率も高く、薬物乱用も高い。
医療は無料でも、申し込んでから
実際に治療を受けられるのは
最大で1から3週間の待ち時間です。
自殺も多い。
国をあげて「国家自殺防止プロジェクト」というのを実施
しているというから深刻なのでしょう。
こんな現状で幸福度ナンバー1とは、
どんな基準で選んでいるのでしょうか。

よくブータンを「国民幸福度」が高い
「しあわせの国」といいますが、
私は疑問を呈します。


識字率が最新のデータで72.1パーセント。
以前はもっと低かったです。
国民の4人に1人を文目のまま放置している国が
幸福とは思えません。
失業率も、日本が2.59%なのに対し、
5.90%もあります。

よく、外国に行って帰国すると、
日本が良い国だと分かる、といいますが、
教育と医療の2点をとっても、
日本ほど恵まれた国はありません。
国民皆保険制度で、
高度な医療を受けられる国。
イギリスのように、
予約して1か月待つ、
などということはなく、
その日のうちに診察可能な国。

そういう意味で、
快適さ、便利さにおいて、
日本ほど幸福な国はありません
しかもそのために、
絶えず改善・改良する。

給料が上がらない、といいますが、
その分、物価もずっと上がっていませんでした。
欧米のすさまじいインフレを見ると、
一体いくら給料をもらったら、
このインフレに対処できるのか。
給料が高くても、物価が高ければ同じ。
給料の多寡だけで比較するのではなく、
物価も考慮しなければ、
正しい判断とはいえないでしょう。

日本のいいところ
四季があること、
公共交通機関が充実していること、
食べ物がおいしい、
つまり、食材が豊富であること、
教育が充実していること、
医療が発達していること。
もちろん過疎地の問題はありますが、
普通の町に住み、普通の生活をしている人にとって、
こんな快適で便利な社会はありません。

久しぶりに東南アジアに行って、
改めて日本の良さを実感しました。
快適さと便利さがシステム化した国を
日本人は長年かけて作りあげたのです。

日本人の不幸は、
その幸福を実感出来ない点だと言われています。


戸越公園

2025年06月29日 23時00分00秒 | 名所めぐり

先日、大井町線の

この駅に行き、


                                        蛇窪神社に行く前に、戸越公園へ。

このあたり一帯は江戸時代初期の寛文年間に
熊本藩主・細川家の下屋敷があったところで、
後に細川家の戸越屋敷として
屋敷や回遊式庭園などが整備されたもの。

池と木々が沢山ある自然豊かな公園です。

 

入り口はいろいろありますが、
ここが正門の薬医門

都内には、まだまだ行ってない公園が沢山ありますね。

 


エッセイ集『針と糸』

2025年06月27日 23時00分00秒 | 書籍関係

[書籍紹介]

小説家の小川糸さんのエッセイ集。
毎日新聞日曜版に2016年10月から2018年3月まで
連載したものをまとめた。

第1章 日曜日の静けさ
第2章 母のこと
第3章 お金をかけずに幸せになる
第4章 わが家の味
第5章 双六人生

の5つの章に分かれ、
各章十数の項目を綴る。
各項目は3ページほどなので、
気軽に読める。

女性の書いたエッセイは、
私のような黄昏期の男性には
あまり胸を打つものはないが、
ドイツと日本の比較は面白かった。

というのは、小川さんはベルリンに移住し、
そこでの生活の有様を綴っているからだ。

たとえば、ドイツでは、
日曜日はお店がほとんど休みになる。
日曜日が買い物日になる日本とは大いに異なる。
                                        町全体がしーんとして、
人々は、家にいて心と体をそっと休める。
基本的に、日曜日は友人や家族と静かに過ごすのだ。
私はこの、日曜日の静けさがとても心地いいと感じた。

日曜日はお父さんもお母さんも子どももお休み。
だから、どこの家でも、
みんなが平等に家族団欒の時間を楽しめる。
そういうシステムが定着しているのだ。

だから、ベルリンから日本に戻ると、
日曜日の過ごし方に戸惑ってしまう。
行楽地に出かけたり、
デパートで買い物をしたり、
そして、ぐったりと疲労して、
疲れた顔のまま月曜日を迎え、
一週間が始まる。
いっこうに疲れが取れない。

休暇の取り方も日本とは違う。
まとめて1か月くらいバカンスを取る。

休む時は休み、働く時は働く。
勤勉に働くためには、
ちゃんとした休暇も必要で、
結果的にそうした方が効率がいいということなのだろう。

働き方も違う。

ドイツでは、長時間会社にいることが
決して評価の対象にならないというのも
よく耳にすることである。
評価どころか、むしろ減点の対象で、
休日出勤も残業も、
基本的にはありえないとのこと。
いかに効率よく時間内に仕事を終わらせるかが大事で、
仕事が終わればプライベートの時間だから、
仕事のあとまで会社の同僚と飲みにいったりすることもないそうだ。
確かに、そういう姿を見ることはほとんどない。

第3章の「お金をかけずに幸せになる」も示唆深く、
ベルリンにいると、
お金を使わなくちゃ、という脅迫観念にかられない。
どうしたらお金をかけずに楽しく生活できるか
どんどん物欲がなくなっていく、という。

半年ぶりに、日本に帰国した。
日本にいて強く感じるのは、
消費を促すあの手この手の巧みさである。
まるで、お金を払わなければ幸福が得られないと
信じ込まされているがのようだ。
日本には、物もサービスもあふれている。

コップやフライパンなど、
不用品も捨てず、
家の前の道路に出しておくと、
少しずつ持っていかれて、
最後はなくなるのだという。
日本では、不用品はお金を払って持っていってもらうのに。

「お客様は神様です」というのが日本だが、
ドイツでは対等だという。

お店でも、決して客が偉いのではなく、
店の人と客は対等である。
裏を返せば、客は、お金を払って、
店の人から商店を売ってもらっているのである。

ヨーロッパの冬は長く厳しい。
寒さはなんとか耐えられても、
つらいのは夜が長いことだという。
朝は9時くらいにならないと明るくならず、
午後も3時を過ぎるともう暗くなる。
アルコール依存症や鬱病が多いのもそのせいだ。

モンゴルに旅行した時の話も興味深い。
ゲルでのモンゴル人一家との生活。
何が最も過酷だったかというと、食事だ。
とにかく野菜が一切なかった
食事の中心となるのは、
肉と乳製品。
朝、昼、晩と、すべて肉がメイン。
モンゴルの遊牧民の中には、
生涯一度も野菜を食べずに人生を終える人もいるそうだ。

ドイツは教育は無償で、病院も金がかからない。

当然のことながら、
社会保障を充実させるためには、
税金が高くなる。
けれど、税金がきちんと自分たちの元に戻ってきていると
実感できるシステムが成り立っているので、
高くとも納得できる。

この「税金が自分たちに戻ってきているとの実感」がミソ。

ドイツ製品は、大きく、重い。
ちょっと機能がいいな、と思う製品は、みな日本製。

日本もドイツも、
物作りの才能が長けているのは一緒だけれど、
その目指しているところは違うのかもしれない、
ということに、最近気づいた。
ドイツが目指しているのは、
丈夫で、とにかく長く使うことができる製品だ。
対して日本は、
使いやすく便利な製品を生み出そうと改良を重ねる。

等々。
外国には外国の良さがあるし、
日本には、日本の良さがある。
でも、やはり、日本がいい。


映画『ライフプラン』

2025年06月26日 23時00分00秒 | 映画関係

[映画紹介]

ニューヨークに暮らすアレックスは、
母が経営する化粧品会社でマーケティングを担当。
しかし、全てにおいて充実感はなく、
ぬるま湯につかっているかのような停滞感を感じていた。

そんなある日のこと、
ガンが見つかった母が亡くなってしまう。
当然会社の後継社長に任命されると思っていたら、
母の遺言で会社を去る羽目に。
その際、担当弁護士から、
母からの封筒を渡される。


入っていたDVDを再生してみると、
死期を悟った母からのメッセージが。
身辺整理の途中、
あるものを見つけたのだという。
それは、13歳のアレックスが書いた「ライフプラン」だった。
「人生でやりたいことリスト」
母は問う。
「あの時の人生の目標は果たせた?
 夢や情熱は捨ててしまった?
 今、穴倉にいるあなたを掘り起こしてはあげられないけど、
 シャベルは渡せる」
として、ライフプランの達成を勧め、
一つ達成するたびに、
弁護士から1枚ずつ新たなDVDが渡され、
次の母からのメッセージを聞け、
全項目を達成した時、
最後の封筒を渡す、と。
期限は来年の1月1日。
母を言う「あなたには良い人生を送ってほしいの」

改めて自分のライフプランを読むと、
「最高の教師になる」をはじめ、
「ピアノで『月光』を弾けるようになる」
「スタンダップコメディに挑戦する」
「『白鯨』を読み通す」
「パパと仲直りする」
などが書かれていた。

遺産目当てと言われることを恐れながら、
一つ一つに挑戦していく中、
アレックスは新しい自分に目覚めていく。
その途中、離婚したパパと会って、
家庭の中にあった秘密に触れたりもする。
二人の兄との絆も深まる。
新たな恋も芽生える。

13歳という思春期に立てた人生の目標を
20代後半(多分)の主人公が辿る話。
ちょっと身につまされる。
誰にも成し遂げたい夢があり、
その夢をあきらめ続けた人生だったのだから。

私の小学校の文集に、
将来の夢はパイロット。
そして、晩年は小説を書いて、
ノーベル賞をもらい、
余生を安楽に暮らす
と書いてある。
どれも実現できなかった。

アレックスが全てを成し遂げた時、
渡された封筒を開けると──
母が娘に本当に遺したかった遺産とはなんだったのか・・・。

「真実の愛を見つけるための4つの質問」もなかなかいい。
①優しいか?
②本音を言えるか?
③自分のことを最高にしてくれるか?
④自分の子どものパパにしたいか

原作はロリ・ネルソン・スピールマンの小説。
監督と脚本はアダム・ブルックス
アレックスをソフィア・カーソンが演ずる。

2025年3月からNetflix で配信中。