だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

手紙の中の写真

2006-03-17 22:06:22 | 映画
気になる若手俳優の1人に、ジョヴァンニ・リビシがいます。といっても、1974年12月17日ロス生まれですから、今年32歳。うむ、いつの間にそんなことに…。TVや映画出演作品は結構あるので、もう中堅かも。それにリビシは、演技派ですから。

TV「NYPDブルー」「シカゴホープ」「フレンズ」「Xファイル」などのゲスト出演の他、「すべてをあなたに」(96)「「ポストマン」「ロストハイウェイ」(97)「プライベートライアン」(98)「カーラの結婚宣言」(99)「ヘヴン」(02)「コールドマウンテン」(03)「フライト・オブ・フェニックス」「スカイキャプテン/ワールド・オブ・トゥモロー」(04)などなど多彩。

中でも私のお気に入りは、「カーラの結婚宣言」と「ヘヴン」。「カーラ」は、軽度の知的障害を持つ男女の恋物語。そして「ヘヴン」は、ある事情で爆弾を仕掛け、麻薬密売人を殺害しようとした英語教師と、逮捕後の通訳となる憲兵の物語。舞台はイタリア・トリノ。いずれも未見の方には、お勧め。

リビシの最新作が、「リトル・イタリーの恋」。「シャイン」「きみに読む物語」の脚本家ジャン・サルディの脚本と、初監督作品です。1950年代のオーストラリア、写真だけで結婚を決めていた時代のラヴ・ストーリーです♪

オーストラリアのリトル・イタリーに住むアンジェロ(リビシ)は、遠くイタリアの海岸の村に住むロゼッタ(アメリア・ワーナー)に、結婚の申し込みの手紙を送ります。しかし、同封した写真はなぜか自分ではなく、ハンサムな弟ジーノ(アダム・ガルシア)の方。2人で写した写真を切る時、不安に駆られたアンジェロはジーノの方を入れてしまったのです。

ここから、物語は混乱していきます。写真を見てひと目惚れしたロゼッタ。結婚を承諾して船で到着。そして“真実”を知って、心細く、不安の毎日を送るのです。許婚がいるジーノはアンジェロに気兼ねして、自分もロゼッタに惹かれたことを隠し続けるのです。

ロゼッタとジーノは、本当は運命の恋人なのか…。心やさしく寡黙な兄のアンジェロ。彼の恋の行方は?アンジェロとジーノの兄弟の絆は?

アダム・ガルシアは「タップ・ドックス」で、デビューした若手注目株。アメリア・ワーナーは、「イーオン・フラックス」で、イーオンの妹を演じたばかり。(←きれい!注目しています)美男・美女に囲まれたリビシですが、彼もなかなか個性派。美しさより演技で、注目してね!
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2055年まで、後49年

2006-03-16 21:06:21 | 映画
だんだん年を重ねて来ると、自分の生涯はもちろん地球の将来にも思いを馳せることがあります。私だけか…? 映画の世界では、SF映画として描かれる地球の将来。近未来とか、場合によっては時間を遡っての未来とか。うむ、SF映画ほど面白いものはありません。今、ここに居ながら“未来”や“過去”に行けるんですもの!

しかしSF映画の世界は、必ずしも幸せで楽しいものとは限りません。ほとんどが“破滅”や“警告”をテーマにしています。でも、面白い!SFの世界が大好きです。今日の映画はそんな未来の地球の姿を描いた、「サウンド・オブ・サンダー」です。

原作は、SF作家の巨匠レイ・ブラッドベリの短編『太陽の黄金の林檎』。ブラッドベリは、1920年イリノイ州ウォーキガン生まれ。SFの他、幻想文学や怪奇小説、詩も書いています。ブラッドベリと言えば、短編と言うかも知れませんね。本当にたくさんあります。漫画になったものも。

ブラッドベリの作品で映画になったものには、「原子怪獣現わる」(53/短編「霧笛」)「華氏451」(66/「華氏451度」)「いれずみの男」(68/短編「刺青の男」)「何かが道をやってくる」(83/「何かが道をやってくる」)が、あります。

西暦2055年、タイム・トラベルが可能になって一般人がツアーで時間を旅行できる時代です。夢のよう~。大手旅行代理店タイム・サファリ社が企画した“6500万年前の恐竜狩り”は大人気!参加したツアー客の1人が、ある“もの”を持ち帰ったことで、現在の地球は生態系の異変が始まるのでした!

タイム・トラベルの3原則 (1)過去を変えない
                (2)過去に何も残さない
                (3)過去から何も持ち帰らない

この原則が破られた時、地球はタイム・ウェイブ、つまり“進化の波”が襲いかかるのでした。第1波→異常気象発生 第2波→熱帯系巨大植物の繁殖 第3波→凶暴な未知の巨大生物の出現 第4波→最後の波、滅亡の波がやって来る!

監督は、「カプリコン1」(77)「アウトランド」(81)「2010年」(84)などのピーター・ハイアムズ!SF映画を描くのがうまい職人気質の監督で、作品も良いし、大好きな監督です。主演は、エドワーズ・バーンズ、キャサリン・マコーマック、ベン・キングズレー。

現象の原因はなんだったのか?どんな異変が起こるのか?どうやって人類の未来、地球の未来を守るのか?原作を読んだ人も、映画の後に読もうと思っている人も、さぁ、劇場へ!
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ALL OR NOTHING

2006-03-14 23:10:11 | 映画
アル・パチーノの映画は、見逃せません。1940年4月25日、NYのサウス・ブロンクス生まれの66歳。シシリア移民の子として生まれ、貧しい生活をしていました。やがて演技に目覚め、演劇高校へ。66年にアクターズ・スタジオに入ります。「ナタリーの朝」(68)で映画デビューし、「ゴッドファーザー」(72)でオスカーにノミネート。

それ以降の活躍は、映画ファンならよくご存知のはず。オスカーノミネートは7回もあり、 1972年の「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」で見事、主演男優賞を受賞しました。アル・パチーノは「ゴッドファーザー」の頃から、まだ若いのに枯れた(老いた)役をよく演じてきました。ようやく、実年齢になったかな…。

「ヴェニスの商人」(04)に続く作品が、公開になります。「トゥー・フォー・ザ・マネー」です。D・J・カルーソー監督のスポーツ賭博の世界を描いた、犯罪サスペンス・ドラマ。アメリカでは49の州で、スポーツ賭博が禁止されているそうです。この作品に描かれる内容は、実話を元にしています。

禁止されても、賭け事は行われます。NYで、大手スポーツ情報会社を経営するウォルター(パチーノ)。彼が提供する情報を元に顧客が大金を賭け、儲ければ“手数料”を受け取り、負ければ“手数料なし”になる仕組み。

一方、怪我で引退した元フットボール選手のブランドン(マシュー・マコノヒー)は、自分の経験を元に試合の結果予想に才能を発揮。そこに目を付けたウォルターは、ブランドンと手を組みます。ウォルターのビジネスの才能とブランドンの予想の才能とで、2人は莫大な富を築いていくのです。

ウォルターの妻トニー(レネ・ルッソ)や娘、家族ぐるみの交流を深め、会社の重役にも抜擢されたブランドン。何もかも順調に進むかに見えた、ウォルターとブランドンの関係。しかし、ブランドンの予想がハズレはじめて…。

スポーツ賭博は禁止されていても、賭けをする人に情報提供する“スポーツ・アドバイザー”は違法ではなく、合法。なんだか矛盾しますが、それがアメリカ。映画にも大物ギャンブラー役で、アーマンド・アサンテが出演。←お久しぶりです。

よく映画では、ギャンブル好きの酔っ払いが薄汚いバーから、ノミ屋に賭けを電話するシーンを見かけますね。その豪華版って感じでしょうか?いずれにしても、賭け事は怖いです。せめて、映画の中だけにしておきましょうか…。見に行こうっと。
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ジャッキーは、時を超えて…

2006-03-13 23:17:04 | 映画
中国映画のジャンルに、“武侠”ものがあります。武侠とは、中国大衆小説のジャンルのひとつで、武術に長け、義理を重んじる人々を主人公とした小説のことです。アン・リー監督の「グリーン・デスティニー」や、チャン・イーモウ監督の「HERO」「LOVERS」、ツイ・ハーク監督の「セブンソード」など、たぁ~くさん!

俳優もチョウ・ユンファ、ジェット・リー、ドニー・イェン、トニー・レオン、アンディ・ラウ、金城武など、まさにキラ星のごとく!私も武侠映画のファンです♪ところが上のスターの名前に、あらら、あの人がいません。そう、ジャッキー・チェン。不思議ですよね~。アクションスターの代表格なのに、ジャッキーは武侠映画を撮っていないんです。

はっきりした理由はいまいちですが、ジャッキーの本領は“コメディ・アクション”とでもいう、コミカルで誰もが楽しめるアクション映画を活躍の場にしてきました。香港からハリウッドに進出してからも、その路線は変えていませんね。

しかし、ジャッキーもここへ来て、いよいよ武侠映画へ初挑戦!映画のタイトルは「THE MYTH/神話」。ジャッキーの役は、考古学者のジャック。最近、同じ夢ばかり見るようになって、ちょっと困惑。なぜって、いつも同じ、美しい女性が現れるのですから…。女性は誰?夢の意味は?

遥か昔、秦の始皇帝の忠実な部下モンイー将軍(ジャッキー2役)は、隣国の朝鮮からユシュウ姫(キム・ヒソン)を、始皇帝に届ける特命を受けます。新しい妃とは名ばかりで、実は側室。厳しい旅の途中、姫を取り返そうとする反乱軍に襲われてしまいます。

川の中に落ち込んだふたりは、次の瞬間、恋に落ち… ハッと気付くとそれは現在のジャックの夢の中… ううっ、どうなってるの?さらに物語は、込み入ってきます。ジャックの友人で科学者のウィリアム(レオン・カーファイ)が、登場。彼は、始皇帝の謎の霊廟やインドに送ったとされる、永遠の命の秘密を秘めた宝石を探しているのです。

これって、タイムトラベルの感がありますね。ムフ!そう、なんです。2つの時を越えたアドベンチャー・ドラマなのです。もちろん、アクションシーンもあり!キャスティングも豪華。特別出演で韓国のチェ・ミンスやインドの美人女優マリカ・シェラワットも。監督は、「ポリス・ストーリー3」や「レッド・ブロンクス」「ファイナル・プロジェクト」のスタンリー・トン。

ジャッキーの武侠映画。見に行きます。
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最後のマーシャル・アーツ?

2006-03-12 22:02:13 | 映画
以前も書きましたが、ジェット・リーというより、私にとっては李連傑(リー・リンチェイ)なんですよね。まっ、表記は統一した方が良いと思いますので、ジェット・リーにしておきましょうか。

1963年4月26日中国・瀋陽生まれですから、今年で43歳になったリー。最近では、「HERO」(02)「ダニー・ザ・ドッグ」(05)に主演。いずれも大ヒット!大好きな作品です。最新作がやって来ます。「SPIRIT」と言います。

かつてリーは、ウォン・フェイフォンという清朝末期の武術家の役を演じ、大ヒットしてシリーズ化された映画がありました。これも大好きな映画です!8歳から武術を学び、11歳から中国全国武術大会総合で5回も優勝した経歴を持つ、リー。実在の武術家ウォン・フェイフォンは、はまり役です。

「SPIRIT」でも、実在の伝説的武闘家フォ・ユァンジア(霍元甲)を演じます。1910年9月14日上海で開催された、史上初の異種格闘技戦を闘ったことで有名な人物でもあります。“異種格闘技戦”って、なに?

それは、ボクシング、キック・ボクシング、レスリング、柔道、フェンシング…と世界の格闘技と中国武術との闘い。こんな闘い、見たことない!!今から期待が膨らみます。リーのファンの私は、もちろんフォの勝利を信じていますが、歴史はどうなの?映画で確認。はい。

少年フォの父親は優れた武術家でしたが、息子に後を継がせることに反対。フォは父に憧れていましたが、稽古を拒まれ、密かに自分自身で鍛錬していくのです。成長し、力をつけていくと共に傲慢さも…。ある時、大怪我をした弟子の仇をうつのですが、過って殺してしまいます。

絶望し、家を出るフォ。放浪の旅に出たフォはようやく“強さ(SPIRIT)”とは何かを学び取り、故郷に帰って来ます。そして、フォを待ち受けていたものは、あの“異種格闘技戦”だったのです!

この時代の中国人の髪型を『弁髪(べんぱつ)』と、言います。ご存知ですか?ウォン・フェイフォンの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズでもおなじみ♪ 後頭部だけを剃り残して、髪を長くのばして一本に編んだ髪型です。私は、なぜかこの髪型が好き。もちろん、現在ではこんな髪をしている人はいないし、映画の中でのこと。リーは、似合うもん!

リーは、この映画を最後にもうマーシャル・アーツの映画には出ない…と言っているそうな。そんな!貴方は闘っている時が、一番美しい!もっともっと闘ってください!
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今度は、悪役

2006-03-11 22:04:10 | 映画
最近のジャン・レノの活躍は、目を見張るばかり!「クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち」(04)「ホテル・ルワンダ」(04)「エンパイア・オブ・ザ・ウルフ」(05)。これから公開の作品には、トム・ハンクス主演の「ダ・ヴィンチ・コード」やスティーヴ・マーチン主演の「ピンクパンサー」(06)が、控えています。

公開の順番が入れ替わりましたが、「ホテル・ルワンダ」のジャン・レノは、ドン・チードル扮する支配人ポール・ルセサバギナが勤めるホテルの、パリ本社の重役。それまでルワンダの混乱振りを見せられていて、突然、身なりの良いジャン・レノが現れ、びっくりしましたっけ。

コルシカン・ファイル」は、同年2004年の作品。こうした公開が遅れた作品が陽の目を見ることができるは、銀座シネパトスのおかげ。いつもお世話になっています。

パリの私立探偵ジャック・パーマー(クリスチャン・クラヴィエ)は、コルシカ島にいるアンジュ・レオーニ(ジャン・レノ)に、ある公正証書を届ける仕事を請け負います。その証書は、遺産相続の不動産登記証書。レオーニはお尋ね者で、警察が必死に探している人物。

『コルシカ島民族主義』のリーダーである、レオーニはなかなか居所を明らかにせず、島の住民もよそ者には冷たい…。協力者を得られないまま、覆面の男たちに拉致されたり、警察からテロリストと間違えられて逮捕されたり…。

散々な目に遭いながらも、仕事は仕事としゃかりきにがんばるジャックの前に現れた謎の美女、レア(カテリーナ・ムリノ)。何者?ようやく苦労の末、レオーニを発見!しかし、それはジャックにとっても、大変な出来事の前触れだったのです。果たして、事件はどう解決するのか?

フランス映画もかつてのような、ロマンチックな内容よりも、ジャン・レノが得意とするこうしたサスペンス・アクション物が、多いように感じます。これも時代の流れですね。フランス映画でも、ジャン・レノって聞くと見ようかなと思うのでした。今度は、どうする?
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再び、ゴヤに会いに!

2006-03-10 20:19:17 | 展覧会
2002年、上野国立西洋美術館で開催された「スペイン王室コレクションの美と栄光・プラド美術館展」ご覧になりました?今もその時の感動が、蘇えってきます。私は、オランダやスペインの画家たちが大好き!プラド美術館は、まさに宝庫です!

スペインを代表するベラスケス、ゴヤ、グレコ、スルバラン、ムリーリョ。オランダを代表するレンブラント、ゴッホ、フェルメール、モンドリアン。イタリアを代表するティントレット、カラヴァッジョ、ティッツアーノ、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ。ドイツのルーベンス… 数え上げたら限がありませんね!

またも、それらの画家に再会できます♪「プラド美術館展 スペインの誇り、巨匠たちの殿堂」が、東京都美術館で開催されます。うれし~い!前回は52万人もの人たちが、展覧会を訪れ、感動と興奮を味わったというわけです。私もそのひとり!

ベラスケスの『道化ディアゴ・デ・アセド“エル・プリモ”』。前回は赤い衣装をまとった『セバスティアン・デ・モーラ』という宮廷道化を描いた、秀作がありました。ちょこんと座った小人の道化で、とても印象的。今回の作品は黒い衣装で、手には大きな本を抱えています。

宗教画を得意とするエル・グレコは、暗い背景に赤や青を鮮やかに使い、独自の世界を確立。ムリーリョは天上の伝道師と呼ばれ、天使や羊飼い、聖家族などをよく描いています。

そしてゴヤ。ゴヤは私が好みとする画家のひとり。前回の展覧会では、『日傘』や『巨人』『1808年5月3日プリンシペ・ピオの丘での銃殺』『ボルドーのミルク売り娘』などの作品が来ていました。今回の展示には、『カルロス4世』『果実を採る子供たち』『魔女の飛翔』など7点が、来日!

1746年スペインで生まれたフランシスコ・デ・ゴヤは、1786年国王付きの画家になります。1786年には、新国王のカルロス4世から宮廷画家を任じられます。その写実的で見事な作風で、王室や貴族の肖像画を得意としていました。しかし、1790年代になって耳が聞こえなくなってしまいます。

絶望の中、知識人との交流を通して強い批判精神と観察力を得て立ち直ったのですが、宮廷からの注文も減り、1824年フランスに亡命後、ボルドーで死亡。82歳でした。

絵を見る時、その絵の物語や背景、時代、画家の人生を知っているとより絵に対する見方が深くなると思います。もちろん、真っ白な状態から絵を知ることも楽しみの方法。もっと言うと、絵は“感性”“好き/嫌い”です。プラド美術館展は、きっと気に入ると思います。
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ドニーの運命

2006-03-09 20:49:48 | 私のお気に入り
ブロークバック・マウンテン」を見て、改めてジェイク・ギレンホールが好き!と思いました。1980年12月19日ロス生まれ。映画初出演は、デボラ・ウィンガー、ガブリエル・バーンの「欲望」(94)(←もう一度見直さねば…)。99年の「遠い空の向こうに」で、私のハートをくすぐりました。

次の「ドニー・ダーコ」(01)で、がっちりハートを鷲づかみ!すっかり、ファンになりました。そもそも、この映画の内容が好き!そして主人公のキャラクターが魅力的。脚本を書き、初監督に挑んだのは、リチャード・ケリー。そしてこの映画の実現に力を貸したのが、プロデューサーに名を連ねる女優のドリュー・バリモア。

物語は、1988年のマサチューセッツ州ミドルセックス。高校生のドニー・ダーコは、ある晩、銀色の不気味なマスクをした“うさぎ”に導かれ、家の外へ。そして後28日6時間42分12秒で世界が終わると、伝えられます。翌日はなぜかゴルフ場で目を覚まし、腕には『28.06.42.12』の文字が…。

わけが分からないまま、帰宅すると自分の部屋にジェット機のエンジンが落下!もし、寝ていたら直撃だったのです。しかし不思議な出来事は、この日から始まります。自分を取り巻く世界に起こる出来事。要所要所に現れる“フランク”と名乗る“うさぎ”。

“うさぎ”は何者?なぜ、僕(ドニー・ダーコ)なのか?転校生のグレッチェン(ジェナ・マローン)、カレン先生(ドリュー・バリモア)、カウンセリングのサーマン先生(キャサリン・ロス)、体育のキティ先生(ベス・グラント)が信望する自己啓発セミナーのジム・カニングハム氏(パトリック・スウェイジ)。誰を信じていいのか分からない。

物理のモニトフ先生(ノア・ワイリー)と「時間理論」について話し合ってみたり。本当に世界の終わりはやって来るのか?ドニーは世界を救うなんて、できるのか?見る者は、この迷いをドニーと一緒に体験するのです。スローモーションの映像はまさに“追体験”→“時間理論”→“タイムトラベル”→“人生のやり直し”なのです。

ラストの衝撃とむなしさ、感動は、ぜひとも映画を見て自分で感じて欲しいです。

この映画の後、「グッドガール」「ムーンライト・マイル」(02)「デイ・アフター・トゥモロー」(04)「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」「ジャーヘッド」「ブロークバック・マウンテン」(05)と、続きます。ますます今後が楽しみな、ジェイク・ギレンホールなのです!
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なぜ、3度の埋葬?

2006-03-08 09:49:37 | 映画
出演作品42本(他に1本、声の出演作あり)を数える俳優、トミー・リー・ジョーンズ。無骨な男を演じると渋い魅力を感じさせて、大好きな俳優の1人です。1946年9月15日テキサスに生まれました。ハーバード大学で学んでいる時、ルームメイトがあのゴア副大統領だったそうです。へぇ~。

デビュー作は、「ある愛の歌」(70)でした。でもトミー・リーのイメージは、いつも無骨な男のイメージ。実にさまざまなキャラクターを演じてきました。印象的なのは、91年の「JFK」での国際貿易協会元会長で社交界の名士クレン ・ショー役。髪をシルバー・ブロンドに染めて、かなりな役作りをしていました。

セガール“おやじ”の「沈黙の戦艦」(92)や、「ブローン・アウェイ/復讐の序曲」(94)のような主役を食ってしまう、悪役もうまい!95年の「タイ・カップ」なんて、実在の伝説的野球選手の伝記に主演。知られざる彼の本性を演じ、魅せられました。本当にイヤな奴なのです。97年と02年の「メン・イン・ブラック」は、大ヒット!いつものキャラと違って、楽しめる内容でしたね。

トミー・リーは、94年のTVM「ワイルド・メン」で初監督。そして劇場映画での初監督作品として選んだのが、「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」です。やけに長いタイトルですが、人の名前です。「21g」のギジェルモ・アリアガが脚本を担当し、05年のカンヌで、最優秀脚本賞を受賞!もちろん、トミー・リーも最優秀男優賞を受賞しています。

不法入国のメルキアデスに仕事を世話したピート・パーキンズ(トミー・リー)は、年齢を超えて彼との友情を深めていきます。ところが、メルキアデスがある日突然、放牧場で撃たれてしまうのうです。ピートは、かつてメルキアデスと『俺が死んだら故郷のヒメネスに埋葬して欲しい』という、約束を交わしていました。

一方、メルキアデスを撃ったという国境警備員マイク・ノートン(バリー・ペッパー!)は、仕事で転任してきたばかり。共同墓地に埋葬されたメルキアデスの遺体を、ピートは拉致してきたマイクに掘り出させ、約束を果たすため3人でヒメネスを目指すことになるのです。

全編に流れる“男の友情”物語。まさにトミー・リーが大好きなテーマですね!今年60歳になるトミー・リーの最高作品!優しさに満ち溢れた、男の映画。ああ~、トミー・リーだから描けた映画です。これはファンならずとも必見です。国境の果てにあるものは…?見に行きましょう!
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グレースのその後…

2006-03-05 17:21:28 | 映画
1995年デンマークで始まった映画運動“ドグマ95”。映画「キングダム」(94)「奇跡の海」(96)「ダンサー・イン・ザ・ダーク」(00)「ドッグヴィル」(03)などのラース・フォン・トリアー監督たちが、創設者です。“ドグマ95”って何?という方は、こちらを参考にしてくださいね。

デンマークで映画作りをして来たトリアー監督が、アメリカ資本で撮ったのが「ダンサー・イン・ザ・ダーク」で、カンヌ映画祭でグランプリ初め、いろいろな賞を受賞しました。そして3年後、「ドッグヴィル」を発表。これが一大センセーションを巻き起こしました。見ました?

ロケはもちろん、セットの中にあるのは、道路や家や部屋を仕切る“白線”のみ。最小限の小道具が置かれ、スタジオ内のため、空もなし。壁に書かれた風景や雲、太陽、月。本当に衝撃的な試みでした。見る側は、演劇の体験があれば納得できるかもしれませんが、やはり「これでやるの?」と、びっくりさせられたものです。

その衝撃は演じる側には、もっと強烈だったようで、撮影中のストレスは私たちの想像以上。スタジオに作られた『告白室』で語られる、出演者の戸惑い、不安、怒りの数々。それをドキュメンタリー映画にしたのが、「ドッグヴィル~告白~」です。もし、未見の方は一見の価値あり。

なんと、その「ドッグヴィル」の続編ができました。「マンダレイ」です。トリアー監督は“アメリカ3部作”と銘打っています。ということは、もう1本作るんですね。うむ。さて、映画は「ドッグヴィル」のラストで町から逃れたグレースが、次の居住地を求め、南部の大農園“マンダレイ”に辿り着く所から始まります。

70年も前に廃止された奴隷制度が、厳然と継続されているマンダレイ。そこは、女主人(ローレン・バコール)の“ママの法律”によって、支配されていました。理想主義に燃え、奴隷たちに自由を与えようとするグレース(ブライス・ダラス・ハワード)に、マンダレイの秘密が徐々に牙を向いて来るのです!

今回も“白線”を引いた舞台のような空間。出演者は、イザック・ド・バンコレ、ダニー・グローヴァー、ウィレム・デフォー、ジェレミー・デイヴィス、クロエ・セヴィニー、ジャン=マルク・バール、そしてトリアー映画でおなじみの、ウド・キア。

「ドッグヴィル」のグレースは、ニコール・キッドマンでした。ブライス・ダラス・ハワードは、ロン・ハワード監督の娘で、「ヴィレッジ」に主演。どんなグレースを見せてくれるのか、映画と共に、期待です。
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