報道写真家から

我々が信じてきた世界の姿は、本当の世界の実像なのか

「アル・カイーダ」は本当に存在するのか?

2006年03月31日 23時25分22秒 | ■対テロ戦争とは
前にも、同じようなタイトルを書いたように思うが、今後も、機会があれば何度でも書くことになると思う。
僕は、いまだに「アル・カイーダ」が存在するという証拠を見たことがない。

爆弾事件が起こるたびに、メディアは間髪をいれずに「アル・カイーダ」と報道する。いったい何を根拠にそのような報道ができるのか、僕には不思議でならない。たいていの場合は、「声明文」がサイトに載ったという程度のことだ。そんなもの誰にでも作れる。

世界のメディアは、政府見解や警察発表以上のものを報じることはなく、独自に検証する気もない。
そんな中で、BBCのドキュメンタリー「『テロとの戦い』の真相」は画期的な番組だった。
しかし残念ながら、あとに追随する根性のあるメディアはその後でてこない。

ただ、BBCの番組が作られる前の年に、ロシアのメディア「プラウダ」の英語版サイトに興味深い記事が乗った。その一部分だけを掲載しておきたい。
プラウダの記事は、タイトルとリードで、はっきり言い切っている。
”アル・カイーダは存在しない”と。





全文はこちらで。
Al Qaeda does not exist and never has
http://english.pravda.ru/mailbox/22/101/397/13821_AlQaeda.html

アメリカvsイラン=ドルvsユーロ

2006年03月30日 19時59分19秒 | ■ドル・ユーロ・円
アメリカによるイラク爆撃の最大の理由は、フセインが石油決済通貨をドルからユーロにシフトしたことだが、いま同じことがアメリカとイランの間で起こっている。

ドルが世界の基軸通貨であることによって、アメリカは世界経済に君臨している。アメリカが巨額の財政赤字と国際収支赤字を平気で垂れ流せるのも、ドルが基軸通貨だからだ。

世界がアメリカのふたごの赤字を放置すればアメリカ経済は崩壊する。すなわちドルの暴落をまねく。ドルが暴落すれば、世界の中央銀行や金融機関が溜め込んだドルやアメリカ国債は紙切れになる。すなわち世界経済が崩壊する。

世界は、アメリカの財政赤字と国際収支赤字を嫌でも補填しなければならないのだ。ドルが基軸通貨である限り、アメリカだけは永遠に赤字を垂れ流すことができる。逆に、世界は富を奪われ続ける。

この無限地獄から抜け出すためには、ドルの使用も備蓄もしないことだ。ヨーロッパが共通通貨ユーロを作ったのもこのためだ。産油国や貿易立国も貿易決済通貨や外貨準備をユーロにシフトすればドルの支配から抜けることができる。

それを実行したのがサダム・フセインだ。もし、アメリカがこれを放置すれば、遠からずすべての産油国の石油決済通貨はユーロにシフトする。そうなればドルとアメリカの地位が大きく揺らぐ。アメリカにとってフセインは倒さねばならなかったのだ。

そして、イランも石油決済通貨をユーロにシフトすると噂されてきた。今月にもシフトするということだったが、まだその動きはないようだ。いまアメリカとイランは、決して核開発で駆け引きしているのではない。ドルとユーロの駆け引きをしているのだ。

しかし、メディアはそうしたことは一切報じない。報じたらアメリカの逆鱗に触れるからだ。あくまでイランは強引に核開発をする悪者でなければならないのだ。アメリカがイランを爆撃しても誰もアメリカを非難しないように。

世界の実像を読み解くキーワードのひとつが「ドルとユーロ」だ。

怪音

2006年03月29日 23時47分51秒 | ●パキスタン地震

「いまの音がなんだか解るかい?」

パキスタンとインドの停戦ラインに位置する山深い村を歩いていたとき、ドーンという大きな音が静かな谷に響いた。
「ダイナマイトだろ」
と僕は答えた。
地震による土砂崩れで塞がれた道路を拓くため、巨石を爆破する大音響をあちこちで聞いた。
「違うよ」
とサディク氏は言った。
「じゃあ、シェル(砲撃)?」
と僕は冗談を言った。
この村(カタ・チュグリ)は、国境紛争が起こるたびにインド側から砲撃を受けていた、という話しをサディク氏から聞かされていた。
「シェルじゃない。地震だよ」
「地震???」
揺れはまったく感じなかった。
発破のダイナマイト以外僕には考えられなかった。

我々はしばらく急峻な斜面に作られた段々畑を歩き、サディク氏の親戚の家に着いた。そこでチャイをいただき休息していたとき、また、ドーンという大きな音が谷いったいに響いた。
そこにいた男たちは、僕のほうを見て手をゆすってみせた。
明らかに地震という仕草だ。
しかし、今回も揺れはなかった。
やはり道路工事の発破だろう。

その日に村を出てムザファラバードにもどった。
テントで寛ぎ、子供と話しをしていたとき、
「今日、地震があったよ。女の人がみんな叫びながらテントから飛び出してきたんだ」
とその子が言った。
比較的大きな余震だったようだ。
別の少年から、学校の壁が倒れて、何人かの生徒が軽傷を負ったと聞かされた。

村で聞いたあの怪音は、地震と関係があるのだとようやく理解した。
そして、日本でも同じ音を聴いたことがあったのを思い出した。

阪神淡路大震災の時、僕は京都にいたのだが、震災の一週間くらいのちに、大音響を聞いた。しかしその音が話題になることはなく、謎のまま僕の記憶から消えていた。あれも神戸での余震による音響だったのだ。
怪音は、大地が揺れていることを知らせていた。
地球のいとなみの不可思議さを感じる体験だった。

壮大な地球のいとなみに対してわれわれは成す術を持たない。
それを操ることなどできない。
それに比べれば、われわれが協力し合うことはそれほど難しいことではないはずだ。
しかし、それを阻んでいるものがどこかにあるのだ。

ファイブ・タイム・プレイヤー

2006年03月28日 18時16分55秒 | ■時事・評論
一般的にイスラム教徒は一日に五回お祈りをすると理解されている。しかし、イスラム圏にいても、一日五回お祈りをしている人を見ることは少ない。確かにモスクでお祈りをしている人はいるが、その何百倍もの人がモスクを素通りしている。

もし、すべてのイスラム教徒が戒律どおりに従えば、イスラム諸国の経済活動というのは著しく阻害されるかも知れない。彼らが戒律どおりに生活していないからといって敬虔なイスラム教徒ではないとは言えない。ものごと形ではない。

パキスタンの被災地では、モスクのほとんどが破壊されたこともあって、お祈りをしている人の姿を見たことはない。日々のお祈りをしなくても金曜日にはお祈りをするのだよ、とも言われた。その知人に、「君は金曜にお祈りにいってたっけ?」と訊くと、”いや、オレはいいんだよ”と眼で返事がかえってきた。

ある時、
「この人はファイブ・タイム・プレイヤーなんだ」
という言葉で人を紹介されたことがあった。
つまり、一日五回お祈りをする人ということだ。
そして、こう付け加えた。
「この人は、オサマ・ソルジャーなんだ」
オサマとはオサマ・ビン・ラディンのことだ。
もちろん彼の言葉は冗談だ。
しかし、そんな冗談を言うほどファイブ・タイム・プレイヤーは少なく、特殊な人とみなされている。

こうした冗談の背景には、外国の原理主義武装勢力が、このアザード・カシミール州からインド側のカシミールへ潜入して、テロ攻撃をおこなってきた歴史があるからだ。アザード・カシミールの人々は原理主義武装勢力を「オサマ・ソルジャー」「テロリスト」と呼んでいる。そして、原理主義武装勢力はもちろんファイブ・タイム・プレイヤーだ。

「カシミール人はピースフル・ピープルだ。我々はテロリストを憎んでいる」
僕が被災地で知り合った人はほとんどが山間部の村人で、一千年のあいだ土地を守り、作物を育ててきたピースフルな人々だ。インドやアメリカへの攻撃を支持している人には会ったことがない。

そんなアザード・カシミールへ外国の武装勢力が勝手にやってきて、インドへ潜入しテロを行うことで、アザード・カシミールの人々が世界から野蛮なテロリストだと見なされてしまう。彼らにしてみれば、たまったものではない。武装勢力は、とっととカシミールから出ていって欲しいというのが誰しもの思いだ。

しかし、彼らの思いとは裏腹に、震災がこうした過激団体の勢力を拡大する結果になった。被災者の救援や援助を理由に一気に表舞台で堂々と活動するようになった。ほとんど報道されることはないが、現地に滞在するメディアならどこでも知っている。いままでは地下で活動していた過激団体が、表の世界で勢力を定着させないか、カシミールの人々はひどく危惧している。

こうした原理主義過激団体について、現地の多くの人が”アメリカにバックアップされている”と見ている。僕も同じ意見だ。一見、イスラム原理主義団体や武装勢力は、アメリカと対峙しているように見えるが、こうした団体の拡大や行動が誰に利益をもたらしているかを考えれば、その背景は明らかになってくる。

最大の利益を得ているのはアメリカなのだ。原理主義過激団体の拡大とテロによって、アメリカの存在価値は高まっている。世界はアメリカの保護や情報力、軍事力を必要とする結果になっている。何度も述べているように、「共産主義の脅威」がなくなったいま、アメリカは新しい「世界的脅威」を必要としている。「脅威」のない平和な世界は、アメリカの価値を半減させるのだ。

原理主義の拡大とその過激な言動が、多くのイスラム教徒にファイブ・タイム・プレイを敬遠させる結果になっているのかもしれない。

ラムズフェルド長官、「タミフル」で大儲け

2006年03月27日 16時04分46秒 | ■鳥インフルエンザ
非常に質の高い情報を翻訳提供されているブログ「暗いニュースリンク」の記事から引用させていただきます。

ラムズフェルド米国防長官、タミフル関連株一部売却で500万ドル以上の儲け・・・他資産運用でも大儲け!と題する記事の中で英インディペンデント紙の翻訳抜粋が掲載されている。

ラムズフェルド氏は1988年から2001年までギリアド社の役員を務めており、1997年からは会長職にあった。ブッシュ政権に入閣するために同社役員職を辞したが、同社の株を大量に取得している。

鳥インフルエンザの脅威が拡大する以前の2003年度、ギリアド社は赤字を出していた。2004年度、タミフルの売り上げは前年比4倍の4460万ドルとなり、同社は黒字に転じた。昨年度には、売り上げはさらに4倍になり、1億6160万ドルであった。この2年間で、株価は3倍に上昇した。

毎年公開される資産報告書によれば、ラムズフェルド氏は2004年度に同社株の一部を売却し、500万ドル以上の売却益を得ている。報告書によれば、2004年度末の時点でなおもラムズフェルド氏はギリアド社株を(当時の時価総額で)2,500万ドル相当保有しており、アナリストによればその株式評価額はその後も上昇しているとみられる。詳細は次回の報告書が公開される今年5月まで不明となっている。
文中のギリアド社とは、「タミフル」の特許を所有しているアメリカのバイオ企業だ。「タミフル」を製造販売しているのはスイスのロシェ社で、ギリアド社は販売額の10%のロイヤリティを得ている。たった一つの薬剤「タミフル」が赤字企業だったギリアド社を救ったということになる。

そして、「タミフル」の主要な購入者というのが、実は米軍と米国政府ということだ。2005年米国防総省は兵士の配給用に5.800万ドル分の「タミフル」を購入している。また米国議会も数10億ドル分の購入を検討している。
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2005/11/post_38a5.html
http://money.cnn.com/2005/10/31/news/newsmakers/fortune_rumsfeld/?cnn=yes

国防長官がバイオ企業ギリアド社の元役員にして現在でも大株主。そして米国防総省や米国政府が「タミフル」の購入者。数10億ドルということは邦貨にして数千億円だ。たった一種類の薬剤に対して数千億円とは異常というしかない。そして日本政府も約220億円を投じて「タミフル」を備蓄する計画だ。

「タミフル」は、発熱をたった一日縮める程度の効果しかない。それは本来、薬効とさえ言えないのではないのだろうか。そのような薬に数10億ドルだの220億円だのという税金を投じるのはあまりにも不自然であり、馬鹿げた行為だ。

鳥インフルエンザの脅威が拡大すればするほど、ギリアド社もロシェ社もラムズフェルド氏も大儲けできるということだ。その鳥インフルエンザは、最新の研究では脅威となる可能性は低いことはすでにお伝えした。しかし、この三者が、この研究結果を受け入れるどうかは非常にあやしい。

ラムズフェルド氏は、米国防長官という絶対的な地位と権力を利用して、せっせと資産運用に励んでいるようだ。それは「タミフル」だけでなく様々な分野におよんでいる。詳しくはラムズフェルド米国防長官、タミフル関連株一部売却で500万ドル以上の儲け・・・他資産運用でも大儲け!を参照いただきたい。

余震

2006年03月25日 21時50分52秒 | ●パキスタン地震

「すみません、あなたを置き去りにして・・・」
少年は暗い顔をして何度か同じ言葉を口にした。

カシミールでは何度か大きな余震が起こっているが、小さな余震は頻繁にある。僕が滞在していたときも二度ほど微震があった。とても小さな揺れで、ほとんど気にならない程度だった。

最初の余震は、街で知り合った17才の少年イズファン君とレストランで話しをしていたときだった。
一回だけ建物がグラッと揺れた。
その瞬間、7~8人の客が一斉に出口に消えた。
ものすごい素早さだった。
僕の前に座っていたイズファン君も、一呼吸遅れて出口に走った。
余震よりも、彼らの素早さにあっ気にとられた。
少年の背中が出口を出る頃、ようやく僕はあわてた。
店は崖っぷちに建っていた。
椅子を蹴って、店の奥から外に飛び出した。
大地震なら僕は店ごと崖の下だろう。

外でしばらく様子をうかがってから、イズファン君と店に戻った。
「すみません。あなたを置き去りにして・・・」
彼はひどく自分を恥じていた。
何度か同じ言葉を繰り返した。
僕が危機感のない暢気な外国人というだけだ。
「僕もカメラバックを置き去りにしたよ」
東ティモールで武装襲撃を受けたときも離さなかったカメラバックだが、椅子の上に残して逃げた。

飛ぶようにして出口に消えた男たちの背中は、一瞬の迷いが生死をわけることを教えていた。
ひとり店に残され、僕が椅子を蹴ったときは、すでに揺れは終わっていた。
しかし、とにかく体一つで逃げることにした。
そのくらい彼らの緊迫感はすさまじかった。

とても小さな余震だったが、カシミールの人々の体の中に潜む恐怖の深さを垣間見た出来事だった。

イズファン君の家を訪ねたとき、彼の家は大地震にも耐え、ちゃんと建っていた。
しかし、家族の中でイズファン君だけは、外の小さなテントで寝ていた。
「地震が来てもテントなら安全だからね」

鳥インフルエンザ、最新の研究結果

2006年03月23日 23時25分29秒 | ■鳥インフルエンザ
Meeさんよりコメント欄で次のような記事を教えていただきました。
ありがとうございます。

鳥インフルエンザ:人間感染、受容体は肺の奥の細胞に存在
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20060323k0000m040150000c.html

鳥インフル、人は肺の奥で感染 鳥取大・東大グループ
http://www.asahi.com/science/news/TKY200603220379.html

世界で感染拡大が続く高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)が、人の体内では鼻やのどでなく、肺の奥深くにある細胞で感染することが分かった。
このため、患者からせきやくしゃみで感染が広がる危険は現時点では低そうだが、ウイルスの突然変異で大流行につながる恐れはあるという。


鳥インフルエンザは「トリ→ヒト」感染するが、「ヒト→ヒト」感染しないのは、ウイルスが肺の奥深くに感染するためらしい。これに対して、通常のインフルエンザは、のどや鼻の粘膜に感染するため、せきやくしゃみで容易に他者に感染する。

鳥インフルエンザがパンデミック(大流行)する危険性が、しきりに喧伝されてきたが、現時点では鳥インフルエンがパンデミックする可能性は非常に低いと言える。

また、鳥インフルエンザが変異を起こして、のどや鼻の粘膜に取り付いても、肺の奥よりも温度が低いため増殖しにくい、とも指摘されている。変異することによって、逆に普通のインフルエンザになってしまうとも言えるわけだ。

この研究成果を踏まえて、「鳥インフルエンザ=人類への脅威」的な風潮が沈静化すればいいのだが、さてどうなるだろうか。

タミフルをめぐる行政の不可解な動き

2006年03月22日 19時20分32秒 | ■鳥インフルエンザ
20日付けのasahi.comに次のような記事があった。

備蓄タミフル、5年で無駄? 新型インフルに使途限定http://www.asahi.com/life/update/0320/006.html

記事を要約すると。

国は、07年度末までに都道府県と国で計2100万人分のタミフルを行政備蓄する計画だが、その総額が約220億円になる見込みらしい。

この備蓄用のタミフルは、通常の治療用より安い値段で製造元のロシェ社から卸される。通常一錠約363円だが、備蓄用は約211円で販売される。

しかし、この安く販売されたタミフルは、”新型インフルエンザ”が発生した時にしか使ってはいけないという条件がついている。つまり、従来のインフルエンザが流行しても使用できない。

そして、ロシェ社との取り決めで、備蓄用タミフルは5年が過ぎるとすべて廃棄処分しなければならない。つまり、新型インフルエンザが発生しなければ220億円がどぶに捨てられるということだ。

そもそも、このタミフルという薬は健常者にはほとんど意味のない薬なのだ。

タミフルは、通常のインフルエンザに対して発熱期間などを1日程度短くする薬にすぎず、発症後48時間以内に服用しなければならない。数百億円もの巨費を無駄にするかもしれない価値があるのか。もう少し冷静に考えて、予算を少しでも高齢者や子どもなどハイリスクの患者の対策に回すべきではないか。
〈母里啓子(もり・ひろこ)・元国立公衆衛生院疫学部感染症室長の話〉

上記記事より

こんな薬を備蓄する意味そのものがまったくないのだ。
では、なぜ国や地方自治体はタミフルを備蓄したいのか。

それは利権確保以外の何ものでもない。医療行政というのは、みどり十字の汚染血液製剤の事件で明らかなように、国民の命を奪う結果となっても企業の利益を優先させる。

無意味な薬剤タミフルを多量に備蓄するのも当然利権のためだ。企業の利益を確保すれば、官僚には天下りのポストが用意され、政治家には分け前がまわってくる。

タミフルでもすでに死亡例が確認されている。

タミフル服用患者の死亡例、世界で71人 米FDA報告
http://www.asahi.com/life/update/1118/003.html

スペイン爆弾事件に新証言

2006年03月19日 03時49分48秒 | ■対テロ戦争とは
世界でセンセーショナルな爆弾事件がある度に、メディアは証拠もなしに「アル・カイーダ」の犯行だと大声でアナウンスする。しかしその後に、必ず不自然な点が出てくる。

以前、ロンドンとヨルダンの爆弾事件については言及したが、スペインの爆弾事件についても新たな証言がでてきた。

アルカイダ関与せず 列車テロでAP報道
【パリ10日共同】
AP通信は10日、191人の犠牲者を出した2004年3月のマドリード列車同時爆破テロについて、国際テロ組織アルカイダは犯行に関与していなかったとする情報機関筋の証言を伝えた。
 
AP通信はスペインの情報機関責任者の話として、犯行グループとアルカイダとの間には電話連絡も資金の流れもなく、両者の接触に関する証拠はないと指摘。

また、スペインのテロ対策に深く関与している欧米の当局者も「アルカイダの犯行ではない。(地元のグループによる)自前の犯行だ」と述べたという。
(共同通信) - 3月10日21時53分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060310-00000273-kyodo-int

しかし、こうした記事が注目をあびることはない。
人々の記憶には、あらゆる爆弾事件は「アル・カイーダ」の犯行として焼き付いてしまっている。

証拠もないのにメディアが「アル・カイーダ」と大々的に報じるのはこの”焼き付け”を行うためだと思えてしまう。爆弾=「アル・カイーダ」、テロ=「アル・カイーダ」、何でも「アル・カイーダ」、とにかく「アル・カイーダ」。

決して、メディアの報道(虚報)に惑わされてはいけない。
そもそも「アル・カイーダ」は実際に存在するのだろうか。
僕はその明確な証拠をいまだ見たことがない。
あなたは?


『ロンドン同時爆破事件について③』
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo/e/b32d4f50f48135b038719bbdd095b84d

『ヨルダンのホテル爆破は、天井に仕掛けられた爆弾か』
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo/e/ace2d614e17cce48f25a2f9d92be4a8b

見捨てられたテント・ビレッジ

2006年03月17日 23時23分36秒 | ●パキスタン地震
地震後、世界各地から援助団体がパキスタン北部に入り、多くのテント・ビレッジを設営した。トルコやカナダなどの国家単位のテント・ビレッジもあれば、内外の政治、宗教団体が運営するテント・ビレッジも多い。いったいいくつあるのかわからない。

ランドスライドの現場へ取材に行った時、そのすぐ近くにもテント・ビレッジがあった。テントは30張りほどでそれほど大きくないテント・ビレッジだった。

話しを聞くと、そこは管理団体がいなかった。自主運営だ。しかし、最初から自主運営であったわけではなく、サウジアラビアの王族が主催する団体が設営したのだが、後にその団体は撤退してしまった。悪く言えば見捨てられたのだ。

おまけに、このテント・ビレッジは地主から地代を徴収されている。月6000ルピー(約100ドル)。一テント当たり200ルピー。さらに地主からトイレを作ることも禁じられている。

他にも、こうした見捨てられたテント・ビレッジがあるのかもしれない。




















ゼロ金利とは ー奪われ富、儲ける外国資本ー

2006年03月16日 23時21分29秒 | □経済関連 バブル
先日、アメリカの2005年暦年の経常赤字が発表された。
8049億ドルだ。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060314AT2M1402N14032006.html

アメリカの経常赤字は年々増加している。
2003年 5307億ドル
2004年 6659億ドル
2005年 8049億ドル

アメリカの預貯金率はほぼゼロなので、アメリカは海外の資本によってこの赤字を埋めなければならない。この穴埋めができなければ、アメリカ経済は崩壊する。アメリカ経済というのは常に綱渡りを演じているわけだ。

しかしアメリカは心配しない。かならず海外の資本がこの赤字を埋めてくれるからだ。アメリカ経済が崩壊すれば、共倒れする国家はいくつもある。日本や中国、東南アジアなど対米輸出の比率の高い国がそうだ。特に日本と中国はせっせとアメリカ国債(アメリカ財務省証券)を買ってアメリカの赤字を埋めてきた。

日本がゼロ金利政策を執っているのも、日本のおカネを金利の高いアメリカに誘導してこの赤字を埋め合わせるという意図も含まれている。過去、日本の金利がアメリカの金利を上回ったことはない。経常赤字の拡大するアメリカにとって、日本の金利上昇というのは非常に困るわけだ。

また、日本政府も金利が上昇すると困る。なぜなら日本政府が抱えている負債の利息が増えるからだ。政府の借金を800兆円とすると、金利が1%になると8兆円もの金利負担が生じる。

日銀が量的緩和を解除したものの、金利の上昇については慎重な発言をしているのはこのためだ。金利の上昇は、日米両政府にとって有難くないことなのだ。

しかし、金利ゼロなどというのは尋常な経済状態ではない。これは強奪に等しい。日本人の全預貯金額は約800兆円。金利1%あたり8兆円、3%なら24兆円になる。×5年で120兆円。これだけの国民の資産が奪われたに等しい。

それに対して、
「ヘッジファンドは日本でゼロ金利の円資金を調達し、高い金利のドル資産で運用し、莫大な利益を上げてきた。」
ということだ。
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/tamura/20060113n191d000_13.html


日米の経済構造は歪みに歪んでいる。

異様に露出度の高い「鳥インフルエンザ」

2006年03月15日 23時55分50秒 | ■鳥インフルエンザ
Googleやgooのニュースサイトを閲覧すると、毎日のようにどこかで新たに「鳥インフルエンザ」の感染が確認されている。 

この数日間でも、こんな感じだ。
鳥インフルエンザで死者3人 アゼルバイジャン
カメルーンでも鳥インフルエンザ、アフリカで4カ国目
鳥インフルエンザ、ミャンマーで初確認 アフガンでも疑い例 http://www.cnn.co.jp/science/CNN200603140009.html


じわじわジワジワ、恐怖のウィルスが地球を多いつくしはじめているのだと、メディアは印象付けたいのだろう。そしてついに鳥インフルエンザは地球を塗りつぶす。

そんなことは、当たり前のことだと思う。もともと地球上に存在しているのだから、いずれは地球を多い尽くしておかしくない。鳥インフルエンザが地球全体に行き渡ることと、それが人類への脅威となるかはまったく別物だ。

そもそも、地球上に存在する感染症は鳥インフルエンザだけではない。様々な病原菌やウィルスで多くの人々が命を亡くしている。他の病原菌やウィルスはどうでもいいのだろうか。なぜ鳥インフルエンザだけがこれだけクローズアップされるのか。そこに大きな胡散臭さを感じるのだ。

過去の例は、こうした”脅威”は無視して良いと教えている。近いとことでは、2000年のY2Kがある。相当、大騒ぎし、航空機が落ちるとか言われたが、結局、何も起こらなかった。Y2Kで誰かが得をしたはずだ。そこまで調べる時間はないが、おそらく間違いないと思う。

鳥インフルエンザも誰かが大きな利益を得るに違いない。