イージス駆逐艦ラッセルが、今日、宿毛湾に入港した。埠頭には有刺鉄線が張りめぐらされ、寄港に反対する人々は、イージス艦から遠く閉め出された。
宿毛では、少しでも地元が潤うなら、という声が多いようだ。しかし、それは甘すぎる考えだ。宿毛が潤うことは決してない。
イージス艦によって潤うのは地元ではない。落ちるおカネの大部分は、地元を素通りして大都市の企業や業者のところへ流れる。在日米軍と日本の業者というのは、すでにパイプが出来上がっており、米軍の行くところにはこうした業者がついてくる。地元には、おこぼれ程度しか落ちない。
高知新聞でも、このことは触れられている。さらりと書いてあるが、こういう記載が最も重要なのだ。
米海軍の艦船のめんどうをみるという特殊な仕事は、こうした専門の企業に独占されており、地元はその下請けか孫請けとして使われるだけだ。地方経済の疲弊をいいことに、相当足元を見られることになるだろう。安易に歓迎する前に、どういう仕組みになっているのかを十分調査する必要がある。
国連やPKFのミッションなどでも、同じようなことが起こっている。ミッションには必ず欧米の業者がついて来る。こうした業者によって食材から機材まであらゆる物資の納入がおこなわれる。国連やPKFに納入する物資には、レギュレーションで品質が規定されている。地元の食材や産品は間違いなく不適格とされる。業者は輸入食材や物資を納入する。
ミッションがあらかじめ長期とわかっている場合は、外資系のホテルやスーパーマーケット、レンタカーの会社が次々とオープンしたりもする。そしてミッションの終了と共に企業も業者も撤退して行く。結局、国連が落した莫大なおカネは、こうした企業群が持ってでていくのだ。地元にはほとんど何も残らない。
確かに一定の雇用が生まれ、一定のおカネは地元に落ちる。しかし、それで潤っているのは、ごく少数の人に過ぎない。地元が潤っているわけではない。
米軍が宿毛にきても、これと同じことが起こるだけだ。
米軍の経済効果など幻に過ぎない。
大都市の企業が米軍の落すおカネの大部分を持ってでていく。
得るものよりも、失うものの方がはるかに大きいはずだ。
イージス艦入港を伝える高知新聞
http://www.kochinews.co.jp/0605/060524evening01.htm#shimen1
http://www.kochinews.co.jp/0605/060524evening02.htm#shimen2
高知新聞特集記事
http://www.kochinews.co.jp/rensai06/06aegisfr.htm
宿毛では、少しでも地元が潤うなら、という声が多いようだ。しかし、それは甘すぎる考えだ。宿毛が潤うことは決してない。
イージス艦によって潤うのは地元ではない。落ちるおカネの大部分は、地元を素通りして大都市の企業や業者のところへ流れる。在日米軍と日本の業者というのは、すでにパイプが出来上がっており、米軍の行くところにはこうした業者がついてくる。地元には、おこぼれ程度しか落ちない。
高知新聞でも、このことは触れられている。さらりと書いてあるが、こういう記載が最も重要なのだ。
宿毛の海事代理業者は、宿毛湾港に足場を置いている。後に分かるのだが、米海軍はこうした地方の業者と直接は契約しない。米海軍艦船の入港を引き受けているのは横浜市にある「大興産業」。社長を含む数人は自衛官出身者だ。http://www.kochinews.co.jp/rensai06/06aegis02.htm
米海軍の艦船のめんどうをみるという特殊な仕事は、こうした専門の企業に独占されており、地元はその下請けか孫請けとして使われるだけだ。地方経済の疲弊をいいことに、相当足元を見られることになるだろう。安易に歓迎する前に、どういう仕組みになっているのかを十分調査する必要がある。
国連やPKFのミッションなどでも、同じようなことが起こっている。ミッションには必ず欧米の業者がついて来る。こうした業者によって食材から機材まであらゆる物資の納入がおこなわれる。国連やPKFに納入する物資には、レギュレーションで品質が規定されている。地元の食材や産品は間違いなく不適格とされる。業者は輸入食材や物資を納入する。
ミッションがあらかじめ長期とわかっている場合は、外資系のホテルやスーパーマーケット、レンタカーの会社が次々とオープンしたりもする。そしてミッションの終了と共に企業も業者も撤退して行く。結局、国連が落した莫大なおカネは、こうした企業群が持ってでていくのだ。地元にはほとんど何も残らない。
確かに一定の雇用が生まれ、一定のおカネは地元に落ちる。しかし、それで潤っているのは、ごく少数の人に過ぎない。地元が潤っているわけではない。
米軍が宿毛にきても、これと同じことが起こるだけだ。
米軍の経済効果など幻に過ぎない。
大都市の企業が米軍の落すおカネの大部分を持ってでていく。
得るものよりも、失うものの方がはるかに大きいはずだ。
イージス艦入港を伝える高知新聞
http://www.kochinews.co.jp/0605/060524evening01.htm#shimen1
http://www.kochinews.co.jp/0605/060524evening02.htm#shimen2
高知新聞特集記事
http://www.kochinews.co.jp/rensai06/06aegisfr.htm