報道写真家から

我々が信じてきた世界の姿は、本当の世界の実像なのか

(9)義足の製作と歩行訓練

2005年02月11日 19時36分03秒 | ●カンボジアの地雷
カンボジアのICRC(国際赤十字協会)整形外科センターは、地雷により四肢を損傷した人たちの義足、義手の製作と歩行のリハビリを一貫して行っている。患者は、リハビリが終了するまでICRCの施設に宿泊する。義手、義足の製作、食事等すべて無料である。

最新の製作技術が指導されている。品質は先進国のものと変わらない。僕が訪れた当時は、日本人の技師によって製作の指導が行われていた。






傷口が治癒してもすぐには義足を装着できない。歩行時には、全体重が傷口にかかるため、まず患部を鍛えなければならない。入院から退院まで3ヶ月ほどかかる。
































優れた義足はこうした飛び石でも、安定した歩行ができる。































高品質の義足と適切な指導と訓練により、自然な歩行が可能となる。バランスを崩す人はまったくいなかった。






























一個5ドル足らずの地雷が奪うものはあまりにも大きい。
この地上に、一億個とも言われる埋設地雷。
気の遠くなるような数字だ。
今世紀いっぱいかけても、すべての地雷を撤去することは難しい。

最後に、多忙にもかかわらず、取材に協力していただいたCMAC、エマージェンシー、ICRCの方々に心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。