水と緑のメコンデルタ。
メコン川の運ぶ土壌は、二毛作三毛作を可能にしている。
マンゴー、ランブータン、竜眼など果樹栽培も盛んだ。
これほど豊かで美しい土地はそんなにはない。
ベトナムは、世界第二位の米輸出国でもある。
しかし、農民の暮らしは、決して豊かとは言い難い。
ベトナムでは、実質的な土地所有が認められているが、
メコンデルタでは土地を手放し小作農に転落した農民が約15%にもなる。
一方で、外国資本や富農は大規模農法により効率よく利益をあげている。
ベトナム政府は、農民が貧しいのは土地がないせいではなく、
「学がなく経験と知識が乏しい上に子供をあまりにもたくさん生むからである」
としている。