要となる智を継ぐもの

株式投資についてつらつらと書くブログ(走り書き)。誤字脱字計算間違い多数。補正・修正は読み手側でしてください。

バフェット的、グレアム的と言うよりは…

2010-11-20 09:16:50 | 投資日記
インカムゲインを軸にバリュー投資を行っている人が、結構少数な気がする。

日本で言われるバリュー投資と言うのは、結局平均回帰に基づく投機でしかないのではないだろうか。。バフェットもグレアムも、少なくとも建前上は転売を念頭に置いて無い、生粋の長期ホルダータイプの投資家なのにね。何か誤解されちゃってますね。

確かに低PERはアノマリー効果があると言われていますが、実際問題、低PER銘柄が平均PERに回帰するアノマリーではなく、リターンが多少高めに出るアノマリーなのであって、何もキャピタルゲインで還元されるなんて一言もいっていない点を忘れているのではないでしょうか。そもそも低PERはインカム系(配当及び自社株購入の際に使われる)指標であり、還元の差異に初めてのそのメリットが享受されるもの。アノマリーの年率数%程度はインカム要因が強いんじゃないでしょうかね。

例えば、同じ利益、同じ事業リスク、同じ配当性向、市場変動無しでPERだけ違うのであればインカムゲインが変動するわけで、例えばPER5倍で配当性向50%の場合と、PER20倍で配当性向50%の場合であれば、前者は配当利回り10%。後者は2.5%。その差は7.5%で、十分説明要因になりえ、今の日本でも同じ事が発生している。

確かに事業リスクによって市場価格にディスクカウントが生じる。だから実質的に同等のビジネスリスクだったとしても、見込リスク分ディスカウントされるのでPERに乖離が発生する。低PER企業は極端な話、リターンの割にリスクが高いと思われている。その結果がこれなんだろう。で、そのリスクが残りつづける限り、低PER銘柄は、おそらく、いつまでたっても安いままでしょう。それが然るべき値だからじゃないでしょうか。

低PBRに関しても、まぁ、大体同じです。あれは防御力であって、決して攻撃力じゃない。現金たんまりある企業はつぶれなくても還元もされない。その現金は過去の投資家の血と汗と涙の結晶であり、これからも還元される事は無く、得られた利益も留保されていく事でしょう。このネックが解消されないかぎり、ずっと低PBRでしょうね。となると、後は誤魔化してピュアな投資家に高値で売るしか無くなりますね。ここら辺が日本版バリュー投資の勘所じゃあないかと思うのです。
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