My Home Town(旧風力発電と子育て日記)

観光と風力発電と子育ての日記です。

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グリーンニューディール基金説明会 大荒れ

2009-10-13 21:18:26 | その他の仕事
今日は県庁でグリーンニューディール基金事業の説明会に出席
しました。

このグリーンニューディール基金は国から静岡県に配分された
約9億円を基金として積み、21~23年度で主に地球温暖化対策
(一部廃棄物関連)に支出するもので、自民党の置き土産です。

9億円のうち、6億1千万円は手を挙げた市町が使い、残りの
2億9千万円を県が使います。今日は主に県の事業分について
の説明会だったのですが、着席して県のあいさつを聞きながら
資料にざっと目を通したところで、今日は一波乱ありそうだな
と思いました。

なぜなら、県のメイン事業が市町を窓口にした、県民への間接
補助金交付だったからです。補助対象は家庭での新エネ省エネ
機器導入と省エネ改修を2つ以上同時に行った場合です。
例えば太陽光発電とエコキュートを同時導入するそ双方に補助
金が交付されるというものです。

問題になったのは予算に限りがあって、希望する県民全部の要望
には応えられそうもないのに、市町を窓口にしていることや、10
月中に各市町に交付申請見込み額の報告を求めていること、また、
県事業であるにもかかわらず、各市町で独自に補助要綱を制定し
て対応しなくてはならない点などです。

年度内に予算を執行するためには12月に補正予算を組む必要があ
りますが、何件補助申請があり、そのうち何件交付できるのか皆
目見当がつかない上に、申請が殺到して予算が足りなくなっても
県は独自に財源を手当てする気は無いようです。そうなった場合、
抽選にするのか申し込み順なのかは各市町のバラバラに判断する
ということです。

だいたい、例えば太陽光発電とエコキュートを同時に設置した住宅
が1年間で県内に何件程度あるか調べればわかるはずですが、県は
制度設計するに当たってどの程度の需要があるのかさえ調査してい
ないのですからちょっと話になりません。

結局、説明会は一波乱どころか県が吊し上げられる結果となりまし
た。こんな説明会は20年間の経験で初めてです。
参加した市町からは異口同音に、県が直接補助をすべきだとの意見
が出されましたが、県はその場で結論を出すことができずに、内部
で検討して再度、各市町に回答することになりました。

昔のように県の言うことを市町が何でも聞く時代では無いというこ
とでしょう。市町は補助金交付事務をやるのが嫌だと言っているの
ではありません。県の説明からは市町がやる合理性がまったく見出
せないのが問題なのです。

今回の不手際の根源は、国からお金が降って来るのに何もしないわけ
にはいかないから、理念も戦略も無いままに計画を策定したというこ
とを、市町の担当者が感じ取ったということだと思います。
事業は国から来る予算の範囲内で行い、不足が出ても県が独自に財源
を確保しようという姿勢もまったく見えず、また、実質1年数か月間
のみの補助金交付というのも理解できません。
とにかくやることに魂がこもっていないと感じました。