ゆるゆる素浪人の「気まぐれ日誌」~ 自己満足とボケ防止に、人生の雑記帳~  

そういう意味で老人の書いた「狼の遠吠え」、いや「犬の遠吠え」と思い、軽い気持で読んで頂けば有り難いです。

「インターネット随想」⑤~プロローグ~

2012-03-20 06:31:08 | エッセー
GOOブログに移転したのを機会に、かつてインターネットで公開した、

「インターネット随想」~精緻なるロマンを求めて~を再掲載している。

その手始めが「台湾への誘い」だったが、これからも公開していく予定だが、

今日の春分の日は「精緻なるロマンを求めて」誕生のプロローグを掲載する。


●「ワープロ随想」~精緻なるロマンを求めて~ 

○「はじめに」(初版から)

ある冬の寒風吹く昼下がり、大先輩のA先生が息をはずませてやって来た。

A先生といえば役所を定年退職後、某会社の重役に華麗なる転進をはかり、

切れ者部長として活躍している。

「やあ元気かい。今日は君に、ちょっと頼みがあってやって来たんだよ。

今は財団の○○会誌の編集責任者を遣っているのだが、

記事が集まらなくて困っているんだよ。随筆でも何でもいいから書いてくれよ」と、

かつての上司から頼まれれば無下に断ることも出来ず、

今まで論文しか書いた事のない技術者だが、勇を鼓にペンをとることにした。


この会誌は年4回の季刊誌で、始めのうちは億劫に感じていた文筆も、

知らないうちに数年が経っていた。


近頃では仮名で「亀の甲随想」を書いていた正体も、徐々に明らかに成った。

「本にでもしたら、面白いですよ」と、人からお世辞を言われれば、

ついその気に成ったりもしたが、「まあ定年になったら考えます」と答えていた。


ところが今年(昭和62年)になってワープロ成るものを買ったので、

こつこつと練習がてらに「亀の甲随想」を打ち込んでいたら、

いとも簡単に書式が転換することを知り、戯れに自分自身で本にしたくなった。

それが「ワープロ随想」”精緻なるロマンを求めて” (A5版139頁)であります。


ここに登場する一つ一つの事柄にも、私にとっては大きな感動であり事件であります。

これらの光の当たらぬ事件にも、生き生きとした感動的なドラマがあり、

そのドラマに私なりの魂を入れ、記録として残しておきたかったのであります。

もしもこの中に、読者が少しでもそのように感じていただける部分が在るとするならば、

筆者の望外の喜びといわざるを得ません。

                昭和62年11月1日   ○○○○


●「インターネット随想」~精緻なるロマンを求めて~ 

○「はじめに」(改訂版から)

時々「あの面白い「ワープロ随想」まだありますか」とか、

「続編は出来ましたか」とかと、人から言われ数年が経った。


そして定年が近づいた平成12年12月、新たなる社交の場を求めて、

今流行のインターネットで「ワープロ随想」を公開したところ、

思いのほか多くのアクセス数(現在10万カウント以上)に驚いている。

(http://www5.ocn.ne.jp/~eikene/)

私は平成14年3月に定年を迎え、37年間に亘る公務員生活にピリオドを打ったが

その時に同僚や先輩、教え子等から多くの餞別をもらった。


そこで礑と思い出したのが十数年前に戯れに作った「ワープロ随想」だが、

その後の原稿や公演要旨を追加してリニューアルを行い、

私の人生を総括して「お返し」したい衝動に駆られた。

そして出来たのがこの「インターネット随想」”精緻なるロマンを求めて”

―ある技術者の37年間の回想と業績集―(A5版268頁)であります。


私にとっては一つ一つの文章に愛着があり、

よくもここまで仕事も含めて、各方面からの依頼に応えたものだと感心している。

もしこの中に、一つでも共感してくれる部分があるとするならば、

編者の望外の喜びと言わざるを得ません。

              平成14年6月    ○○○○          (つづく) 
●「レトロ写真館」⑫
○サモトラのミケ(勝利の女神)ルーブル美術館

○「精緻なるロマンを求めて」

(左:インターネット随想、右:ワープロ随想)