久しぶりに東電の関連会社に勤める知人に会ったところ、
「東電からの仕事が減って、給料が下がった」と嘆いていました。
「給料」と言っても「月収」ではなく「年収」ベースです。
毎月の給料は変わらず、ボーナスが10%~15%カットされたそうです。
給与体系が変わったわけではないので、それほど深刻な状況ではありません。
喉もと過ぎれば(東電のほとぼりが冷めれば)、また元に戻るはずです。
その知人が、
「東電は、役員報酬が高すぎだと言われるが、
トヨタやソニーなどと比べても、決して高すぎるというわけではない」
などと言います。
しかし、これには思わず反論です。
トヨタやソニーなど、多くの一般企業の役員報酬は、
激しい価格競争を勝ち抜いて得られた利益から出されたものです。
電力会社は一般企業と異なり、消費者には選択肢のない独占企業です。
私たちは「1キロワット1000円で買え」と言われても、買わざるを得ません。
貧乏人だから安い電気を買うということができません。
つまり役員報酬の意味合いが、一般企業とはまるで違うのです。
本来であれば、公益事業も公務員と同じです。
役員や職員は公益のために身を尽くすべき立場です。
それが一方的な独占商売であげた利益で潤ってどうするのか!
これが、一般庶民の正直な気持ちだったのではないのでしょうか。