「アイスプラント」という野菜をご存知でしょうか。
「アイスプラント」は、もともとはアフリカ原産の多肉植物で、
日本では最初に佐賀大学農学部で栽培研究が始まったそうです。
最近は、日本各地でも商品化され始めた新顔の野菜です。
この野菜、「アイスプラント」の名の通り、
葉っぱや茎についた水滴がそのまま凍りついたような、
透明の水泡がきらきら光る美しい姿をしています。
以前に読んだ本には、
これが「塩味のする野菜」として紹介されており、
一度試してみたいと思っていました。
近所のスーパーで、たまたま売られていたのを発見。
あまり売れないのか、一パック 98円で販売していました。
透明の水泡の正体は、塩分を隔離する細胞だそうです。
「アイスプラント」は、塩分の多い土地でも生育する耐塩植物で、
水泡に溜めこまれた塩分が、この野菜の「塩味」の正体です。
まずは一番シンプルに、
何もつけずそのままサラダでいただきました。
塩味はほんのりと、かすかに感じる程度。
苦みやエグ味などは一切なく、味に際立った特徴はありません。
むしろシャキシャキ、プチプチとした、多肉植物独特の食感が印象的です。
食感が楽しく、食べ始めるとついつい後を引きます。
レシピを参考にスープに入れて加熱してみると、
まるで溶けたようにどろどろになり、特徴的な食感はなくなりました。
もともと、まったくクセのない味なので、スープなどに入れても、
料理本来の味を損なうことはありません。
まだ流通量が少ないのか、
店頭で見かけることはほとんどありませんが、
見た目も綺麗で、食感も楽しい野菜です。
是非、一度お試しください。