くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

見ても食べても楽しい野菜

2013-03-11 22:56:34 | たべもの
「アイスプラント」という野菜をご存知でしょうか。

「アイスプラント」は、もともとはアフリカ原産の多肉植物で、
日本では最初に佐賀大学農学部で栽培研究が始まったそうです。
最近は、日本各地でも商品化され始めた新顔の野菜です。

この野菜、「アイスプラント」の名の通り、
葉っぱや茎についた水滴がそのまま凍りついたような、
透明の水泡がきらきら光る美しい姿をしています。

以前に読んだ本には、
これが「塩味のする野菜」として紹介されており、
一度試してみたいと思っていました。

近所のスーパーで、たまたま売られていたのを発見。
あまり売れないのか、一パック 98円で販売していました。

 

透明の水泡の正体は、塩分を隔離する細胞だそうです。
「アイスプラント」は、塩分の多い土地でも生育する耐塩植物で、
水泡に溜めこまれた塩分が、この野菜の「塩味」の正体です。

まずは一番シンプルに、
何もつけずそのままサラダでいただきました。

塩味はほんのりと、かすかに感じる程度。
苦みやエグ味などは一切なく、味に際立った特徴はありません。
むしろシャキシャキ、プチプチとした、多肉植物独特の食感が印象的です。
食感が楽しく、食べ始めるとついつい後を引きます。

レシピを参考にスープに入れて加熱してみると、
まるで溶けたようにどろどろになり、特徴的な食感はなくなりました。
もともと、まったくクセのない味なので、スープなどに入れても、
料理本来の味を損なうことはありません。

まだ流通量が少ないのか、
店頭で見かけることはほとんどありませんが、
見た目も綺麗で、食感も楽しい野菜です。
是非、一度お試しください。




まるで緑のハリネズミ~「カックロール」

2012-08-26 22:47:33 | たべもの
新しい食材を見つけると、
すぐに試したくなる食い意地の張った私。

山梨のJA(農協)直売所で、
とうとう「カックロール」を見つけました。


まるで緑のハリネズミのような 「カックロール」
大きさはレモンくらいで、表面は小さくて軟らかいトゲにおおわれています。

カックロールは、バングラデシュ原産のニガウリ科の野菜です。
ゴーヤの仲間なのですが、苦味がないのでどんな料理にも使え、
ビタミンC の含有量はゴーヤやレモンの3倍から5倍あるといいます。

海外からの国内持込禁止(輸入禁止)果物に該当するため、
まだ、一般市場には広く流通していません。
日本では九州大学が品種改良研究を行い、和歌山県で栽培が始まり、
愛知県などを中心に、徐々に国内に広まりつつある野菜だそうです。

以前に読んだ「ゴーヤー バンザイ!」という本で知り、
それ以来、いつか試してみたいと思っていた食材でした。


「ゴーヤー バンザイ!」 (出版社:地球丸 2012.4.30出版 1,312円)

カックロールと一緒にレシピが入っていましたが、
まずは素材の味を活かしたくて、海鮮サラダで試してみました。


「カックロールの海鮮サラダ」
 1.カックロールをスライスしてさっと湯通しする。
 2.ボイルしたエビとタコを加え、
   フレンチドレッシング少々とマヨネーズで和える。
 3.仕上げに塩と胡椒で味を調える。

普段はゴーヤ料理を絶対に口にしないわが家の子供たち。
ひと口食べてみた結果は・・・

「・・・・・・やっぱり苦いじゃん・・・・・・」

皮・種部分も丸ごと食べられると書いてあったので、
「わた」を取らないで調理したためかもしれません。

豚肉と一緒に味噌炒めにしたり、
カレーに入れたりしてしっかり加熱すれば、
苦味も完全に消えるのではないかと思います。

もっとも、私や妻は普段からゴーヤサラダを食べなれているせいか、
苦味はまったく感じられず、なんだか物足りない感じがしました。

でもこのべらぼうなビタミンC の含有量は捨てがたいものがあります。

  
「カックロールを買ったときについていた能書きとレシピ」(画像クリックで拡大)





田舎のお土産

2012-05-10 23:59:59 | たべもの
帰省のおり、実家から山菜の「ミズ」をもらいました。
「ミズ」は正式名称を「ウワバミソウ」と言います。
私の実家では、昔から「ミズブキ」と呼んでいますが、「フキ」の仲間ではありません。


ウワバミ(大きな蛇)が出そうな奥深い山の、
じめじめとした渓流沿いに生育しているので「ウワバミソウ」と言います。

食用にするのは茎の部分だけなので、
採取するとその場で葉っぱは落としてしまいます。
(この植物に興味のある方は、こちらのサイトを参考にしてください)


熱湯で茹でて水にさらすと、鮮やかな緑色になります。
この時期の「若い茎」は、このまま刻んで「おひたし」でもOK。
シャキシャキの歯ざわりに、ちょっとぬめりのある食感は、
この山菜にしかない味わいです。

定番は炒め物。
はんぺん(実家ではさつま揚げを「はんぺん」と言います)と一緒に炒めて、
酒、醤油、みりんで味付けし、仕上げにごま油で香りをつけます。
醤油を減らして、めんつゆを少し加えると、ダシの効いた仕上がりになります。


「茎系野菜」の嫌いな子供も、
「これはなぜだかおいしい」と言った一品です。


雑煮 関東風 vs 関西風

2012-01-02 23:59:59 | たべもの
わが家の雑煮は、結婚以来ずっと関東風です。
これは妻の一族が東北や関東など、東日本在住であることによります。



鶏肉と昆布・鰹の合わせだしをベースにしたすまし汁仕立てです。

これに対して、私の一族はみな西日本在住。
いつもお正月は帰省しないので、毎年の雑煮はずっと関東風でした。
ところがなぜだか急に、子供の頃に食べた実家の雑煮が懐かしくなり作ってみました。



昆布だしをベースにしたみそ仕立て。
きざみミツバではなく、花かつおを山のように盛ります。

実家から自家製味噌と餅を送ってもらったので、
まぎれもなく実家の味です。

しかし、小さい頃から関東風の雑煮しか食べたことのない妻や子供には、
このみそ仕立ての雑煮は評判が良くないようです。
「みそ汁に餅が入っている」と言われれば、確かにそのとおりです。
実は私も、子供の頃はそう思っていて苦手でした。

そこで私だけが子供の頃にしていた秘密の食べ方。



それは「砂糖」を加えること。

さすがにこれには、祖父母や両親も顔をしかめていました。
でも、お餅は甘いお汁粉でも食べるし、
味噌だって味噌田楽という甘辛の食べ物があります。
そんなわけで、別に気持ち悪がられる食べ方ではないと思うのですが・・・。

子供の頃は苦手だったみそ仕立ての雑煮。
久しぶりに食べてみたら、どちらの食べ方もおいしかったのでした。


カップヌードルごはんオムライス

2011-12-03 16:26:23 | たべもの
昨年、関西地域限定で先行販売され、
あまりの売れ行きの良さに生産が追いつかず、
わずか4日で販売休止になった「カップヌードルごはん」。

今年の7月から全国販売になり、
遅まきながら、ネットで「美味」と紹介されていた食べ方を試してみました。
それは「カップヌードルごはんオムライス」。

定価250円(税抜き) 最近は特価198円の販売も見かけます。

1.まず、パッケージに書かれた作り方で、普通に「カップヌードルごはん」を作ります。

   

水と材料を混ぜ(右)、電子レンジで5分30秒チンすると出来上がり(左)。
まずはそのまま食べてみると、味付けはかなり濃い目のカップヌードルです。

すぐに食べると「芯」が残っているように感じますが、
2~3分蒸らすと「普通のごはん」の食感とほとんど変わりません。
このあたりの加工技術の高さには感心しました。
アルファ米よりもはるかに「普通のごはん」に近い食感です。
(ただし、アルファ米ほど長期保存には向いていないようです)

いよいよオムライス作りにとりかかります。

2.フライパンに油をひいて、とき卵を流しこみ、
  半熟に固まったところでカップヌードルごはんを入れます。

   

3.ごはんを半熟薄焼きたまごで包み込んでできあがりです。

「カップヌードルごはん」の味付けがかなり濃い目なので、
半熟たまごとからみあって、ちょうど良い絶妙な味加減となります。
ケチャップは不要なくらいです。

考えてみれば、ラーメンスープとたまごのとり合わせですから、
相性の悪い味になるわけがありません。
「カップヌードルごはん」をそのまま食べるよりも、
味がグレードアップしているのは間違いありませんでした。

もしかしたら、インスタント食品にありがちな不自然さを、
たまごというナマの食材がカムフラージュしているのかも知れません。

この味、きらいじゃないですが、けっこう攻撃的です。
血気盛んな十代、二十代向けの味という印象でした。