くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

「働く男の旅」とは

2014-01-26 13:30:08 | これが会社で生きる道
「出張に行って、仕事だけ済ませて帰ってくる奴を『真面目』とは言わない」

これは、私のかつての上司の言葉です。

「出張に行ったら時間を作って、
 本やテレビでしか知らなかったものを見て、聞いて、味わって、
 本やテレビでは伝えられない「ホンモノ」を知れ。
 それが仕事に幅と深みを持たせる。
 これはサボリとは言わない」

「竜馬伝」で山内容堂を演じたときの近藤正臣のようなその上司は、
凄みを効かせた低い声で、いつも部下たちにそう言っていました。

そういうわけで京都へ出張。
この上司の言葉に100%賛同しつつも、
なかなかそうも時間が許さないのが最近の出張なのです。

そこで早朝六時に起床。
せめて街の雰囲気だけでもと、
出張本来の目的の前にホテル周辺を散策しました。

  
閑散とした早朝の京都の街並み。(写真クリックで拡大)

 
八坂神社の楼門(1497年築)と本殿(1654年築)。ともに重要文化財。

 
円山公園(国の名勝指定)と園内の坂本竜馬・中岡新太郎像


知恩院の三門(1621年築・国宝)


誰もいない平安神宮。

日中は観光客であふれかえる京都の街も、早朝は地元の人ですらまばらです。
なかなか経験できない京都の空気を感じることができました。



昇進の意味

2014-01-13 22:51:05 | これが会社で生きる道
昇進・昇格には二つの種類があります。

ひとつは、上の役職を務めるだけの充分な能力と資質を備えたから任じられる場合。

もうひとつは、上の役職を務めるには充分ではないが、
立場と権限を与えることによって、大きな成長が期待されることから任じられる場合。

前者が、いわゆる「ごほうび」的な意味であるのに対し、
後者は、本人の資質、すなわち将来性に対する「投資」的な意味で行われます。
もちろん、どちらがより高く評価されているかは、推して知るべしと言えます。

多くの人は、昇進・昇格は「ごほうび」だと思っています。
だから自分の同期や後輩が、自分より一足早く昇進・昇格すると嫉妬し、
自分が昇進・昇格すると、「自分は、これでいいのだ」と自己満足し、
そこで努力することに対して手を抜いてしまうのです。
それが自分にとって与えられた機会(チャンス)であることに気がつかずに。

昇進・昇格を「ごうほうび」だととらえないところに、
出世の近道はあるのです。


出世する人の共通点(5)

2014-01-10 23:20:34 | これが会社で生きる道
「どうしてあんな奴が部長なんだ」
そう言って相手を見下し、自分の待遇に憤慨する人。

「部長とはああでなければならない」
目標とする先輩を見上げ、自分もなりたいと真似る人。

そのどちらが早く昇進・昇格するのかは、言わずもがなです。

目標となる先輩など一人もいない?
できたてのベンチャー企業ならともかく、
それなりに歴史のある会社にいて本当にそう思うのなら、
それは会社や経営者、先輩たちに問題があるのではなく、
自分自身に欠陥があると考えるべきです。

なぜなら、そんな会社は存続していませんから。


出世する人の共通点(4)

2014-01-06 22:34:58 | これが会社で生きる道
「座右の銘は何ですか」
「あなたの愛読書は何ですか」
「あなたが尊敬する歴史上の人物は誰ですか」

経済誌などのトップインタビューでよく見かける質問です。

年功ではなく、
自らの実力で出世していくような人には、
とっさにこのような質問をされても、
その場ですぐに答えられるという共通点があるようです。

社長(トップ)に限らず、組織のリーダーに就くような人は、
何もこのような質問を想定し、事前に回答を準備するわけではありません。
このような人は、若いときに同じような質問をされても、
やはりその場ですぐに答えられるのです。

もちろん回答の中身は、
そのときの年齢や立場に応じて異なることもあります。
けれどもこのような人たちに共通しているのは、
「とくにありません」とは決して答えないということです。

要するに、組織のリーダーに就くような人は、
それだけ日頃からいろいろなところから知識を吸収し、
見聞を広め、さまざまなことを考えているということでしょう。
必ず「生きる上で指針となるものがある」ということです。

「家の本棚に並ぶ本の背表紙を見れば、その人がどんな人かわかる」

これは、しばしば言われることです。
経済誌などでのこのような質問は、ダテじゃないのです。


出世する人の共通点(3)

2013-12-21 12:38:00 | これが会社で生きる道
「デキない部下を持つと苦労するよ」
部下の欠点を取り上げて、そんな愚痴をこぼす管理職は珍しくありません。

「あんな上司の下だから業績が上がらないんだ」
そう言って役員や上司の欠点を非難し、ウサを晴らす社員も見慣れた風景です。

それでは、その部下や上司がいなくなったら、
自分は抑えられていた能力を発揮し、成果を上げられるのか、
と言えば、絶対にそうではありません。

そういう人は、部下や上司が誰であっても、同じことを言っています。
若いときは上司の愚痴を言い、歳をとると部下や後輩の悪口を言い、
無意識のうちに、評価されない自分を正当化しています。

優れたリーダー(管理職)になる社員は、
「平社員の時から人の使い方がとてもうまい」という共通点があります。

そのような人は、上司や部下の長所だけをうまく活用し、
足りない部分は自分で補うか、別の誰かに任せてしまいます。
また、上司や部下の「欠点」と感じることは、価値観の違いであって、
裏を返せば、自分にとっての「欠けている部分」であることが多いものです。
そこでそれを逆手にとって、自分が苦手なことや嫌いなことを任せてしまいます。
決して、上司や部下を「使いものにならない人材」などと放り投げはしません。

むかしから、自分一人で頑張る人よりも、
多くの人材を活用して、より大きな成果を上げる人のほうが、
より評価されてきたのは会社の常です。

出世する人を見ていると、その人が何から何までできるような、
高い能力を必ずしも持っているわけではないことがわかります。
ただ彼らに共通しているのは、人の活用がうまいということです。

彼らの口から、「あいつがいるからダメなんだ」とは聞いたことがありません。