くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

ジャコウネコが作る珈琲「コピ・ルアク」

2014-10-05 15:25:36 | グルメ

コーヒー好きなら、
一度は飲んでみたいと思う「コピ・ルアク」。
奥様がインドネシア人の知人から、お土産に頂戴しました。

 

インドネシア語で「コピ」はコーヒー、「ルアク」はジャコウネコの意で、
ジャコウネコが食べたコーヒーの実のうち、消化されずにフンとして排泄された種子を用いて作られます。

もう少し詳しく説明すると、ジャコウネコは真っ赤に完熟したおいしい実を好んで食べます。
しかし、種子であるコーヒー豆は消化されずに排泄されるので、これを集めれば、
充分に完熟したコーヒー豆だけを採集することができるというわけです。
また、コーヒーの種子がジャコウネコの消化器官を通ることによって、
消化酵素の成分にさらされて豆に独特の風味が生まれるともいいます。

かつては希少価値が極めて高く、
世界で一番高価なコーヒーとさえ言われていましたが、
いまでは、養殖(ジャコウネコを飼育して製造)するため、
世界中で流通するようになりました。
しかし、やはり最高級品は、
天然物(野生のジャコウネコが排泄したもの)だそうです。


開封すると、インスタントコーヒーと見まがうほどの「超極細挽き」です。
知人によれば、これがインドネシア流のコーヒー豆の挽き方だそうで、
淹れ方、飲み方もインドネシア流を教わって飲んでみました。


超極細挽きの豆をティースプーンに2~3杯、
コーヒーカップにそのまま入れ、直接お湯を注ぎます。


当然、コーヒー豆はお湯に溶けないので表面に浮いています。
砂糖やクリームを入れたいときは、このタイミングで入れます。
かき混ぜてしばらく置いておくと、やがて豆はすべて沈殿します。
そうしたら、いわゆる上澄みをいただきます。

知人から話しだけを聞いたときには、
「そんな粉っぽいもの、飲めるのか?」と半信半疑でしたが、
しばらくすると、本当に全部沈殿してしまいます。
中細挽き豆では、表面に浮いたまま、なかなか沈殿しませんが、
超極細挽き豆だとほとんどすぐに沈殿し、飲みにくいということはありません。


飲み終わるとカップの底にはどろどろの残渣が。
適度なところで飲むのをやめて、これは捨てます。

ところで味の方は・・・100%のコピ・ルアクかどうかわかりませんが、
豆を多めにして濃く入れても、とてもすっきりした苦みの、飲みやすい味でした。
淹れ方のせいかもしれませんが、今まで飲んだことのない、
他のどんな豆にも例えようのない味。

今まで飲んだコーヒーの中で、
一番おいしいというわけではないけれど、
決して嫌いではない味です。

もっとも「コピ・ルアク」が高価なのは、希少価値が高いからであって、
決して、味を含めた品質が優れているからというわけではありません。
そのことを理解しておかないと、「こんなに高いのに!」、となります。

ところで初めてのインドネシア流コーヒーの淹れ方、
面倒くさがりで猫舌の自分には、案外あっているかも。