くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

社命!特定保険指導(その7:後日談1)

2011-05-30 22:36:38 | 健康のためなら死んでもいい!?
半年間の特定保健指導を終え、初めての健康診断がありました。
4月に指導員の最後のカウンセリングを受けてからさらに体重は減り、
昨年の健康診断からは7㎏減の63.1㎏、腹囲は10cm減の81cmとなりました。

特定保健指導は、腹囲85cm(男性)以上に加え、
血糖、血中脂質、血圧のいずれかが標準値を外れた場合に対象となります。
つまり、腹囲が85cm以下だったということで、
次回は指導対象にならないということです。

「とても理想的な減り方なので、血液検査が楽しみですね~」

問診では医師からそう言われたものの、
このあたりを理想の体重として維持に努めたほうが良いとも。

学生時代には58~9㎏だったことを伝えると、

「気持ちはわかりますが、
 体重は落としすぎると、風邪などの感染症に罹りやすくなります。
 10代や20代の頃と同じような体力があるわけではないのですから、
 学生時代と同じ体重まで減量する必要はないと思います」

ということでした。

何事も「ほどほどに」ということのようです。



「迷惑料」と「解決金」

2011-05-28 23:59:59 | 総務のお仕事(反社対応)
「法律に『迷惑料』というものはありません」
以前、会社の顧問弁護士にそう言われたことがあります。

トラブルになった顧客と長い交渉の末、
相手方の言う、いわゆる「迷惑料」を支払うことで決着することになり、
示談書の文案を相談したときのことでした。

「こういう場合、 通常は『解決金』という言葉を使います」

その顧問弁護士が言うには、
「法的に支払わなければならないのは『損害賠償金』であって、
 『迷惑料』なるものは、法的には支払う義務はありません」
ということでした。

「それでも、相手にお金を支払って事を収めるのであれば、
 それは『解決金』や『和解金』ということになります」

つまり「迷惑料」なるものの請求権は、法的には存在しておらず、
あるのは、違法行為や故意・過失による不法行為で生じた損害に対する、
「賠償金」の請求権だけであるということです。

もちろん現実には、
生じた損害以上の金銭を支払って事を収めることは多々あります。
しかし、それは法律の世界では、当事者間の自由意思に基づくものであって、
乱暴な言い方をすれば、支払うも、支払わないも、本人の勝手ということになります。

辞書には、
「迷惑とは、ある行為がもとで、人が困ったり不快に感じたりすること」とあります。

最近は、テレビや新聞などのメディアが、
さも当たり前のように「迷惑料」という言葉を使うようになったせいか、
一般のクレームでも「迷惑料」を要求する人が増えました。

多くの人は「慰謝料」と同じ感覚で口にしているようなのですが、
本来、「慰謝料」とは「精神的な損害」に対する賠償金のことです。
法的な扱いも厳格で、単に困ったり不快に感じたりした程度、
すなわち迷惑を被った程度では請求できませんし、支払う義務も生じません。

この話しを弁護士から聞いて以来、
私の会社では、「迷惑料」という名目の金銭を支払ったことはありません。
また、法律で支払う義務のない金銭を支払うことは、
会計処理的にも疑義が生じます。

「『迷惑料』などというものはない」

このことをクレームを受ける側が厳格に扱わないと、
いつまでたっても悪質なクレームが減ることはありませんし、
悪質クレーマーの「強要」「脅迫」行為を生み出す温床となるのです。



百聞は一見にしかず

2011-05-25 23:32:19 | 総務のお仕事(反社対応)
支店から一本のメールが届きました。

聞いたことのない出版社を名乗る男が、
同社で出版する業界雑誌への広告出稿を依頼してきたので、
どういう会社か調べてほしいとのことでした。

経費削減の時節柄、普段なら支店も断ってしまうのですが、
その雑誌が当社の取引先(御得意様)をとりあげているので、
営業施策上、できれば応じたい様子です。

しかし、この手の雑誌は注意しなければなりません。

もともと書籍の広告は出版社の大きな収入源のひとつですが、
なかには、出版という本来の社会的役割と意義をはなから放棄し、
広告収入を本業にしている出版社が数多くあります。

そしてその中には、反社会的組織と結びつき、
その収入源となっているものが少なくありません。

くだんの出版社も、業界ではメジャーな専門出版社と一文字違いです。
雑誌名も、これまたメジャー雑誌とそっくりな名前。
ところがインターネットで検索しても、まるでヒットしません。

いまどき、ネット検索にヒットしない商業出版など考えられません。
たとえ会員による限定購読誌であったとしても、
会員拡大の必要性から検索にヒットするはずです。
一般に流通していないとすれば、
出版ではなく、他のところに収入源があると考えるのが自然です。

ネット検索では何ひとつ判明しなかったので、
名刺に書かれた会社の所在地に行って、直接確めてみることにしました。

場所は山手線沿線にある、安場の飲み屋街の一角です。
夜になればお金のないサラリーマンや酔っ払いでごった返す、
都内でもあまり品の良い場所ではありません。

確かに、名刺に書かれたビルはそこにありました。
わかりにくい路地裏が入り口の、築40年ほどのボロボロの雑居ビルでした。
入り口には入居者募集の張り紙があり、
山手線沿線でありながら10,000円/坪という破格の賃貸料。
それでも、フロアの半分以上が空いているようなビルです。

ひと気の無いそのビルに恐る恐る足を踏み入れ、
集合郵便受けを確認しましたが、その会社名はどこにもありません。

勇気を出して名刺に書かれた階まで上がってみても、
そんな会社の名前など、どこにも表示されていません。

少なくとも、お客様相手にまっとうな商売をしているなら、ありえない話しです。

そういうわけで、
背後に反社が存在しているかどうかは判明しませんでしたが、
「君子危うきに近寄らず」ということになりました。



真面目が度を過ぎると・・・

2011-05-24 23:40:00 | 総務のお仕事(いろいろ)
「先日、告発状を送ったとおっしゃられる、K様という方がお見えです」

突然、受付からこんな内線電話が入りました。
しかし、告発状にも、K様なる人物にも心あたりがありません。
「すわ、反社会的勢力か?」と、緊張しながら上司と二人で受付に赴きました。

年のころは30代後半。
坊主頭の実直そうな男性で、わが社の取引先の元社員だといいます。

彼が言うには、その会社の社長の息子がわが社に勤務しており、
その息子が、わが社の取引先情報などを親(社長)に流している。
そのような不正を許しておいて良いのか、というものでした。

しかし、よくよく聞いてみると、
彼がその取引先を退職したのは、社長と労働条件でもめたのが原因のようです。

どうも、その取引先の社長と息子を懲らしめてほしいということらしいのですが、
人事に確認してみると、その息子は半年以上前に依願退職しており、
事実関係は確認できません。

彼は、その息子が親に流したという書類のコピーを持参し、
「二人の指紋がついた正本は、自分の手元にある。 
 これを警察に持っていくつもりだが、
 その前に御社に迷惑がかかると思い来社したのだ」といいます。

しかし、持参した書類を見る限り、
個人情報や企業秘密というようなものではありません。
無断で社外に持ち出したという点では問題がありますが、
書類は一般の社員でも、誰でも入手できるレベルのものです。

「御社が、こんな不正を許す会社だとは思っていない」

彼はそうしきりに言いますが、
警察に訴えて何の事件になるのか、皆目見当がつきません。

私の頭のなかに、ふと、以前ある自然保護団体職員が、
調査捕鯨船員が自宅に送った鯨肉を宅配会社から盗み出し、
「彼らは不正をしている」と訴えた事件を思い出しました。

これって、この自然保護団体職員と同じしゃないの?
会社を辞める前に証拠品を盗み出したあなたが、
逆に返り討ちにあう可能性があるんじゃないの?

しかし、復讐心と正義感に燃える彼は、
そんなことにまるで思いが至らないようです。

「まあ、好きにしてください」
上司がやんわりと回答し、男性はおどおどしながら帰っていきました。

そして上司がポツリと一言。
「ありゃあ、真面目が度をすぎて、突き抜けちゃってるナ」




次世代へのツケでいいのか?

2011-05-22 22:50:25 | インポート
「借金を次世代に負わせてはならない」
国の借金が膨らみ、増税が論じられるときに必ずそう言われます。

しかし、核のゴミ「放射性廃棄物」についてはあまり論じられません。

今の世代を生きる人々が電気を使うために利用し、
使い道のなくなった危険極まりない放射性廃棄物の管理は次世代に引き継がせる。

これは、次世代に借金を負わせること以上に姑息で、
性質(タチ)の悪いことではないでしょうか。

借金があっても子孫は命までは失いませんが、
核のゴミは国土を汚染し、日本人の子孫を滅ぼす力を持っています。

「事故? いつ、どこで、どんな?」

10年前、ある民間企業数社が30億円をかけ、
共同で原発事故対応用のロボット(遠隔操作機器)を開発しました。
しかし、営業担当者が東京電力へそのロボットを売り込みにいくと、
東京電力の担当者は、そう言って相手にもしてくれなかったと言います。

技術への慢心。
私たちはもっと臆病で、謙虚になるべきではないでしょうか。

自分でもてあますようなものを作り、
誰かに押しつけるような姑息なことをしちゃあいけません。