くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

台風の来ぬ間に

2012-09-29 23:08:37 | お出かけ
ここ数日、ウォーキングの時間がとれず、
体重が気になりだしたので、まとめて歩くことに。

スタートは電車からぶらっと降りて清澄庭園(江東区)から。

 (写真はクリックで拡大します)

説明書きによれば、
清澄庭園は、下総国の久世大和守の下屋敷として享保年間に形作られ、
その後、岩崎弥太郎が買い取って社員の慰安や貴賓を招待する場所として、
明治13年に「深川親睦園」として完成させた歴史ある庭園です。

それほど大きな庭園ではありませんが、
都会のど真ん中にある貴重な水と緑は、
多くの人と生き物の憩いの場所となっているようです。

 
甲羅干しをするカメ

池にはカメがざくざくいます。
ほとんどアカミミガメ(ミドリガメ)ですが、中にはこんな巨大なスッポンも。
コイもカメも人馴れしていて、水面に近づくと餌をねだりに来ます。
コイの餌は庭園入口の売店で売っています。

「ごはん、ちょうだい、ちょうだい 

 ↓

「ごめんね~、実は買ってないんだ~」

 ↓
        
「う~ 

という感じでしょうか。


鳥たちも人馴れしていて、近寄ってもなかなか逃げません。


東京はまだまだ暑いけれど、
いつの間にか、もうヒガンバナの季節なんですね。


なんだかとっても心が癒される庭園でした。

清澄庭園を出て、清洲橋通りを西へと歩きます。

 
隅田川に架かる清洲橋(国の重要文化財 昭和3年竣工)

すぐ近くの隅田川のたもとの道路では、
「平賀源内電気実験の地」の石柱を発見。
平賀源内の自宅跡だそうです。
いまは読売新聞社の江東ビルが建っていました。


二時間ほど歩いて、ここは上野公園。
「第29回全国都市緑化フェアTOKYO」が開催されていました。


上野公園の真ん中に田んぼや畑が・・・(正面は東京国立博物館!)
復興への祈りを込め、東北の「農」をテーマにした展示だそうです。


「第29回全国都市緑化フェアTOKYO」は10月28日までの1ヵ月間、
上野公園のほか、日比谷公園、井の頭公園、浜離宮庭園、昭和記念公園などで、
「緑の風が吹きぬける東京」をテーマに開催中だそうです。



外交は学校の学級会ではない

2012-09-25 23:59:10 | 政治経済のことも考えよう
橋下市長の「竹島(独島)の日韓共同管理」発言が、
そこかしこでバッシングされているようです。

韓国の完全な実効支配にある状況下で、
韓国が共同管理に応じるはずもなく、現実的な案とは思えませんが、
それでも「返せ、返せ」と言うだけに比べれば、
はるかに前向きな発言だと思います。

歴史を紐解けば、戦争でもするならともかく、
領土問題の解決には、100年単位の時間がかかります。

「共同管理が実現したあかつきには、
 管理の主導権を日本が握り、ゆくゆくは主権を回復する」

そんな次世代、次々世代へとつないでゆくしたたかで、
長期的な展望の施策・計画が戦後の日本には欠けています。
もちろん橋下市長の発言に、そんな思惑があったかどうかはわかりません。
もしあったとしても、それは口が裂けても明かしてはならないことですから。

しかし、確実にいえることは、他国に実効支配された領土は、
「返せ」と抗議するだけでは、絶対に返ってこないということです。
国際法に基づいてなどと息巻いたところで、
国際世論も自国の損得に関係なければ、
よそ国の領土問題など真剣に取りあってはくれません。

60年間にわたって「返せ」と言い続けた挙句、
木で鼻をくくったように「解決済み」と言われてしまった北方領土。
私たちは、もっと北方領土問題の対応から学習すべきでしょう。

そして、逆もまた真なり。
尖閣諸島については、中国も武力行使するつもりがなければ、
さんざん日本を困らせたあとで、「共同」と「協力」などといった、
甘言をもちかけてくるでしょう。

外交は学校の学級会ではありません。
悲しいかな、腹黒いほうが勝つのです。


正体不明の人物

2012-09-24 21:17:43 | 総務のお仕事(いろいろ)
長く総務をやっていると、いろいろな人がやってきます。
その中には、真面目に言っているのか、何かの冗談なのか、
理解に苦しむものもあります。これはそんな事例のひとつです。

ある日、受付に60歳くらいの男性が現れました。
大事な話しがあるので、社長に会わせてほしいと言います。
ここまでは、クレーマーや反社でもよくある話です。

そこで総務に連絡が入り、面会することになりました。

こういう正体不明の相手と面会する場合は、
何が起きるかわからないので、応接室などの密室では対応しません。
ロビーなど、周囲の目が届く範囲で対応するのがセオリーです。

打ち合わせコーナーのテーブルに着くと、彼は名前を名乗ったあと、
鞄の中から印鑑に巻きつけた、幅5㎜ほどの紙テープを取り出しました。
紙テープには、バーコードのような白と黒の縞模様がついています。

「これには、ある国家的プロジェクトの極秘データが記録されています。
 このデータを解析するには、国連やNASAなど、
 世界に数台しかないコンピューターにかけなければなりません」

極秘データの記録テープというわりには、
あまりにも貧相なシロモノですが、彼の表情は真剣そのものです。

「これを銀行に持っていけば、
 銀行はこれと引き換えに何億円という資金を提供してくれますが、
 個人で持っていっても信用してもらえません。
 そこで御社にもいくらかの謝礼を支払うので、
 銀行に『これがニセモノではない』ことを一緒に行って証言してください」

そしてこちらからの問いかけにも、
彼は丁寧な口調でよどみなく答えます。

「これは、自分が以前に勤務していた会社から預けられたものです。
 その会社はもうなくなってしまいましたが、
 どこの銀行でも、このデータを喉から手が出るほどほしがっています。
 銀行はこのテープを国に届ければ、国から莫大な資金を得ることができるのです」

これは新手の融資詐欺(M 資金)だろうか?
それともある種の心を病んでいる人なのだろうか?
真剣な表情からは、とても人をからかっているようには見えません。
「もしかしたら、何かの言葉をきっかけに態度が豹変するのでは?」
逆にそんな不安が心をよぎります。

相手があまりに真剣だと、
どんな荒唐無稽でバカバカしい話だと思っても、
なかなか面と向かって一笑に付す勇気が出ないものです。

不甲斐なく丁寧にお断りすると、
こちらの予想に反して彼はあっさりとあきらめ、
「他の会社にあたってみる」と言って帰っていきました。

いまだに正体は不明です。



言い得て妙!

2012-09-20 22:33:12 | つれづれなるまま
定年を過ぎ、65歳になって放送大学を受講し始めた知り合いがいます。
このオジサンのすごいところは、その科目が「物理学」であるというところです。

普通、生涯学習で老後に勉強するのは、
基礎(学習の下地)がなくても、イチから始めやすい、
歴史学や民俗学、文学など文系の科目が多いものです。

しかし、彼は地方の普通科高校を卒業後、
すぐに上京して就職し、決して理系畑でなかったにもかかわらず、
「物理学」を選択してスクーリングまで受けています。

「せっかく勉強するなら、老いさき短いのだから、
  過去のことよりも、現在や未来のことがいい」 
そう言いつつ、彼は難解な教科書に頭を抱えています。

「どうせ老いさき短いのなら、もっと楽しいことをすればいいのに」
周囲がそんな憎まれ口を叩くと、彼はこう言いました。

「歳をとったらアタマとカネは使わなきゃ、長生きはできんよ」
 
なるほど言い得て妙と思ったのでした。



北八ヶ岳に行っていました

2012-09-18 23:22:00 | お出かけ
7月の富士山も良かったけれど、
やっぱり山中でキャンプしなければ、「山行」という気がしません。
そこでこの三連休を使って、東京からも手近な八ヶ岳に行ってきました。

登山の醍醐味、それは・・・


  青息吐息、樹林の急坂を登り続け・・・
            ↓
            ↓

  やがて坂を登りきって稜線に出ると・・・
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この空に突き抜けるような感覚!
開放感とも、浮遊感とも、飛翔感とも、達成感とも、
なんともたとえ難い醍醐味です。

「どうせ下りなければならないのに、
 どうしてわざわざ重い荷物を背負って登るのか理解できない」
バリバリのインドア派の妻はそう言います。
でもね、てっぺんに登らなければ知ることのできないものもあるのです。
景色だけじゃなくて。

以下、今回のお気に入りです。


こんな白砂の稜線歩きが大好きです(根石岳と天狗岳との鞍部)


西天狗岳山頂(2,646m)から望む東天狗岳山頂。


雲海に浮かぶ夜明けの北アルプス連峰(天狗の奥庭から)


樹海に浮かぶ紺碧の白駒池(高見石の展望台から)


二泊目のテン場、双子池キャンプ場(降雨を考慮し湖畔を避ける)


薄暮の双子池。
何もしない時間を平気で過ごせる贅沢なひととき。


北横岳の七ツ池。
湖畔や空にはもう秋の気配が漂い始めていました。

稜線の縦走と池めぐりの贅沢な山行。
高低差が大きく、テントを背負うには少々きつい山行でした。