くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

少子化と奨学金の関係とは?

2010-07-03 22:42:17 | つれづれなるまま

この春、私大に合格したうちの大学生に、
貸費奨学金の貸与がやっと決まりました。

これで年間の学費が、国立大並みの負担になります。

申込者に対する貸与決定者の倍率は約2倍だそうで、
貸与されるのは、嬉しいような悲しいような、複雑な心境です。

奨学金とは言え、借金に変わりはありません。
学校側が求める連帯保証人の基準も厳しく、
父母以外に第二連帯保証人として、
65歳未満の所得のある成人を要求されます。

連帯保証人を引き受けてくれそうな人で、
この基準を満たすような人を探すと、意外といないものです。

まず本人の祖父母は年齢的にありえません。
そうなると本人の「おじ・おば」くらいしかいないのですが、
本人の親が一人っ子同士の結婚だと、
「おじ・おば」は存在しません。

うちの場合は、私に兄が一人いたので引き受けてもらいましたが、
兄弟がいなければ、奨学金すら借りられないのかと
あらためて実感しました。

一人の女性が一生に生む子供の数(特殊出生率)は、
もう長い間、2人を割り込み1.5人前後を推移しています。

このまま少子化が進めば、孫の代には保証人を立てられず、
奨学金も借りられない子供たちがどんどん増えるでしょう。
そんな子供たちは、利息の高い金融機関の教育ローンに頼らざるを得ず、
アメリカの子供たちのような状態になってしまう。

(アメリカの場合は保証人が原因ではなく、
国や州の財政難で大学への補助金が減額されたり、打ち切られたりして、
奨学金制度そのものが成り立たなくなっていることが原因ですが)

そんな詮無きことを心配してしまったのでした。