くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

さよならペリカン便

2010-07-02 23:36:23 | 総務のお仕事(いろいろ)

6月30日でJPエキスプレス㈱は事業を郵便事業㈱へ承継し、
今後、会社は解散・清算されることになります。

JPエキスプレス㈱とは、
日本通運㈱と郵便事業㈱の共同出資による運輸会社です。
日通の「ペリカン便」と郵便の「ゆうパック」を統合し、
新たな宅配便事業を展開するはずでした。

しかし、両者のシステムがあまりに違いすぎることなどから、
統合予定は大幅に遅れ、結局、総務省は、
「経営判断として統合は合理性を大きく逸脱する」として、
統合申請を却下し、「認可せず」の結論を下したのです。

その結果、JPエキスプレス㈱は清算されることになり、
日本通運から切り離され、先にJPエキスプレスで営業していた「ペリカン便」は、
日本通運に戻ることなく、郵便事業㈱に譲渡されることになったのでした。
これにより、6月30日で「ペリカン便」のブランド名は消え去ったのです。

素人の頭で考えると、
「ペリカン便」と「ゆうパック」がJPエキスプレス㈱で統合されるのと、
「ペリカン便」が「ゆうパック」を運営する郵便事業㈱に承継されるのとで、
「何がどう違うのか」さっぱりわかりません。

どちらかのシステムを採用すれば事足りる統合なら、
最初からJPエキスプレス㈱でそうすれば良かっただけのはずです。

案の定、事業が承継された初日の昨日(7月1日)と今日は、
「ペリカン便」で集荷されていた荷物が「ゆうパック」に流れ込み、
取扱量が一気に増えた郵便事業㈱の現場は大混乱だったようです。

私の勤務する会社では、支店や営業所への荷物や文書の送受は、
昔からペリカン便を契約して利用してきました。
しかし、昨日、今日は、いつも通り荷物が到着しません。

東京から名古屋、大阪などへの遠方のみならず、
昨日、都内から発送した大宮あての荷物が、
今日中に配達されないのですから仕事になりません。

郵便事業㈱に電話をしても、
「JPエキスプレスの事業承継で混乱しており、明日には・・・」
と言うばかりです。

そんなわけで会社では、
「来週からはネコか飛脚に頼もうか」と話しています。
ただでさえ赤字事業のゆうパックなのに、
これじゃあ、ますます客離れが加速するばかりでしょう。

郵政改革、ここでもうまくいってないじゃん!