大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

トリガー条項

2014年09月08日 | 経済
今週号の「週刊エコノミスト」が面白い。
毎週月曜日の新聞は、記事が薄いかわりに雑誌や週刊誌の宣伝が熱い。
その宣伝の大見出しに引かれてついつい手が出てしまう。

しかし上手いもんですねえ。
このキャッチコピーだけで大体なにを訴えようとしているのかがわかるんですから、いつも感心してしまいます。

「不況インフレ回避の秘策はガソリン課税停止」の記事を読んで、民主党政権下でガソリン価格上昇時に発動させる「トリガー条項」がつくられたことを思い出しました。
国民生活に大きくかかわるガソリンの平均価格が3ヶ月連続で1リットル当たり160円を超えた場合、ガソリンの揮発油税上乗せ分1リットル25.1円の課税を停止するというものです。
もう160円を超えたのはずい分前のような記憶ですし、今や170円台の看板も見かけるようになりました。
どうなっちゃったんですかねえ?
(「トリガー条項」についてはここを参照)

「歴史に学ぶ」の特集で組まれていた「インフレで債務を圧縮した英国の歴史から学ぶもの」も興味深い記事でした。
日本の政府債務も拡大の一途をたどっており、このままではハイパーインフレによる債務帳消ししか残されていません。
しかし歴史を紐解くと巨大な政府債務圧縮を実現させた事例があります。
19世紀と20世紀の英国の事例です。
いずれの債務も戦費調達や戦後処理のために積み上がった債務ですが、その解消方法はそれぞれ異なっていました。
簡単に言えば19世紀は産業革命によるGDPの拡大が寄与し、20世紀は「鉄の女」サッチャーによる急進的な改革でした。
そのいずれにおいても庶民はインフレという代償を飲まされての債務圧縮ではありましたから手放しで喜べませんが…。