大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

協同組合の存在意義(運営の原則)

2014年07月09日 | 労働者福祉
人はいつの時代においても、生存するために他者と支え合い、さまざまな共同体・協同組織を形成して生きてきた。
古今東西、人はひとりでは生きられないから助け合って生きてきた。

今日的な「協同組合」が制度として形成されたのは、18世紀産業革命を迎えたイギリスにおいてである。
当時のイギリスは産業革命により農村共同体が解体され、都市部への人口集中が起き工場労働者が形成されていく。
しかし資本家により労働者が酷使され、長時間労働や児童労働が大きな問題になっていく。
こうした問題の発生に対応して政府は救貧法や工場立法を制定したが、一方では社会改革運動が起き、労働者の困窮を改善するために労働組合や協同組合が設立されていく。
そうしたなかで特に大きな影響を与えたのが「ロバート・オウェン」であり、彼の協同組合思想の影響を受けた「ロッチデール公正先駆者組合」であった。

この「ロッチデール公正先駆者組合」の運営原則が、後のICA(国際協同組合同盟)協同組合原則に発展していった。
(第1原則)自発的で開かれた組合員制
(第2原則)組合員による民主的管理
(第3原則)組合員の経済的参加
(第4原則)自治と自立
(第5原則)教育、訓練および広報
(第6原則)協同組合間協同
(第7原則)コミュニティーへの関心

これが、資本主義のもたらす問題を克服するために生まれた協同組合組織の大原則である。

この協同組合の原則を守れなくて「バークレー生協」が倒産したことを私たちは忘れてはならない。