知人の薦めで火鉢いじりを始めました 今や自室が憩いの場となっています 火鉢といえば古くは平安時代から暖房器具として使われてきましたが、1000年経った現在でも殆んど姿を変えず道具として存在しているのは凄いことだと思います 一般的には火鉢は煙の出ない「炭」のみを燃やし、囲炉裏(イロリ)は「炭」のほかに「薪」も燃やします 真っ赤になった「熾き火」は湯沸しはもちろんのこと、酒の燗、スルメの炙り、餅焼きなど、使途は様々です 断熱のために灰が敷かれていますが、「灰ならし」といって表面に筋や模様(日本庭園のアレ)をつけて盆景を愉しむ風情もあります
火鉢に使う炭はふだんキャンプで使うような黒炭(主にマングローブなど)ではなく、木質がきわめて緻密で堅い馬目樫(ウバメガシ)から作られる備長炭を使用します⇒ この炭は叩くと金属音がします 火持ちが良く、煤が出ずらく、臭いが少ないのが特徴です。今は火鉢や茶道具用に使い易い大きさで炭が売られており、樫のほかにナラやクヌギ、練り炭やまねき炭など、その種類は多岐にわたります いろいろな炭を試してみるのも面白いかもしれません
火鉢があるとどうしても欲しくなるのが鉄瓶です 昔の家庭にはたいてい一つはあったものですが、欲しいと思って探すと案外見つからないものです。 本物を極めるならば盛岡で作られる「南部鉄瓶」ですが、いいものを買うと数万円もします ちなみに南部鉄瓶で湯を沸かすと沸騰する音が「チンチンチン」という独特の音色がするそうですが!? 市内の骨董屋を廻ってやっと見つけたのが写真の鉄瓶です この鉄瓶は新品で1,500円でした(^^
ついでに前から欲しかった焼酎の直燗器、「黒ぢょか」を購入 黒ぢょかとは鹿児島に古くから伝わる酒器で、材質は耐熱陶器いわゆる土瓶です 「お湯割り」ではなく「割り水」という考え方で、焼酎と水をあらかじめ6:4ほどで割ったものを「黒ぢょか」のなかで一晩~数日寝かせます 焼酎と水が充分に馴染んだところで火鉢の熾き火でじっくり燗をすると、まろやかで芳醇な味になると言われてます さっそく黒ぢょかで芋焼酎「木挽」を呑んでみましたが、ふっくらした香りと味わいはたいしたものでした まぁ雰囲気にヤラれたのも大いにありますが・・・ なんか酒の話ばかりでスイマセン 余談ですが火鉢を焚きながら一杯やっていると、ときどき頭がクラクラするくらい酔っ払うことがあります これは少し酸素が足りてなかったようです(笑) 死なない程度に楽しみたいと思います
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