織田家から摂津一職支配を許された、本来なら味方のはずだった荒木摂津守村重が謀反を起こし、難攻不落の有岡城で籠城の備えを始めた。
様々なものが説得に向かっては失敗する中、とうとう小寺官兵衛、元の名、黒田官兵衛までもがやって来る事となった。
しかし、やはり村重は説得に応じず、さらに官兵衛を生かしたまま牢に閉じ込める事にした。
その事はのちに、様々なところへの歪みとなってしまう。
最初は、攻めにくい城である事と、毛利の援軍が来るはずだった事から、有岡城内の全ての者が安心し、むしろ血気盛んな言動が多かったのに、話が進むにつれて歯車がきしむように、色んなところから問題が見つかっていきます。
読む側としても、その不和のせいもあって、ちょっとした事件がやけに気にかかります。
歴史小説の体でありながら章ごとに事件が起きて解決していく様は、元々ミステリ作家としてデビューなさった米澤さんの面目躍如といったところでしょうか?
ただ読み終わってみると、状況が状況なだけに仕方のない事と思ってはみるものの、彼の心の歪みのために犠牲になった人々の多さとむごさを思うと、釈然としません。
それに追い打ちをかけるような、ある結末もありますし。
なかなか、複雑な思いのする物語でした。
まあ『インシテミル』を書いた作家さんですし(^^;)
様々なものが説得に向かっては失敗する中、とうとう小寺官兵衛、元の名、黒田官兵衛までもがやって来る事となった。
しかし、やはり村重は説得に応じず、さらに官兵衛を生かしたまま牢に閉じ込める事にした。
その事はのちに、様々なところへの歪みとなってしまう。
最初は、攻めにくい城である事と、毛利の援軍が来るはずだった事から、有岡城内の全ての者が安心し、むしろ血気盛んな言動が多かったのに、話が進むにつれて歯車がきしむように、色んなところから問題が見つかっていきます。
読む側としても、その不和のせいもあって、ちょっとした事件がやけに気にかかります。
歴史小説の体でありながら章ごとに事件が起きて解決していく様は、元々ミステリ作家としてデビューなさった米澤さんの面目躍如といったところでしょうか?
ただ読み終わってみると、状況が状況なだけに仕方のない事と思ってはみるものの、彼の心の歪みのために犠牲になった人々の多さとむごさを思うと、釈然としません。
それに追い打ちをかけるような、ある結末もありますし。
なかなか、複雑な思いのする物語でした。
まあ『インシテミル』を書いた作家さんですし(^^;)