こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『あずかりやさん 彼女の青い鳥』大山淳子

2020-04-17 19:45:56 | 読書感想
 
一日百円で何でも預かってくれる「あずかりや」
キリンのぬいぐるみを、おはじき三個で預けようとした女の子。
百円ショップでの買い物は、一日三百円までと決めている女性。
不定休のあずかりやの、よりによって店休日に来てしまった女子高生。
デビュー前に書いて新人賞に応募して落選した原稿を、別の作品でデビュー後も、直し続けてはボツを食らい続けている作家。
故障した柱時計が、遠い小島の時計店で修理されて戻ってみると、ドイツ製の柱時計が居座っていて・・・。

キリンのぬいぐるみの少女も、百円ショップの女性も、ここに出てくる人々はみんなどこかしら傷ついて、何かしらを背負っていて、辛い思いをしています。
時には、それぞれのエピソードの人物たちが交流しては、救われている面もあるような気がします。

私自身、この物語を読みつつ、慰められつつも逆に古傷が痛む思いもしています。
ちょっと、複雑ですね。
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早川書房のゲラ版読者モニターの参加特典が、届きました(^^♪

2020-04-16 20:05:34 | 本と雑誌

先日『読書嫌いのための図書室案内』のゲラ版モニターに参加したと書きましたが、特典を送っていただきました。

ノベルティ用ブックカバーと書店展開のA4パネルと書店展開のフリーペーパーです。
中でも、ブックカバーが嬉しいです。
ハヤカワ文庫サイズなのですから😍 😂 
しかし、あとの物は・・・販促したいけど老人入居施設の掲示板に貼っても、どれだけの方が見て興味を持っていただけるのか、自信がありません😅 
それに、掲示しては・・・いけないだろうなあ。
気持ちは宣伝したいのですが、とりあえず、宝物って事で大事にしておきます。
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『ミルキ→ウェイ☆ホイッパ→ズ 一日警察署長と木星王国の野望』椙本孝志

2020-04-16 20:00:45 | 読書感想
 
一年前の作品です。

新米警察官・穀堂忍はアイドルファン。
警察署創立30周年イベントに、大好きな「ミルキ→ウェイ☆ホイッパ→ズ」を一日警察署長にするという案を、ダメ元で提案したところ、なぜか採用。

イベント中に「木星王国」を名乗る集団に自爆テロを仕掛けられた事で、ミルキ→ズが一日警察署長だからという事をたてに捜査に乗り出してしまい、署内はかき回されていく?

非常にバカバカしく面白く(褒めています)通常なら能天気に楽しめる作品なのですが、今の自粛の閉塞感漂う空気の中では、10分の1も楽しめなかったように思えます。
購入した一年前に、すぐ、読めばよかったと後悔しています。
平常時なら、絶対、笑いながら楽しめなのになー。
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『イマジン?』有川ひろ

2020-04-14 19:48:58 | 読書感想
 
新宿歌舞伎町で客引きをしていた良井良助は、元々、『ゴジラVSメカゴジラ』をきっかけに映像を作る人になりたいと思って、別府から東京に出てきたはずだった。
しかし、福岡の映像専門学校から採用された映像制作会社はもぬけの殻、計画倒産のアリバイ作りに利用されたのだった。

そのせいで、その後の他の映像制作会社では、元社員という事で叩き出される始末。
社員というための書類だけは、立派に法律上問題ないものだったようだ。

その後はアルバイトで食いつなぎ、時には正社員への登用もあったのだが、夢は捨てられなかった。

その中で、強面の知人から紹介されたバイトはドラマの撮影現場の手伝いで、以後、何度も同じ映像制作会社のバイトに呼ばれては、あらゆる経験を積んでいく。

まず、良助の初めての現場がいい人間関係だった事が、二話以降の問題のある現場を乗り越えていける原動力となったのかもしれないと考えました。
さらに、四、五話では、作者側の多様な視点からの映像現場への思いが語られているように思えました。

この物語で、光と影の交錯する映像の現場の一部を体験できたように感じられて、面白かったです。
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『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 第四部 貴族院の自称図書委員』香月美夜

2020-04-09 19:51:14 | 読書感想
 
二年間の眠りから目覚めたローゼマインは、身体が動かず、肉体的にも成長していなかった。
もちろん、その二年間で周囲はずいぶん変化し、下町から一番にやって来たルッツを始め、義兄のヴィルフリートと義妹のシャルロッテの成長に驚き、衝撃を受けた。
それでも今年から貴族院に行かなくてはならないローゼマインは、フェルディナンドに国で二番目に大きい図書館があるという事を餌にされ、準備に本腰を入れ始める。

私も、本と図書館と書店を心底愛する身ではありますが、マインは信念が揺らぎませんね。
図書館で本を読むためなら、同級生全員を座学で一発合格させる程スパルタ教育をほどこすとか、図書館の魔術具の主になるとか、何やってんだかマインは。
他にも色々やらかして、フェルディナンドはともかくジルヴェスターに頭を抱えさせるって・・・ねえ?
あ、でも今回、「ぷひっと言え」と言われた原因が分かったのは、面白くも微笑ましく感じました。

最後に、巻末の「マインの目覚め」で、下町の本当の家族のマインへの深い愛情と覚悟を知る事が出来て、切ないけど嬉しくも思えました。

次巻は、ヴィルフリートが招待されたお茶会を、無事にこなせたか?でしょうか?
第四部は、これが原因のトラブルの解決に終始するかもしれず、楽しみでも心配でもあります。
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