こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『演奏しない軽音部と4枚のCD』高木敦史

2015-01-25 19:30:35 | 読書感想
楡未來は、亡くなった叔母が彼女宛に遺したCDの謎を解き明かすため、親友の真由が所属する軽音部にやってきた。

しかしそこには真由はおらず、真由の言う「うってつけ」とは「聴く専門」部員の塔山雪文らしかった。

塔山によると、未來の持ってきたCDは”4枚同時再生が必要な”CDの1枚だったのだ。
そこに隠された叔母の真意とは?

世の中には色んな曲というかCDがあるのですね。
本当に、塔山くん無しではこれらの事件は解決しにくかったと思います。
また、話が進むにつれて叔母さんの色々な不幸が明らかになってきて、自ら選んだとはいえ、辛い人生だったろうなと感じられました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『英国一家、日本を食べる』マイケル・ブース

2015-01-24 19:28:11 | 読書感想
日本料理について偏見を持っていたマイケル・ブース氏が、友人のカツトシ・コンドウに渡された辻静雄の本。

それに影響を受けたブース氏は家族を連れて来日し、北は北海道から南は沖縄まで、庶民の安価な食べ物から一見さんお断りの高級料亭まで食べ歩きました。

食ばかりでなく、相撲部屋や今でも某アイドルがやっている料理番組を取材し、京町屋に宿泊したり、関東と関西の調理師学校も取材しています。

日本人でもめったに体験しないことを経験したブースさんが、少しうらやましく感じました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『大阪ラビリンス』有栖川有栖(編)

2015-01-22 19:31:02 | 読書感想
序文で有栖川さんが書いていらっしゃるように、<大阪にゆかりのある作家による大阪を舞台にした小説>のアンソロジー集です。

私が特に気に入っているのは、堀晃さんの「梅田地下オデッセイ」有川夏夫さんの「川に消えた賊」芦辺拓さんの「天幕と銀幕の見える場所」です。

堀さんと芦辺さんのは、特にラビリンスというにふさわしい作品で、このために書かれたのではと思いそうです。

さて続いて宇野浩二さんの「橋の上」横溝正史さんの「面影双紙」織田作之助さんの「大阪の女」小松左京さんの「大阪の穴」田辺聖子さんの「コンニャク八兵衛」岩阪恵子さんの「おたふく」柴崎友香さんの「火花1/火花2」ですね。
これで全ての作品ですので、要するにみんな気に入っているということです。
掲載順に並べていますので、細かい順位はご想像にお任せします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『Wonderful Story』伊坂幸犬郎 犬崎梢 木下半犬 横関犬 貫井ドッグ郎

2015-01-20 19:25:10 | 読書感想
五人の人気作家による、犬に関する物語五篇が収録されています。

犬が語り手で、どこかで聞いたような話に終始する「イヌゲンソウゴ」
父に連れられて千葉に引っ越した少年が体験する少し辛い日々を描いた「海に吠える」
人妻の恐怖の一日「バター好きのヘミングウエイ」
など、テーマが犬というだけで、こんなにもバラエティに富んだものになるのですね。

この五篇の中で私が特に好きなのは「イヌゲンソウゴ」「海に吠える」「パピーウォーカー」です。
あとの二篇も面白いのですよ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『死の天使はドミノを倒す』太田忠司

2015-01-19 19:28:10 | 読書感想
売れない作家・鈴島陽一は、父の葬儀の日に現れない弟・薫の行方を捜して名古屋から東京へ上京した。

薫は、人権派弁護士として良くも悪くも活躍していたが、”死の天使”こと嶌崎律子のルーツを探しに行ったあと、行方不明になった。

下心がありつつも薫捜しの手助けをする堀平馬といい、自殺幇助をしながら人助けとうそぶく嶌崎といい、父親行きつけの小料理屋の女将といい、曲者揃いでかなり混乱しました。

ラストもハッピーエンドに見せかけて、実は罠をはっているところには、とても寒気がしました。

参考文献、ちょっと読んでみようかな?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする