こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

お江戸ガールズライフ

2006-06-09 00:00:00 | 未分類
江藤千文さん=文 おおた うにさん=イラスト『お江戸ガールズライフ』を読みました。
江戸時代の十代の女の子たちが、何を食べ、どんなおしゃれをし、何を考え、何を勉強し、
何を楽しみにしていたか、という本です。

食ですが、朝は炊きたてのご飯にお味噌汁、昼はそのご飯に野菜のおかずかお魚、
夜はお茶漬けにして漬物を添えた、らしいです。
「おかず番付」によると
春 けんちん(けんちん汁)、たたき牛蒡、木の芽田楽、まぐろきじ焼き
夏 冬瓜葛煮、いんげん煮びたし、茄子あげだし、芝海老豆腐
秋 芋煮ころがし、ふろふき大根、とろろ汁、酢だこ、焼きはまぐり
冬 湯豆腐、蒟蒻おでん、納豆汁、さんま干物、しらす干、鰆餡かけ
ヘルシーですね。あと、娘たちも初物が好きだったみたいです。特に南瓜が。

あと、砂糖の国産が始まった時代らしく、お菓子が気軽に買えるようになったようです。
将棋らくがん、初夢せんべい、嵯峨おこし、雪みぞれ、松風せんべい、利休あられ、
しぐれ饅頭、練羊羹、卵入りせんべい、葛饅頭、かすてらなどなど。
商売人が、コスプレしたり、歌ったり、様々なパフォーマンスで売り歩いたようです。

服装は、着物なのですが、今よりももっとゆるやか。
身頃もたっぷりで裾も引きずるほど長く、立てひざだってできるほどだったそうです。
幕府がお触れを出して、絹を着るな、派手な格好をするな、身分不相応に上等な着物を着たり
髪飾りを付けたら、奉行所で吟味するなどと、厳しい制限がありましたが、逆に、
独特の美意識を生むきっかけになったそうです。
ちょっとぜいたくな着物には、普段着につける黒襟をかけて着てしまう。
また、渋い着物の中に、ビビットカラーの蹴出しや間着、襦袢や半襟をコーディネートしたりして。
そもそも庶民が着物をあつらえることができたのは、一生のうちで数えるほどだったとか。
染め直しや仕立て直し、破れやほつれは繕って、大事に着たようです。
芝居見物や祭や婚礼など、晴れの日の衣装は、損料屋(レンタルショップ)で借りていたらしいです。
当時の女の子たちのファッションリーダーは、歌舞伎役者や遊女。
芝居小屋や錦絵や噂話で、最新流行をまめにチェックしていたそうです。

真面目に勉強の話でもしましょうか。江戸時代の女の子たちも習い事で忙しかったらしいです。
式亭三馬の『浮世風呂』に出てくるお角ちゃんの一日のスケジュールは次の通り。
起床後、手習いのお師匠さんのところへ行き、机を出して準備。
そのまま三味線のお師匠さんのところへ回って朝稽古。帰宅後、朝食。
その後手習いへ行き、3時まで読み書きの練習をした後は、お風呂屋へ。
その後、すぐにお琴のお師匠さんのところへ。帰宅後、三味線と踊りのおさらい。
夕方、ちょっと遊ぶ。日暮れ後、お琴のおさらい。
表店の娘の一日のスケジュールでした。

これ、結構、現代の女の子達の共感を得られるんじゃないかと思いました。
私の書き方だと、面白さが半減している気がしますが。
今も昔も同じなんだなー。

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