こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

美月の残香

2008-06-15 00:00:00 | 未分類
上田早夕里さん『美月の残香』を読みました。

遥花は、周囲に一卵性双生児という特殊な目で見られるのが嫌だった。
逆に姉の美月は、それを楽しんでネタにするような面があった。
遥花は姉と区別してもらえるように行動していたのだが、姉が結婚したのはやはりふたごの兄・真也だった。
弟の雄也と引き合わされるのに抵抗していた遥花だったが、やがてこの二人も惹かれあうようになる。

しかし、美月の謎の失踪とふたごという事実が、この二つのカップルに愛憎をもたらす。

香りというものが、人の心にこんなにも影響するものでしょうか?
真也の強い執着は、美月への愛情とともに寒気さえ感じさせます。
最後に明かされる秘密こそ、その原因ともなるものじゃないかと思えるのですが・・・。
とても面白く読めました。

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