こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『ロイスと歌うパン種』ロビン・スローン

2019-10-11 19:51:35 | 読書感想
 
プログラマであるロイス・スラ―リーは、転職した会社でストレスによって栄養補給ゼリーしか受け付けなくなっていた。
しかし、<クレメント・ストリート・スープ・アンド・サワードウ>のスープとサンドウィッチは、その不調である胃に、なんの問題も無くおさまった。

ベオレグとチャイマンという兄弟が営むその店は、法律には反するが、食べる上では問題は無いという。
そうは言いつつも、ある日、べオレグの方が隠れているのは嫌で、本物のレストランを開きたいと考えて、フランスシスコを出て行った。
ロイスにスターター(発酵種)を残して。

ロイスがそれを使ってサワードウを作り始め、周りの者に配っているうちに味が評判になり、もう一つの仕事になり始めた。

初めは、歌ったり焼き上がりに笑顔が見られたりと、感じの良い発酵種だったのが、ああなるとは思いませんでした。
まあ、どんな生き物も、弱肉強食の元にありますからねえ。
しかも、ああいう着地点に落ち着くとは!
とても面白く、意外性のある物語でした。

解説の池澤春菜さんもパンがお好きらしいのですが、私も、日本人好みのモチモチしたパンばかりでなく、100%ライ麦パンにバターをつけてハムを挟んで食べるのも大好きなので、親近感を感じます。
ただ、あいにくサワードウは食べた事がないと思うのですが、一度、いただいてみたいです。
酸味のあるパンかー、興味深いですねえ。
コメント
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