『校閲ガール ア・ラ・モード』宮木あや子

読者モデルから景凡社の女性誌『Ｃ．Ｃ』の編集者になった森尾登代子。

小学四年生でマンガ雑誌編集部に気づいた言葉の間違いを書いて送り、編集者から「立派な校閲者になるでしょう」という葉書をもらい、本当に校閲部で働いている米岡光男。

河野悦子にスーツがダサいと服を見立ててもらった文芸編集部の藤岩りおん。

デビューして五年目の作家・田巻悠太に出版の機会を与えようと努力している貝塚。

昔、担当した作家が死を目前にしたときにようやく再会を果たした、校閲部部長の茸原渚音。

どれも、それぞれの部署で懸命に働いていて、目の下にクマをつくっても皆輝いているのですが、中でも茸原さんがとても素敵な人だと思えました。
人としての歴史の重さもあるのでしょうが、その作家さんとの一種狂気に満ちた交流の深さのせいでもあるのでしょう。

ところで、タイトルからプリン・ア・ラ・モードが食べたくなってしまいましたが、今でも喫茶店とかにはあるのでしょうか？
太るから、なかなか食べられないのも現実ではあります。