女装子愛好クラブ

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名古屋妻の幸せ⑥

2021年12月13日 | ★女装体験記
そして年が明けた翌月からは、彼が名古屋出張の間、ずっと私の仕事場に泊
まってもらうことにしました。
私と会うために、彼によぶんなお金を使わせるのは申し訳ない気がし、夕食
とかも、私がつくっていっしょに食べればいいと提案したのです。私はもと
もと共働きで、料理をすることも多いので、レシピを見ればたいていのもの
はつくれます。
ソファベッドはけっして寝心地がいいわけではないので、その上に敷くため
のふわふわの敷布団も買いました。それに、モノトーンで殺風景な仕事場の
雰囲気を変えるため、フリルいっぱいのピンクの布団カバーセットを買って、
女の子らしいベッドルームを演出しています。彼が来るときは、カーテンな
どもピンクに変え、やはりピンク系のテーブルクロスを使ったりします。
そのピンクの中で、私は毎月、三晩、彼に抱かれています。
彼がいる4日間は、私は夜もこの部屋で生活しています。(妻には、伊勢の
クライアントの定期刊行物の仕事が入り、毎月、編集のための出張があるの
だと言ってあります。)

彼にはスペアキーを渡してあるので、1日目の夕方には「ただいま」と言っ
て部屋に入ってきます。私はそれを「お帰りなさい」と迎え、飛びつくよう
にキスをねだります。なにしろ1ヵ月、会いたくてしかたなかったのですか
ら。その時彼は、必ず、「そのエプロン姿、かわいいよ」とか言ってくれま
す。
昼過ぎから時間をかけてつくった夕飯を二人で食べる時も、必ず「おいしい」
と言って喜んでくれます。
そのあと、私が食器をかたづけている間に、彼にお風呂に入ってもらいます。
食器洗いが早くかたづくと、私も、彼の背中を流すためにバスルームに入り
ます。明るいところで平らな胸を見られるのはいやなので、そんな時、私は
たいてい、ブレストフォームとビキニの水着をつけます。でも、石けんを泡
立てて彼のものを洗ってあげていると、彼はがまんできなくなって、ビキニ
のボトムの方は脱がされることになります。
彼につづいて私もお風呂を上がり、基礎化粧や寝化粧のためにメイクルーム
に向かいます。でも、その途中、リビングを通る時、胸から巻いたバスタオ
ルとヘアターバンが色っぽいとか言って、彼が襲ってくることもあります。
ナイトメイクを終えてネグリジェを着た私は、ソファでパジャマ姿の彼と並
び、水割りをつくってあげながら、いっしょにテレビを見たり、離れていた
1ヵ月間の出来事をおしゃべりしたりします。その途中で何度かキスしてい
るうち、彼がまたその気になり、私を膝の上にまたがらせることもあります。
逆に、私の方がいたずらしたくなって、彼の脚の間の床に直に座り、彼のも
のを大きくして遊ぶこともあります。
そのあと、二人でベッドをつくり、布団の中でじゃれ合いながら、また2回
以上はセックスします。
彼ももう40代。どうしてそこまで元気なのか不思議なのですが、彼は「あや
かといる時だけだよ。特に最初の日は、1ヵ月分たまってるからさ」と言い
ます。私は、会ったことも写真を見たこともない彼の奥さんを思い浮かべ、
秘かに「勝った」と思います。

朝は、必ず私の方が先に起きて、メイクをしたあと、ちゃんと朝食をつくり、
彼を送り出します。
玄関でネクタイを直してあげ、チュッとキスして「今夜もおいしいものつくっ
て待ってるから、早く帰ってきてね。行ってらっしゃい」などと、(テレビ
ドラマの中でしか見ないという意味でも)「絵に描いたような妻」をやって
います。今の私は、そんなふうにできるのがすごくうれしいのです。
この年になって大好きな人に出会い、月に4日だけでも、その人の妻でいら
れることに、大きな幸せを感じています。

でも、彼と私の関係は、私が男だという最大の異常さを差し引いても、まだ、
まともではありません。
客観的には、私は、彼の現地妻。所詮、浮気相手でしかありません。
彼が東京に戻ったあと数日は、それがすごくつらいと感じます。
ことに、いちばん最近の彼の出張のあと、ゴールデンウィークが来て、東京
で家族サービスしているにちがいない彼のことを思うと、切ない気持ちにさ
いなまれました。

もちろん私は、彼の家庭を壊すようなことはしたくありません(同じように、
私の家庭を壊すつもりもありません)。
そういうリアルな世界とは別の、ファンタジーの中で、彼との関係をつづけ
ていければいいと思っています。
でも、東京にいる彼の奥さんのことは、ついつい気になってしまいます。
彼の妻をやっている4日間は、いつもどこかで、奥さんに対抗意識を燃やし
ています。
「私と奥さんと、どっちがきれい?」
「この料理、奥さんよりおいしい?」
「奥さんは、ベッドでこんなことしてくれないでしょ」
彼に向かって、つい、そう口走りそうになる自分がいます。
「女」という本質的なところで勝ち目がないのがわかっているから、その気
持ちは、どんどんおかしな方向にねじ曲がっていきます。
彼がこちらで使った下着やワイシャツを、真っ白に洗濯し、きれいにアイロ
ンをかけ、必要以上にきちんとたたんで、彼のボストンバッグにしまってい
たりします。
彼はそれを見て、ちょっと戸惑った顔で「ありがとう」と言います。
私は、彼が奥さんに言い訳しているところや、もしかしたら、新幹線の中で
それらをぐちゃぐちゃにしているところを想像して、さらに悲しくなります。
彼の奥さんに私の正体が知れれば、彼も私も破滅だと知りながら、私はどこ
かで、彼女に「名古屋の女」を意識させたいと思っているようです。

彼と出会ってからのこの半年間を幸せだと感じ、自分が安らげる場所を見つ
けたと思っているのに、私自身が、それをぶち壊してしまいそうです。

この半年間で、私は、女になりすぎたのでしょうか?

いや、本当の女性は、芯のところで、もっとしたたかで強いのでしょう。
今の私は、じつは弱い男の芯の上に、「弱い女」という装いをまとってし
まったのかもしれません。

長期にわたりご紹介いたしました。
ありがとうございます。
コメント (1)
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