女装子愛好クラブ

女装小説、女装ビデオ、女装動画、女装記事などを紹介していきます。

メイク男子とユーチューバー② MANGAウォッチから

2024年12月03日 | ★女装の本・雑誌
続いては園山ゆき『ブレス』です。
こちらは紙面の都合か、紹介は短めです。


「Get Ready?」が「楽しさ」だとすると、一方、メイクにかける情熱、「熱さ」を描いたのが、園山ゆきの『ブレス』である。こちらの主人公は高校生の男の子。

 彼は言う。「その人らしく顔をあげて生きていけるメイクをしたいです」あるいは、「俺はその人がなりたい自分を全力で肯定する」。

 メンズ美容を描いた作品には、糸井のぞ『僕はメイクしてみることにした』(講談社、全3巻)もある。3巻の帯にこうある。「見た目が変わるだけじゃなくて、自分の内面が変わっていく――」。

さあ、皆さん、メイクを通して新しい自分に!「Get Ready?」


 出所 東京新聞 2024.11.25 『MANGAウォッチ』 藤本由香里(ふじもと・ゆかり=漫画研究家)

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メイク男子とユーチューバー① MANGAウォッチから

2024年12月02日 | ★女装の本・雑誌
このブログは女装をテーマとしています。
しかし、主に女装者のことを書いていますので、化粧やメイクのことはあまり取り上げてきませんでした。
これは、私が女装男子愛好者ということもあります。

そんななか、11/25の東京新聞「MANGAウォッチ」でメイク男子とユーチュバーが取り上げられていました。
化粧もマンガも私と縁遠いものですから、この記事は新鮮でした。
この記事では2つのマンガが紹介されていましたので、みなさんにもご紹介します。

最初は、南マキ『Get Ready?』です。

 ユーチューブで見事なメイクの技を披露する「メイク男子」が話題になり始めたのは2015年頃のこと。18年には業界初のメンズコスメブランドも生まれ、メイクする男性も珍しくなくなりつつある。
 南マキ『Get Ready?』はユーチューブ業界を舞台に、イチカとすずの2人がメイク動画の配信で人気を博し、ついには大手化粧品会社と契約するインフルエンサーになっていく過程を描いた作品だ。

 すずは、小中学生の頃「ブス」と呼ばれていじめられていたため自分に自信が持てないが、コスメオタクで、大学では美容研究のゼミに所属し、化粧品会社のデータ分析に協力することもある理論派。一方のイチカは、最近人気が出てきた美容系のユーチューバー。見かけはすごく可愛い女の子だが、実は中学生男子。自分のメイク技術で女装して、男の子であることがバレずに登録者数100万人を達成すれば、メイクの道に進んでもいい、というのが医者を望む親との約束だ。

 この2人がタッグを組み、「イチカチャンネル」登録数100万越えを目指す。最初はイチカ一人の配信だったが、あるきっかけから、すずはイチカのメイクで大変身!ここから2人の配信が始まる。「Get Ready?(準備はいい?)皆さんに可愛いの魔法がかかりますように!」は、配信の毎回の締めの言葉だ。

 2人の動画にあふれるメイクの楽しさや、紹介される目移りするほどの名品コスメの数々は、「これ今度使ってみようかな」「友達へのプレゼントによさそう」と、わくわくが止まらないのだが、それ以上に魅力的で目が離せないのが、2人がSNSでの中傷や嫌がらせにどう対処していくかの過程である。

 ユーチューブで登録者数を伸ばすためには、有名インフルエンサーとのコラボは非常に重要である。しかしコラボは時に、荒れるコメント欄を生み出してしまうこともある。特に人気のある男性インフルエンサーに女性ゲストが絡む場合、逆にファンからの攻撃の対象になることがあるのだ。だが2人はこれまでのデータを分析し、唯一高評価だった女性ゲストがとったのと同じ戦略を取る、すなわち、相手を徹底して立てること。加えてメイク技術で相手のペアを女装させ、自分たちは男装で出ることでファンを湧かせる。

 一方ここから、2人の男装を求める新しいファン層と、従来のメイク動画を求める古参ファンたちとの軋轢も起こる。では、この二つの流れをどう収めるか。あるいは2人が大手インフルエンサー事務所に所属するようになった時、すずの「ブス」を売りにしようとする担当者の要求にどう逆らい、しかし一方で、2人の個性の違い、すずのビフォーアフターの「落差」という狙いをどう生かすか。

 その時々の課題を乗り越える2人の前向きな姿勢と、美容系ユーチューブ業界ってこうなっているのか、という納得が読みどころである。

 出所 東京新聞 2024.11.25 『MANGAウォッチ』 藤本由香里(ふじもと・ゆかり=漫画研究家)









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素敵な12月をお過ごしください

2024年12月01日 | 女装子愛好日記
おはようございます。
今日から12月ですね。
12月はツリーや街の賑わいが、心を明るくしてくれます。

忙しさに追われる日々も増えますが、自分を大切にする時間を忘れずに。
女装さんであれば、お気に入りのお洋服やランジェリーに包まれて過ごすして心のリセットをしてください。

年末の準備も少しずつ始めつつ、「今月もいいことがあるよ!」という気持ちで12月を全力で楽しんでください。

みなさんの12月が素敵な12月でありますように。
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「1972年の秘密女装パーティ@新宿 後記的なこと

2024年11月30日 | ★女装体験記
この週刊ポストの記事コピーを手に入れましたが、50年以上のものでしたので、黒く字がつぶれています。
人の目では読むことできますが、OCRスキャンしてみたら全く認識できません。
拡大コピーしてみたり、白黒反転させてみても、これは全くダメでした。

とはいえ、これだけ面白い記事をボツにするのはもったいない。
Wordの拡張機能である音声入力で、自分の声で吹き込みました。
認識率70%くらいだったでしょうか。
校正をしながら改めて熟読してみると、この記者さんの取材力の高さ・描写力の上手さを再認識しました。

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「1972年の秘密女装パーティ@新宿 ③

2024年11月28日 | ★女装体験記
さすが、週刊誌の記者さんですね。
臨場感あふれるルポを書かれています。
秘密パーティのスナック会場、床にはギリギリと縛られた和装麗人・ユリさんが転がされています.....。

一角の照明が上がり、真紅の絨毯に逆エビ後ろゾリに縛られた和装の女。
太ももの白さが緋縮緬を割る。つけ根が影になって、どう見ても女体。
みんな無関心な「てい」でグラスを傾、脇の女性(?)と濃厚なたわむれ。
転がされた和装は紅潮した顔で、猿轡の下から苦しげに息を弾ませ、のたうつ。
その拍子にたくましく怒張したものが、むき出しになる。

「縛られて、無視され、苛められるほど最高なのよ」
オリエさんがそっと耳打ちし、ハイヒールの先で猿轡のあたりをグッとこじ開ける。
「さあ、こんな人ほっといてみんな帰りましょう」
この一言が決定打。目が虚ろになり四肢がブルブルふるえたかと思うと、鮮やかなシルシが、緋縮緬にパァと散って生臭い匂いがムッと鼻をつく。
「さあ、これでユリは一巻の終わり。洗濯代が、また大変ねえ」
オリエさんは戒めを解きながら笑った。

女房にバレるのがこわい
「女装マニアのタイプはさまざまですが、ナルシズム(自己愛)というのが共通点。しかし変態とは絶対違います。女装が進むと男に抱かれたいと思う。S(サド)とM(マゾ)とホモがこれですね。だいたい女装の90%がM型で、Sは10%ぐらい。(会長・佐川一夫=仮名)

年齢別では、10代=3人、20代=5人、30代=8人、40代=10人、50代以上=6人(うち8人が独身)。
職業別では会社役員=7人、自営(開業医が多い)=4人、管理職=6人、公務員(助教授を含む)=6人、サラリーマン(財閥系大企業M社・S社を含む)=7人、学生=3人

女装マニアの段階は(助教授の)ユミちゃんは第一期。
次は外出しないが女装をクラブのだれかれに見せたい。
第三期は女装して、一般の女性に近づいてみる。
このときは2、3人連れ立って外出。男に声をかけられたらそれだけで暴発。
進んで第四期になると男が欲しくてたまらない。
ホルモン注射をしたり整形まで行く。
こうなるともう男に戻れないんです(佐川会長)

<11時30分頃>
この時間になってもまだ誰も席を立たない。
男と女のカップルから外れた女たちも、ほとんどメロメロになり絨毯のあちこちでゴロゴロ転がりながら、裾もあらわに、うめいたり、あえいだり。

僕もマユミさんとオリエさんの2人に翻弄され、頭はボーッとなり、身体がいうことをきかない。
マユミさんは火のような息づかいでオリエさんの裾に手を入れ、オリエさんは僕の膝に顔を伏せ、頭をふるわせる。
そのうちオリエさんが「アーっ」と声を上げてくずれる。
「あたし、着道楽だから」というエイコ(会社社長・47)さんも着物の裾を崩したまま、あえいでいる。

「わたしプリーツスカートを着て、はじめて喫茶店に入ったの。そしたら男の人が後ろからスカート引っ張るの。『女に見られたって』 カ――と火照っちゃって、それでも振り向けないのよ。思いきって歩いたらドサッと植木鉢が倒れて、勘違いってわかった時の恥ずかしさったら……。(カズコ・小児科医=40)

「このクラブのおかげでわたし会社勤めができるのよ。もちろん会社では秘密よ。誰だって私のことモーレツ社員だと思ってるわ。(エリコ・会社課長38)

<12時10分>
ようやく三々五々、席を立ち始める。
別室の化粧室、文字どおり『化粧落とす』室へけだるくのろのろと集まる。
さすがに、どの顔も鼻先の化粧がまだらにはげて、心なしか歓楽の後のむなしさが漂う。

外国ではもっとおおっぴらにこの種のクラブがあるそうだが、僕が見た限りでは、まだジメジメした感じは隠しきれない。
階段を上がって一歩踏み出すと、いつもの雑踏。先刻のことが夢のように思う。

「先ほどは…」と不意に声がかかる。
メガネと鞄の中年の紳士。まじまじと見るとこれがオリエさん。
「女房にバレないように化粧おとして、匂いが残ってないか、ものすごく気を使うんです。離婚騒ぎでも起こされちゃっあコトですからね。でも正直言って化粧落とすのが惜しくって、その時が一番つらいですね」
オリエさんは肩を落として人ごみに消えていった。
   出所 『週刊ポスト 1972年4月14日号』


いかがでしたでしょうか。
52年前に行われて女装パーティですが、私が出ていたピーチ倶楽部の集会とあまり変わらないな、というのが私の感想でございます。それと和装美人が多かったようですが、これも52年前という時代だからでしょうか....。



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1972年の秘密女装パーティ@新宿 ②

2024年11月27日 | ★女装体験記
昨日の続きをアップします。


闇の中にもれる熱い吐息

<午後10時過ぎ>
「ねえん、おじさま」
マユミさんの手が僕のジッパーにかかる。妖気と水割りで変になりかけたとき、一段と照明が暗くなる。
奥の壁にするすると白い幕。
映画はカラーで海浜の松林。ロープをむしられ真紅のセパレーツの水着の胸が派手にひきむしられ、むちむちした乳房が飛び出す。
ヤクザ学生に抵抗する良家の娘その太もものクローズアップ。
這いまわる男の指がついに下の方にかかる。
「つまんない、普通のフィルムなんて…..」
闇の中で不満の声が上がった。
(普通というのはシロ・クロなのだ)

ところが、どっこい「普通」じゃないんだ、これが…..。
上の方は確かにボインなのに、男が思いっきり股を割るとピョンと飛び出したのが、サーモンピンクの巨大なペニス。
そのタケリ具合に、僕はたちまち劣等感。
男同士でもこんなになれるかと疑うぐらい、執拗な愛撫とスーハーが延々と続き、大写しのカメラは女役の濃厚な表情をなめ、指の動きを追う….。
闇の中は熱い吐息、あえぎが渦巻き、いつの間にかマユミさんの指が画面と一緒にデリケートに這い回って、僕の呼吸も荒くなる。
隣では和服の裾へ男の手が潜り込み、ほおずりと接吻と接吻。
その隣でも男の肩にがっくりと顎を乗せたカクテルドレスの子が、眉をしかめて、鼻声を出している。


クラブの入会金は、女装の人2000円。女装しない人5000円。月会費1500円。
都内にクラブ(マンションの一室)四か所あり。
そこへ行けば、化粧品、衣装(和洋)、履物(靴・草履)、アクセサリー、かつらが完備。
使用料一回2000円を払えばいつでも女装が楽しめる(ただし学生は半額)


危うく暴発しそうになったがようやく踏みこらえたとき、やっと映画がザ・エンド。
11時ごろ解散と、聞いていたのでホッとしてたちかけると「まだよぉん」とマユミさん。

「あっ、いやっ、いやっ」
奥の隅で悲鳴があがる。
5、 6人が群がる中で、ムチッ、パチッと肉を打つこもった音。

「ユリちゃんっていつも縛られないとだめなの」
大柄なカズコさんが楽しげにいう。
カズコさんの瞳がキラキラして唇が半開きになっている。興奮しているのだ。



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1972年の秘密女装パーティ@新宿 ①

2024年11月26日 | ★女装体験記
週刊ポスト 1972年4月14日号に「女装パーティ潜入ルポ」が掲載されていました。
いまから52年前です。
当時、女装はまったくのアンダーグランドでありました。
そのころに行われた女装愛好者の集まりはどのようなものだったでしょうか。
記事のコピーを入手しましたので、再録します。クラブの秘密パーティに記者が潜入したものです。


潜入ルポ 医師・会社役員・高校生・助教授が集まる女装パーティの痴態
15歳から68歳まで「愛好者」たちがみせた変身と恍惚の一部始終

とにかく「パーティ」をのぞいてみていただきたい。カクテルドレスの中年紳士、ミニスカートの青年、和服姿のでっぷり太った初老の男…。場内に流れる妖しいリズムにのって踊り、もつれ合う。目をそむけ吐き気を催すのはオクれている証拠か。なにしろ「脱自己」をめざす 果敢な試みなんだそうだから--。



化粧をするとボーっとなる
「私って子供の時から母の化粧品なんかいじって、いつも叱られてたの。女の下着つけたらどんなに気持ちいいだろうなんて、本気に思い詰めていたわ それでいっぺん女装してみたらもうやめられなくなって….」(会社員・22・クラブではカヨコと名乗る)
「鏡を見ながら化粧するでしょ。下地からクリーム、アイシャドウ、頬紅、ルージュ。ええ普通の女の人の手順よ。衣装をつける頃にはもうボーっとなっちゃって、下着がつっぱっちゃって、一度なんか帯を締め終えて ポンとお太鼓を叩いた途端、いっちゃったわ」「大学助教授・32・ユミちゃんが会員名」
<3月中旬土曜日・午後7時40分>
黒いレザー黄金のノッカーの扉をして一歩踏み込む。内部が暗く、数分--目が慣れると赤と紫のミラーボールが先着の会員(20人くらい)を照らす。いる、いる。和服の服装が9人、ミニスカートが3人、キラキラしたカクテルドレスが5人、男の服装そのままが4、5人。
手前のカウンターに腰を下ろすとセーラー服の子がスッと脇に座る。「新しい会員のかた?」
早速ビールを抜いてくれる。
「君いくつなの?」
「17よ。真弓って呼んで」
「マユミちゃんは、そいじゃ高校生?」
細い襟首から背にかけてのゆったりとクセのない長い髪。鼻にかかった声が甘い。
「僕、女装じゃないけどいいのかな」
「ええ、男の人が少ないから大歓迎じゃない」
全く調子が狂う。あどけないマユミちゃんをはじめ、掛け値なしのオトコばかりと途中で何度も自分で確認していないとオトコが不明になってしまう。
「お願い、離してぇ」
「かわいいね、僕とお話ししようよ」
隣のボックスで、黒のパンタロン、胸に白いリボン、赤いブラウスの子が嬌声を上げる。
「あの子なんて、名前?」
「エイコよ、大学生なの」
相手は財閥系のバンカーだという。バンカー氏がエイコを膝の上に抱きすくめ、ほおずりしている。
一方の隅では、白地に大輪の菊花模様の和装が、赤いミニスカートとしゃべっている。
「今日のカズヨさん、おきれいねぇ。ミニがすごくかわいい….」
「あーら、オリエさんだってお色気いっぱいよ。あたし、おねえさまにキスされたい」
カズコさん(会社員・28)とオリエさん(開業医・46)の粘っこいやり取りの向こうでは、着流し、薄いサングラスの中年男がカクテルドレスと抱き合って、熱い口づけの最中。音楽のボサノバがけだるく流れ….。

高校生から助教授、会社社長の女装マニアが「月一回、都内某所でマル秘パーティーを開く」という噂を聞き、僕はこの目で見たいとさる筋に依頼。やっとOKが取れて、指定の喫茶店(新宿三越裏・H)で呼び出しを待つことしばし。
かねて打ち合わせどおりの仮名で、店へ電話があり、そこから別の場所を指定される、という厳重なチェックぶり。
女装ファンなら誰でもOKとはいえ、入会には紹介者が必要で(「芙蓉クラブ」はマジメな女装ファンであることが第一条件)、秘密保持が厳しく守られている。
やっと指定のクラブ(新宿コマ劇場付近にあるビルの地下室。普段は普通のクラブ)にたどりついて、そこでまた2度目のチェックをされたのである。

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寝台特急「はつかり」

2024年11月25日 | 女装以外の情報いろいろ
おはようございます。
いい天気です。でも寒さも厳しくなりました。

静さんのお話を読んでいて、私も鉄道マニア(乗り鉄)でしたので懐かしくなりました。
よく利用したのは、上野~青森の電車寝台特急「はつかり」。
北海道が好きでしたが、学生時代は飛行機利用は夢の夢。
そこでのるのが「はつかり」。
この列車は下段がベスト。
2人掛けの椅子がベットになりますので、ひろびろとして居住性がいい。
しかし、みんなここに乗りたいですから、競争率は高い。
下段に乗れたのは、1.2回でしょうか。

それ以外は中段・上段は狭い蚕棚で丸くなって寝ていました。
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『女性としてすごす旅へのアドバイス@1993 』②

2024年11月24日 | ★女装体験記
静さんは鉄道マニアだったんですね。
いまから30年前、寝台特急が活躍していたんですね。
私も懐かしく思い出しました。

つづきです。

食事 
 おそば屋さんや喫茶店等は相席にならない程度に空いていないと入りにくい。ガラ空きも暇な店員の視線が気になるし。高級レストランでは絶対に相席にならず、席の間隔も広く他人と接近しないのがいいわ。
 一般的に和食の方が席と席の間隔は扶そうね。いずれにしてもテーブルマナーをきちんと守って、お行儀よく振る舞っていれば大丈夫よ。

身のこなし 
 私の声は男としては高い方だったけれども(過去形、声もトシをとるのよ)、やはり練習すればかなり女らしい発声ができるわ。高低よりも女らしい発声としゃべり方が大切。女らしく振る舞っていれば声が少し低くても平気。ただし、一朝一夕にはできないから、日頃から周囲の女性を細かく観察し研究しておくこと。近頃の若い女性はお手本にならないかな。テレビドラマ等の女優の仕ぐさを研究し、自分も役者になったつもりで練習してね。指先の表情なども大切なポイントと思うわ。行きずりの人とお話できると後で大きな満足感にひたれるわよ。

身仕度など 
 服装は少し頑張って上から下までコーディネートして、きちんと決めていれば、まず径しまれません。着替えも持っていければ楽しさ倍増。持ち物を軽くするために、化粧品等液体は総て小型軽量容器に入れ替えて持つ。海外旅行用品専門店には軽薄短小の品々、殊に化粧用品等女性関係の物がいろいろあるから、これらを活用することね。

旅への誘い 
 昔を思い出してみると、あたしもずい分緊張していたわ。それがかえって不自然に見えることはわかっていても、緊張するなという方が無理だったわね。まだ初心者だった頃、松江の街で夕暮れ時、通勤者の列の中に入って歩いてみたの、皆さん家路を急いでいるから誰からも無視されて足早やに駅に向かっていたわ。札幌の街も初めて歩いたのは夜だったわ。
 旅を重ねて今では我ながら大胆になったと思います。緊張しないためには、女らしさを演じる日頃の訓練と、いろいろな形の万一の場合にあわてない対応の仕方を自分なりに考えておくこと。
 あとは、今日は私は女ですよと思いつづけながら、ある程度開き直っていることね。誰でも初めは初体験から、いろいろ研究しておいて、お金が貯まったら、お休みをいただいて、貴女もいかが……

    出所 『くいーん 1993年12月号』

>今日は私は女ですよと思いつづけながら、ある程度開き直っていることね。
奥行きのある言葉です。
さすが女装旅行のベテランの静さんです。



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『女性としてすごす旅へのアドバイス@1993年』①

2024年11月23日 | ★女装体験記
おはようございます。
勤労感謝の日です。
晩秋の晴天がきれいです。
どこか旅にいきたくなりますね。
前回に引き続き、『くいーん』1993年12月号から女装旅行のお話を紹介します。
お書きになられたのは静さん。
女装旅行の大ベテランで、編集長さんが執筆を依頼したようです。


女性としてすごす旅へのアドバイス 

 エッ、あたしが書くの? 
 あたしは旅ばかりしているけれど、特殊な条件での旅だから参考にならないわ。
と辞退してみたものの、編集長さんにお会いしてしまえば断わりきれません。
さらに、紙面の制限がとても厳しいの。具体的な例でお話する余裕はないわ。

 旅のハウツーはその目的で道うんだけど、何せ、気苦労の多い旅ですものね。
 私の場合 あたしには悪い条件が多すぎると思っているのよ。もちろん家には内緒なのだけど事情があって、どこに居ても毎日家と交信しなければならないの。悲しい宿命だわ。だからホテルのチェックインは本名でないとダメ。
 一さい合さいを詰めたE亀戸店のロッカーの中にある重たい鞄は前夜、駅のコインロッカーヘ。
 元来鉄道マニアだから列車の旅。私の基地となるホテルヘ男装でイン。着替えて外出。翌日は日帰りの旅。といっても今は速い列車があるから、かなり遠くまで行けるわ。チェック・アウトも男姿なので同じホテルに二泊以上しないと遊んでいる時がないの。
 旅にはお金と暇が必要。私はこの点だけば恵まれているから、有利な点で不利な点を補っているわけよ。

ホテル 
 例外のない話はないけれど、一般的に高級シティーホテルはショッピングアーケードやレストランなどがあり、宿泊客でない人々も多数出入りしているから目立たないし、ルーム・キーを預けないで出入りするのには好都合。イン・タイムは早く、アウトータイムは遅い傾向もあって、雨でもホテルライフを楽しめるわよ。但し、いわゆる観光ホテルは全くダメ。小さいホテルほどイン・タイムが遅く、掃除係が遅くまで廊下を右往左往していて外出しにくいこともあるわ。

乗り物 
 特急列車等は座席が全員前向きだから気楽だわ。窓側の席に座ると通路側の客が景色を眺めながら至近距離で、横顔をじっくり観察してくれるかもしれません。自信のない人は要注意。トイレは性別がないわけだから、なるべく車内で利用しておく。
 近頃の寝台特急は個室があるから、車掌さんの検札が済んだら変身してロビー等で楽しむ。A個室なら室内に洗面台もあるわよ。
 ローカル線や地下鉄では混んでいても案外平気。空いている方が視線を浴びやすそう。でもラッシュアワーとなると、スリルも楽しめるけれど目的駅が待ち遠しい。それと注意するのは下校時間帯。女子高生の集団が最もイヤラシイ相手だわ。
 タクシーは声を克服できれば気楽な乗り物ね。

写真 
 セルフタイマーで苦心していると「撮ってあげましょうか」と声をかけてくれる人(老若男女)が意外に多い。カメラによっては、セルフの解除を忘れると相手もあわてるし、当方も「アラッ、セルフのままだわ。ごめんなさい」とかけより、顔と顔。指と指が触れるようにして解除することになるのでご用心。私も前のカメラの時やっちゃったけれど、これでバレたという気配はなかったわ。
 アベックを見つけたら「お二人で……お撮りしましょうか?」と積極的に声をかけて撮ってあげれば、その後で「私のもお願い……」と頼みやすくなるわ。これは私も毎度やっているの。写真は末永く楽しめるから放の思い出にぜひ。


 続きます




執筆者の静さん
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