女装子愛好クラブ

女装小説、女装ビデオ、女装動画、女装記事などを紹介していきます。

「今夜は、きみが女だよ……」相手は、ささやく~『血と油と運河』⑦

2020年11月30日 | 女装小説
中華街での美味しい食事は夏子と宏子にとって最高の前戯だったようです。

 二人は、モーテルに戻ると、抱き合って接吻した。
 「宏子……」
  詫摩は云った。          。
 「なあ~に?」
  かすれ声で、彼は応じる。

 「今夜は、きみが女だよ……」
  相手は、ささやく。

 「いや、いや……」
  木島は、甘え声を出す。

 「どうしてだい?」
 「だって……痛いんだもの」
 「痛くないように、してやるよ」
 「いやよ、あたし……」
 「絶対に、大丈夫だったら」
 「いやよ、いや。本当に!」
 「じゃあ、三星商事の木島秘書課長は、女装マニアで、ホモで、マゾだってことを、公表してい しのね?」
 パンタロン姿の夏子、は、居丈高であった。
 「なぜ、そんなこと、急に云うの?」
 木島宏は、顔を強ばらせている。

 「なぜって……ちょっと、理由があんの」
 「理由って?」
 「だから、云うこと、きく?」
 「そうしたら?」
 「だったら、我慢してやる」
 「いったい、どんなことなのよ?」
「いいから、いいから!」
「よくないわ。聞かせてよ。お願い」

木島は、両手を合わせた。
その姿は、金髪の外人娘が、掌を合わせているとしか、思えなかった。
  『血と油と運河』(梶山季之著)


>木島は、両手を合わせた。
>その姿は、金髪の外人娘が、掌を合わせているとしか、思えなかった。
いいですねぇ。
ベッドで熟女の女装子が哀願している姿が想像できます。
昂奮しますねぇ。
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七色をさがして~自分は男じゃない 読売新聞京都府版

2020年11月30日 | 女装関係のニュース&事件
読売新聞京都府版に「七色をさがして」というLGBTをテーマとした特集記事があります。
11月17日は、男性として生まれ、女性として生きる岩本弥生さんを取材しています。

「自分は男じゃない」

女性としての人生決意
 股がスースーする感覚に初めて心が満たされた。小学6年、幼なじみの女の子に借りたスカートが腰の周りでひらめいていた。

 ままごとでお父さんの役が嫌い、男の子と手をつなぎたい――。積み重ねてきた性への違和感が、実感を伴い性自認につながった。男性として生まれ、女性として生きる岩本弥生さん(52)(右京区)が「自分は男じゃないんだ」と確信した瞬間だった。

 鏡に映る姿を女性のイメージに近づけたくて、髪の毛を無性に伸ばしたくなった。それでも、女装はあくまで「おちゃらけキャラ」として。友達に自分の心の性までは明かせなかった。

 中学2年、初めて女装して外へ出てみた。赤いミニスカートに角刈り頭。ちぐはぐだったが、着たい服を着て歩いてみると、周りの視線は気にならなかった。勢いに任せ、京都駅から夜の列車に飛び乗った。

 このまま女の子でいられたら。「もう一駅」と思ううちに終着駅に。運賃を支払えず、警察に保護された。駆けつけた父親に、スカート姿を初めて見られた。

 「必要なら、性別適合手術をしたらいい。やるんなら、徹底的にやりや」。叱責しっせきされるかと身構えたが、帰りの車で聞いた言葉は心の支えになった。

 以来、家族の前では自分の性を隠さなくなった。髪の毛を肩まで伸ばし、高校に入るとアルバイトして女性服を買い、雑誌を見て化粧も練習した。それでも「社会では許されない」と思い、「女」でいるのは自宅だけ。もう一度、外へ出る勇気は持てなかった。

 心が女なんて思い込みじゃないか。葛藤が膨らみ、高校1年の時には告白して「ガールフレンド」を作ったが、手をつなぐこともできず、関係は続かなかった。

 ある日、テレビのバラエティー番組で、トランスジェンダーの男性が「ミスターレディー」として紹介されていた。唇に紅をさし、きらびやかな衣装で着飾っていた。「女として生きられる世界があるんだ……」

 地元の高校を卒業後、ゲイの街として知られる東京・新宿2丁目で働くことを夢見て家を出た。親には言わなかった。20歳。ネオンが照らす夜の街で「女性」としての人生を歩み始める。

◇ 性的マイノリティー(LGBT)のカップルを公認する京都市の「パートナーシップ宣誓制度」が9月から始まるなど府内でもLGBTへの公的な支援や理解が広がりつつある。多様性社会の岐路にある世の中で、当事者たちがどのように生きているのかを見つめた。


  引用元の記事はこちらです→★
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昂奮するたびに、スカートが、むくむくッと揺れる~『血と油と運河』

2020年11月29日 | 女装小説
1960年代末、横浜はまだ異国情緒たっぷりな街です。
中華街も今と違って妖しげな雰囲気を持っていました。
そこで外国人女性として女装した宏子と夏子は食事をします。
男の自分を女だと思ってみんなが見てくれる。
その魅力に木島宏氏はスカートをむくむくと揺らすのでした。

横浜の中華街で、食事をしている時、木島の男性自身は、怒張し切っていた。
なまじっか、高級な中華レストランを撰んだばっかりに、ボーイは、金髪のカツラとも知らず、外人だと思い込んで、
「マダム、マダム…..」
 と連発する。
 マネージャーすら出て来て、
「メイ・アイ・イントルデュース・マイセルフ?」
 などと、下手な英語で、自己紹介をしたがる。
 木島宏は、そのたびに、痛いほど、怒張を覚えた。

今日は、コルセットを締めず、ナイロン・パンティー枚である。
だから、昂奮するたびに、スカートが、むくむくッと揺れる。
それを隠そうとして、ストッキングの脚を組む。
すると、股の間で、熱い火柱が揺れ動くのであった。
みんな、女として見ている。しかも、外国の女に――だ。
それだから、余計に昂奮する。
ゾクリ、ゾクリとする。

股のあいだに喰い込んでいる、ナイロン・パンティの感触。
ストッキングの、ゆるやかな緊縛感。
化粧のすべての羞らい。
ぎゅッ、と締めつけるような、ハイヒールの痛さ。
ない乳房を、糊塗しているブラジャーの中のスポンジーケーキ。
金髪のカツラの重さ。
マニキュアされた爪の朱さ。
……すべてが、彼にとっては、恍惚の対象である。
それを身に、しっかと纏い、変身して、食事している妖しい楽しさ。
彼は、たまらなくなった。
食事の途中で、オナニーに立とうかと思った位である。

二人は、食事のあと、山下公園を散歩して、モーテルに戻った。
その散策の時の、なんと云ったらよいか、快い思い出と云ったら!
彼は、それを考えただけで、ゾクゾクして来る。
ハイヒールで闊歩する。
スカートの内側では、ピサの斜塔みたいなものが、揺れ動いている。
「おッ、いい女だなア」
なんて、通行人がすれ違いざまに呟く。
これが、こたえられない。 
みんな白人の女だと、思い込んでいる。
  『血と油と運河』(梶山季之著)
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空気が乾いてくると夕焼けが綺麗になります

2020年11月28日 | 女装子愛好日記
今日はいい天気でしたね。

そして空気が乾いて来ています。
空気が乾きだすと夕焼けが綺麗です。

西の空の夕焼け、オレンジが徐々に薄くなり、夜空の濃青が深くなる。
こうした日没ショーが見られるようになると、本格的な冬の到来です。

とっぷりと暮れた夜の街、コートの襟を立てて飲み屋の暖簾をくぐることは今年はむりですね。
我慢、我慢。
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彼は、ストッキングを穿いた時、はじめて自分が女に変身したと云う実感を昧わうのだった~『血と油と運河』⑤

2020年11月28日 | 女装小説
「夏子」と「宏子」は横浜のホテルの一室で、女装に夢中です。
2人のフェティズムは、夏子はハイヒール、宏子はストッキングのようです。


「ほんとう?」
宏子、は訊いている。
「本当よ、あたし、あなたと、レスビアンしたくなったわ」

詫摩夏彦は云っている。
彼の今日の自慢は、十二センチのハイヒールだ。
ふつう、ハイヒールと云うのは、せいぜい三寸である。高さ十センチだ。
しかし今日、詫摩が履いているのは、四寸のヒールであった。
むろん、底も厚くなっている。
小柄な彼には、背を高くみせようと云う意識があって男性の服装をしている時でも、短靴の腫を高くしている。
そして彼は、次第に、ヒールを高くすることに、喜びを得て行ったのだと云う。
背の低い男が、小道具の助けを借りて、背丈を高くする。
相手を見下すようになれる。
これは不思議な感情であるが、一種の優越感に繋がるものなのであった。

「ねえ、見て!」
詫摩は、パンタロンの裾をめくって、木島宏に云った。
「綺麗でしょ、この靴……」
「うん、素適だよ、とっても――」
と、木島は答える。
「ある女優さんがね……」
「うん」
「誂えたんだけど、気に入らないからって、置いて行んたんだって」
「ふーん……」
「それを、安く譲り受けたの」
「じゃア、彼女は一度も、足を通してないわけ?」
「そりゃア通したわよ」
「ヘーえ、そうなの」
「だけど、色が気に喰わないんだってさ」
「ふーん、そう」
「自分で、デザインしておきながら、あまりに身勝手じゃない?」
「それは、そうね」

木島宏は、肉色のパンティ・ストッキングを穿きはじめた。
彼は、ストッキングを穿いた時、はじめて自分が女に変身したと云う実感を昧わうのだった。
しなやかな、ナイロンの感触。
爪先だとか、腫などのシームの汚れ。
肉色に、すっぽり蔽ってしまうパンストの魔力。
〈ああ、女になれるんだわ〉
と、彼は思う。
木島は、その時、すべてのことを、忘れていた。
三星商事が、危機にさらされていることも、そして自分の妻が、不貞を働いていることも。
そこには、男でありながら、女の服装をして、アベックで横浜を散歩することに、ワクワクしている不可思議な姿があったのだ……。
『血と油と運河』(梶山季之著)から


>肉色に、すっぽり蔽ってしまうパンストの魔力。
>〈ああ、女になれるんだわ〉
>と、彼は思う。
うーん、いい表現ですね。
梶山季之先生の取材力は文壇でも定評がありました。
こんなセリフをかけるのですから、かなり取材されていますね。

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化粧、カツラ、下着など、すべて女であったのである。女性に、なり切るのだ~『血と油と運河』④

2020年11月26日 | 女装小説
木島宏の頭の中には「女になる」ことしかありません。
女装の快感には何も勝てないのです。

電話での打ち合わせを済ませ、木島はスーツケースを出すと、洋服ダンスの抽出しの鍵をあけた。
そこには、女装のための小道具が、一揃い以上も納われてある。
自分で買い求めた品もあったし、決死の覚悟で盗んだ物もあった。
〈今日は、なにか起りそうだぞ? きっと愉しい日曜日になることだろう……〉
彼は、そう考えて、ちょっぴり口笛でも吹きたくなった。
*
横浜の港の夜景は、すばらしい。
しかし、それは夜にならなければ、見えないのである。
「ねえ。あなたって、素適よ」
詫摩夏彦は云った。
ホテルの部屋である。
「そう。嬉しいわ」
木島宏は、化粧をしながら、ニコリとして振り返る。
まるで年増芸者のような、凄艶さであった。目が、牛ラキラ濡れて輝いている。
「あたし、あなたの、そんなところって、大好き!」
 夏子、は云った。
「そんな、ところって?」
「鏡の前で、考え込みながら、化粧している時……」
「だって、服に合わせて、化粧しようと思ってんだもの、仕方ないでしょ」
「それは、そうだけど」
「でも、今日……外出するの、なにか気が進まないわ」
二人は、一緒になると、女言葉である。
そんな言葉遣いをするのが、逆に二人の性感を昂めている感じであった。
「あら、いやねエー」
夏彦は云った。
彼はパンタロン姿である。化粧も手軽だし、男性的だ。
しかし、宏子の方は、そうはゆかなかった。
なにからなにまで、女だ。
化粧、カツラ、下着など、すべて女であったのである。女性に、なり切るのだ。
「化粧……こんなところかしら?」
木島宏は云った。
顔の皮膚は、白く塗られている。
唇は毒々しいまでに、赤い。
付け腿毛は、舞台の踊子みたいに、長くカールしていた。
アイ・シャドウは青く、頬紅はピンク色である。
「とっても、美しくってよ、宏子」
夏子、は云った。

         『血と油と運河』(梶山季之著)
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あたし、あなたと、レスビアンしたくなったわ~『血と油と運河』③

2020年11月25日 | 女装小説
大好きな彼(彼女?)と横浜デートが決まって、三星商事秘書課長の木島宏氏はいそいそと準備を始めます。

電話での打ち合わせを済ませ、木島はスーツケースを出すと、洋服ダンスの抽出しの鍵をあけた。
そこには、女装のための小道具が、一揃い以上も納われてある。
自分で買い求めた品もあったし、決死の覚悟で盗んだ物もあった。
〈今日は、なにか起りそうだぞ? きっと愉しい日曜日になることだろう……〉
彼は、そう考えて、ちょっぴり口笛でも吹きたくなった。
(中略)
横浜の港の夜景は、すばらしい。
しかし、それは夜にならなければ、見えないのである。
「ねえ。あなたって、素適よ」
詫摩夏彦は云った。

ホテルの部屋である。
「そう。嬉しいわ」
木島宏は、化粧をしながら、ニコリとして振り返る。
まるで年増芸者のような、凄艶さであった。目が、キラキラ濡れて輝いている。
「あたし、あなたの、そんなところって、大好き!」
 夏子、は云った。

「そんな、ところって?」
「鏡の前で、考え込みながら、化粧している時……」
「だって、服に合わせて、化粧しようと思ってんだもの、仕方ないでしょ」
「それは、そうだけど」
「でも、今日……外出するの、なにか気が進まないわ」
二人は、一緒になると、女言葉である。
そんな言葉遣いをするのが、逆に二人の性感を昂めている感じであった。
「あら、いやねエー」
夏彦は云った。

彼はパンタロン姿である。化粧も手軽だし、男性的だ。
しかし、宏子の方は、そうはゆかなかった。
なにからなにまで、女だ。
化粧、カツラ、下着など、すべて女であったのである。女性に、なり切るのだ。
「化粧……こんなところかしら?」
木島宏は云った。

顔の皮膚は、白く塗られている。
唇は毒々しいまでに、赤い。
付け腿毛は、舞台の踊子みたいに、長くカールしていた。
アイ・シャドウは青く、頬紅はピンク色である。
「とっても、美しくってよ、宏子」
夏子、は云った。

「ほんとう?」
宏子、は訊いている。
「本当よ、あたし、あなたと、レスビアンしたくなったわ」
詫摩夏彦は云っている。


出所『血と油と運河』(梶山季之著)
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~二人して、外国の女性になるのさ~『血と油と運河』(梶山季之著)②

2020年11月24日 | 女装小説
日曜日、たまらなく女装したくなった木島宏は女装仲間の夏彦に電話をかけたのです。

その日は恰かも日曜日だった。
「……夏子さん?」
 木島は、女のような声音になった。
「ええ、そう? 宏子かい?」
 相手は云った。
「あたし……燃えてるのよ……」
「いいね。どこにする?」
「どっか、遠出しない?」
「いいわね。じゃあ、車で迎えに来てよ」
「わかったわ・・。なにか注文は?」
「そうねえ。こんな趣向は、どうかしら」
「どんな趣向?」
「ほら、金髪のカツラがあるじゃない?」
「ええ、あるわ」
「二人して、外国の女性になるのさ」
「それから?」
「モーテルで変身して、二人でレストランに行くのよ……」
「えッ、レストランヘ?」
「そう。横浜あたりの、さ」
「だって、声をだしたら、男ってことが、バレちゃうじゃないの」              
「大丈夫。日本語が話せないふりをして、メニューを指さしたらいいのよ」
「あッ、そうか.…..」
「毛脛がばれないように、あたしはパンタロンで行くわ」
「じゃあ、ボクは?」
「きみは、毛を剃ってスカートさ」
「まあ、ひどい!」
木島宏は、嬉々として、鉢をくねらせている。
三星商事の秘書課長と云う要職にありながら、この人物の眼中には、もはや妻も、女も存在していない。
男だけである。それも、お互いに女装し合って、鏡の前でウットリとなり、相互●●と云う快感だけが生き甲斐なのだ。

         出所:『血と油と運河』(梶山季之著)集英社文庫

  ※諸般の事情で引用者が1か所だけ伏字にしました。ご了解いただければ幸いです。



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『血と油と運河』(梶山季之著) ①

2020年11月23日 | 女装小説
『血と油と運河』は1974年から『週刊読売』に連載された梶山季之先生の小説です。
広崎皎介は- 三星商事の社長。
石油ショックに見舞われた日本では石油の確保が急務であり、広崎は中東・ソ連・インドネシアを駆けずり回り、石油確保のために奮戦します。
(詳細はウィキベティアに詳しいのでそちらをご参照ください→★)

広崎には和子という娘がいます。
この和子の婿が木島宏。
広崎社長の娘婿は三星商事の秘書課長という要職を務めています。
このブログでは、この木島宏氏に焦点を当てます。
なぜならば、木島宏氏は宏子という名前を持った女装愛好者だからなのです。

妻の和子は、昨夜とうとう帰って来なかった。
木島宏は、流石に立腹した。
箱根で同窓会だなどと云っていたが、どうせ嘘に決まっている。
〈あのユダヤ人と深い仲になったに違いない!〉
彼は、そう思った。
(中略)
木島は、目を覚まして煙草を一服すると、べッド脇にある電話機を取り上げ、丸い底部にあるダイヤルを廻しはじめた。
掛ける相手は、社長の主治医である詫摩病院長の長男―詫摩夏彦である。

夏彦は、ニューヨークに留学した前衛画家であった。
木島とは、ホモ達の仲である。
ホモ・セクシュアルを好む人間たちは、一目で自分の同類項を見分ける特技をもっている。
大体において、同性愛者は、白眼がちであった。
そして瞳が、濡れたようにキラキラと輝いているのが特長だ。

木島と夏彦が知り合ったのは、新宿にある女装愛好会の席であった。
むろん隠花植物みたいな、秘密クラブであるが、みんな立派な職業と地位をもったインテリばかりの集まりである。
木島宏は宏子と名乗り、詫摩夏彦は夏子と云う呼び名だった。
お互いの職業、本名、住所など、一切知らせ合わないのが、会の規則である。
宏子も、夏子も、洋装しかしないところから、自然と意気投合し、その夜のうちにモーテルで関係した。
以来、二人はずーっと交際している。

出所:『血と油と運河』(梶山季之著) 集英社文庫


引用者注:文中、同性愛者に対する不適切表現がありますが、原文のまま引用いたしましたことをご了解ください。
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感染者数が増加の一途です-自宅で大人しくしているのが一番かな

2020年11月22日 | 女装子愛好日記
感染者数が増加の一途です。
東京都は三日連続で500人を超えました。

4-5月の外出自粛時は山手線がガラガラでした。
でもいまは、山手線や中央線も混んでいる。
居酒屋も混んでいる。
そしてgotoキャンペーンも行っている。
これでは感染者が減る要素はありません。

今日は連休は中日、昨日に書きこみをした「下着女装の管理職」のように家にいて、他人との接触を極力減らすようのが一番かもしれません。

本ブログの御愛読者の皆様、お身体に気を付けてお過ごしください。






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