ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

生きていてもいいですか?

2012-05-09 | 独居中高年
中年の独身男。

生活を謳歌している人もいるだろうが、寂しさにもだえている者もたくさんいる。


人間にとってもっともつらいことのひとつは「無視されること」だと思う。

仕事が遅く、ミスも多く、職場で相手にされない。私生活でも話し相手がいない。

そういう中年男が、この世にはたくさん潜んでいる。

私自身がほとんどそうだ。


私は、一年半ほど前、仕事に関わる大きなミスを犯した。

それから、強いウツ状態になった。

その後も何とか働いていたが、自分の容量を超えてしまった。

そして、大量服薬に至った。

大量服薬にまで追い込まれた原因は、「仕事上のミス」にある。

でも、本当の遠因は、「一人暮らしの寂しさ」にあったと思う。

私は、ほぼ毎日かなりに量の飲酒をしていた。

精神薬と飲酒の二つで、何とか寂しさつらさを紛らわしていたのだ。


子孫も残せず、稼ぎも少ない男は、社会から存在価値を認めてもらえない。

「生きていてもいいですか?」

と思い、世の中に遠慮しながら、細々と生存している中年独身男がたくさんいる。


私は今、家族、友人、職場の同僚たちから言葉にできないくらいの大きな支援を受けている。

自分は「生きている」のでなく、「生かされている」のだと、芯から感じる日々だ。



人は、繋がりさえあれば、何とか生きていることができる。

繋がりが絶えたとき、命も絶える。


何もできない私だが、そのことだけはどうしても伝えたい。