今日の覚書、集めてみました

いつの間にか、10歳になりました。

それでも中国株を買いますか?

2005-06-04 12:33:19 | Telegraph (UK)
あ~…今日もニュースが多いぞ。中国への投資を未だに自身のサイトでも奨励しているFTはこんな事書けないだろう。

5. Capitalism's stock keeps falling for new investors
Reports by Richard Spencer in Beijing
The Telegraph: June 4, 2005

China's ruling Communist Party is facing an unlikely new challenge, from young professionals disillusioned with collapsing share prices on the country's stock markets.
(中国の政権を握る共産党は、株価の崩壊する同国の株式市場に絶望した若きプロフェッショナル達からの、あり得ない新たなチャレンジに直面している。)

In one of the great ironies of globalisation, China's capitalist stock exchanges have sunk lower and lower even as its economy takes over ever bigger chunks of world trade. With them have gone fortunes made in the country's early reforms, as well as the savings of millions of small investors. At risk also is China's economic stability, as it grapples with a financial system many believe is not strong enough to sustain its staggering growth.
(国際化の偉大なる皮肉の一つは、今までにない大規模な世界貿易を同国の経済が占領しつつありながらも、中国の資本主義者の株式取引が下降し続けた事だ。何百万人もの少額投資家の貯金と同じく、国の改革の初期に築かれた財産は、それと共に去ってしまった。経済システムの取組みも、多くの人が恐るべき成長を維持する為に十分強固だと信じていないので、中国経済の安定性のリスクも同様にリスクに面している。)

損な状況の中で出された民営化案とそれに伴う株式の試売に関するアナウンスは、思わぬ事態を…(禿嗤)。なんと8年来の最安値!通常であれば、NTTのように、みんな殺到して、それに伴って市場全体も活性化するものですが、中国ではその真逆。

そういえば、中国株のセミナーやらなんやらを連日連夜ぶちかましていた証券会社やら経済番組は、どうして大々的に騒ぎ立てない?静かすぎるじゃあないか。そして、それに乗って、せっせと稼いだ金を共産主義者の株式市場(悪いジョークじゃないか、これそのものが)に投じてしまった人々は、一体今どうしているのか?他人事と嗤う気分ではないです、本当に…いくら自己責任とはいえ、ね。

"There's a feeling of disaster," said Luo Jianping, an unemployed former fund manager who got rich in the 1990s and is now seeing his money disappear again. "The government has lost its credibility."
(「災難のような感覚がある」と、失業中のファンドマネジャーLuo Jianping氏が語った。彼は90年代に大金持ちになり、今、その金が消滅してゆく様を眺めている。「政府は信頼を失った。」)

1990年代初頭、上海とシンセンで株式市場が開設され、なんと7千万人もの人間が株を買いあさったそうです。勿論、このLuo氏もその一人。彼らは80年代に欧米を席巻したヤッピーとよく比べられます。中国版ヤッピーは彼らよりも早く財産を築きましたが、まあ、なくすのも早かった、と。

そして今、上場不適格企業4社が上海株式市場に上場というアナウンスが流れ、怒り狂っているわけです。既に暴落した株式市場へ誰も欲しくもない株の雪崩。皆が恐怖するのも当然です。

Mr Luo and 40 others called for the scheme to be scrapped, and also daringly called for the resignation of the head of China's Securities Regulatory Commission, which oversees the markets. He has received no reply.
(Luo氏他40名は、この計画を潰そうと呼びかけ、市場を見通すべき中国株式管理機構のトップの辞任を無謀にも呼びかけた。回答はない。)

そらそうですよ。外国人記者を拉致ったと欧米からギャンギャン吼えられても蛙の面に何とやら、の中共が、虫けらと考えている中国人民の声なんぞに耳を貸しますか。

経済を開放したとき、中国は混乱を避けるために、ゆっくりと民営化を進める方策をとりました。が、これは外資系企業の占領状態を許してしまいました。今でも中国の輸出の半分以上は外資系企業によって生産されております。

その一方で国営企業は赤字になり、市場を利用してほんの少し株式を販売しましたが、これは現金を得るためだけ。効率化とか利益を生み出すようにしようとか、そんな事は考えもしなかったようです。そんな環境の中、中小企業は地方政府と癒着し、大企業の状況はマシではあるが、同じような腐敗が存在するのです。

挙げ句の果てに…これらの企業はしばしば上海と香港の両株式市場に上場。けれども、上海と香港の株式市場の株価の差は恐ろしいものになっています。これは、為替のコントロールや“中国熱”が原因。長年、経済システムが完全に切り離されており国際競争に中に残ったままの香港市場は、嫌われてしまったわけです。

政府の試売はこのボトルネックを壊す試みだそうですが、さてはて…経済システムが云々という問題ではないでしょうに。WTO加盟が中国を変えられなかったように、これだって効き目は殆どないような気がしますけれど。

Analysts say there is now little choice but for China to bite the privatisation bullet fully. Without it good companies will never be able to raise the cash to expand and employ the millions of workers the bad firms are laying off in any case.
(アナリストは、中国は民営化を死ぬ気で耐えねばならない今、殆ど選択肢がないと語る。それなくしては、優良企業が現金を得て成長し、悪い企業が解雇する何百万人もの雇用を生み出すことは永遠に出来ないだろう。)


貴方はそれでも中国株を買いますか?



↓少しでもお役に立ちましたら是非。


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