今日の覚書、集めてみました

いつの間にか、10歳になりました。

景気回復中:欧が米に追いつけぬとは如何に?@エコノミスト

2007-02-21 11:08:24 | Economist
なんか変なもん拾った。

Feeling brighter
Why can't Europe's economies catch up with America?
(景気回復中 ~ヨーロッパがアメリカに追いつけぬとは、コレ如何に?)
Economist.com:Feb 19th 2007
Get article background(参考)
COMPETITION for the title of “sick man of Europe” has been stiff for the past few years. Contenders included Germany, still feeling the lingering effects of unification. Italy, seemingly unable to keep its manufacturers competitive without devaluing its currency, had a good claim. Their problems were replicated across the continent: how to stay competitive with rigidly regulated labour and services markets. Crafting monetary policy for a currency zone that includes Ireland’s boom and Italy’s bust was a troublesome affair.

さて、『経済病ヨーロッパ選手権』一位の座をめぐる戦いでございますが、この数年間非常に厳しい争いとなっております。
候補者として先ず挙げられるのがドイツ。
相変わらず東西統一の後遺症に悩んでおります。
そしてイタリア。
通貨を切り下げる以外、製造業者の競争力を保てないようです。
まだまだ一位を奪う望み、大有りですね。
もっとも両国の問題と申しますのは、実はヨーロッパ大陸全体で繰り返されております。
つまり、ガチガチに規制で武装した労働市場とサービス市場を抱えながら、如何にしてステイ・コンペティティヴ、競争力を保てるのか、という問題ですね。
ウハウハのアイルランドと無一文寸前のイタリアをですね、同時に一緒に抱き込んじゃってる通貨圏にとってですね、金融政策を立案するというのは、誠に難題であったわけですね。

After the gloom, sunshine now seems to be breaking through all over. Despite high energy prices, tighter money, and economic slowdown in America, the economies of the Europe Union have prospered. Industrial production in Europe rose by 1% in December compared with the month before, and by 4% for the year as a whole, much better than anticipated. Foreign trade rose briskly too. And three of the big economies - Germany, France and Italy - look very strong. Preliminary estimates of fourth quarter GDP released on Tuesday February 13th show them exceeding expectations, and in the case of Italy and Germany by a wide margin.

まあ、そんなどんよりお天気の後、今ではお日様がそこら中を照らそうとしております。
エネルギー価格高騰とかですね、アメリカでの経済鈍化なんかに拘わらず、EU経済はバラ色でございます。
12月のヨーロッパの工業生産は、前月比+1%。
前年比なら+4%ですよ。
予想よりも遥かに素晴らしいですよ。
貿易もぐーんと伸びました。
それにですね、EU三大経済大国のドイツ、おフランス、イタリアですが、この3カ国も超絶好調っぽい。
2月13日火曜日に発表されました第4四半期GDPの一時予想ですけれども、なんと予想を上回るものでございましてね。
それにイタリアとドイツの場合は、大きく大きく予想を上回っております。

The future looks brighter still. On February 16th the European Commission released its interim forecast for 2007. This suggests that the European economy as a whole will grow by 2.7% this year, substantially exceeding its earlier estimate of 2.4%. In 2006 3m new jobs were created, driving the unemployment rate down to 7.5% (in the euro area), and labour markets are expected to remain strong. Inflation should come down too, as energy prices fall further.

まだまだ将来の明るさと言ったら、こんなもんじゃあございません。
2月15日の事でございますが、欧州委員会が2007年中間予想を発表致しました。
これはですね、欧州経済全体がですね、今年は2.7%も成長すると示しているんですね。
先の2.4%を「大幅に」上回っているんでございますよ。
2006年に創出されたお仕事は300万でございました。
これは(ユーロ圏で)失業率を7.5%にまで落としました。
それにですね、労働市場はまだまだ元気だ、と予想されていますよ。
エネルギー価格がもっと値下がりすれば、インフレも落ち着くでしょうしね。

Germany is doing particularly well, thanks to a restructuring of its labour markets that has improved competitiveness. Unemployment, though still high, has dropped sharply over the past few years. Germans have also resisted immodest wage increases, unlike faster growers, such as Spain, which have seen their competitive position eroded by soaring labour costs.

特にですね、ドイツがスバラシーんですね。
労働市場リストラのおかげですね、全く。
これが競争力を改善したんですから。
未だに失業率は高いんですが、これだってこの2-3年で随分減りましたしね。
それにですね、ドイツは恥知らずな賃上げ要求にも抵抗してますしね。
スペインとは違うんですから。
あそこでは凄いスピードで上がってますからね。
労働コスト暴騰のせいで、スペインの競争力はボロボロですよ。

Even with its new-found strength, however, Europe is barely outstripping America. Ben Bernanke, the chairman of the Federal Reserve, anticipates a slowdown to more sustainable growth rates of 2.5-3% in America’s immediate future - roughly the same pace that is exciting Europeans. The question of whether Europe will ever catch up is still much in the news in America.

しかしですね、この新しく発見されちゃったパワーを以ってしてもですね、ヨーロッパはアメリカを追い越す事は殆ど「無理」なんですね。
ベン・バーナンキFRB議長は、これからアメリカは、より持続可能な2.5-3%ぐらいの成長率へと鈍化するんじゃないのか、と予想しておられますね。
これってのは、既存のヨーロッパの成長率と大体同じくらいのペースですね。
ヨーロッパが追いつく事があったりなんかするんだろうか?
この疑問はですね、アメリカではまだまだ話題ですよ。

Edmund Phelps, winner of the 2006 Nobel prize for economics for his work on savings and labour markets, argues that the structural explanation for Europe’s slower growth rates masks deeper problems with dynamism. Countries like France, Germany and Italy display markedly lower rates of commercially successful innovation. There is less churn in the top ranks of companies, and employees are given less latitude to innovate and make decisions. In part he believes that the problem is economic institutions: regulatory barriers to entrepreneurship, a financial system that favours insiders, and a high level of input from labour, which tends to be biased towards the status quo. But he also points to cultural differences that might impede Europe’s growth even if those regulatory barriers are swept away: workers in Europe’s big economies are less likely to regard the opportunity for innovation, autonomy and interesting work as vital components of a job.

2006年のノーベル経済学賞受賞者のエドムンド・フェルプスさん。
貯金と労働市場についての研究で、彼はノーベル賞を受賞しましたが、その研究の中で、彼はこう主張しています。
ヨーロッパの成長率の鈍さについての構造的な説明は、ダイナミズムにおけるより重症な問題を覆い隠している。
おフランスとか、ドイツとかイタリアなどの国ではですね、商業的イノベーションの成功率は、エラク低い。
大企業での変化が少ない。
従業員に与えられる、新しい事をやったり決断を下したりする自由が少ない。
或る意味ですよ、問題は経済的な制度、慣例、機関なのだ、と彼は信じているわけです。
規制当局はアントレプレナー精神を閉じ込める。
金融制度はインサイダーを贔屓する。
ステータス・クオ、つまり「現状維持」へベクトルが向いちゃってる労働側から、インプットが一杯ある。
しかしですね、彼はこうも指摘しております。
規制の壁が取っ払われたとしても…ヨーロッパの成長を妨げているかもしれない文化的な違いがあるよ、と。
ヨーロッパの経済大国の労働者諸君が、イノベーションのチャンス、自主自律性、そして興味深い労働こそ、お仕事の重要な素材なのよ、と考える事なんてありえねー。
そう、彼は指摘されるのです。

This is one possible explanation for the difference between Europe’s rapid growth in the decades following the second world war, and its current, more lackadaisical pace. Barry Eichengreen, a professor of economics at Berkley, has just published a book arguing that Europe is very good at “extensive growth” - roughly, producing more of what we already know how to make - and less good at “intensive growth”, which involves finding new products and new ways of doing things. Mr Eichengreen argues that Europe’s “co-ordinated capitalism” served the first task well (and better than the messily undirected market), but has balked at pushing back new economic frontiers.

これってば、まあ、第二次世界大戦後の数十年間で見せたヨーロッパの急成長と、現在のもっとこうやる気ないないだらだらペースとの違いに対する、いわゆる一つの説明ですな。
バークレー大学のバリー・アイケングリーン教授なんて、ついこの間、ヨーロッパは「外延的成長」がとってもお上手!でも「集約的成長」はイケてないじゃん、と主張される御本を上梓された所です。
まあ、簡単に申し上げれば、「外延的成長」とは、もう作り方を知っているアレコレをもっと一杯生産する、って事。
「集約的成長」とは、新製品を見つけたり、何か新しい方法を考え出したりする事が絡むわけです。
ヨーロッパの「協調的資本主義」は一番目課題は良くこなしている(し、それにわけのわからんあてずっぽうな市場よりも良く機能している)が、新経済フロンティアには怖気づいて尻込みしているじゃないか。
なんて、アイケングリーンさんは論じておられます。

Of course, 15 years ago Americans were bombarded with books promising that Germany or Japan was poised to depose them as the world’s economic powerhouse. It is always dangerous to extrapolate too much from current trends, especially since idiosyncratic factors (such as Germany’s need to absorb an economy left crippled by communism) often come into play. But perhaps optimism should be tempered with at least a smidgen of European caution.

勿論ですね、アメリカだって15年前にですね、ドイツか日本がアメリカを世界の経済大国の座から追い出しちゃうぞ、なんて本でアップアップしてましたよ。
今現在のトレンドから、あんまり沢山アレコレと推測しようなんてね、いつだって危険なんですから。
特に(ドイツが共産主義でボロボロにされた経済を一カ国分飲み込まなきゃなんなかったとかいう)特有の要素ってのがよく絡んできますからね。
とはいえですね、多分、楽観主義は、ヨーロッパ風の用心をちょっぴり利かせた方がよろしいんじゃございませんかね…。



↓本気で日本改造だ(#゜Д゜)ゴルァ!



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