氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

夏の風物詩

2005-07-09 10:21:07 | 懐かしい商売
夏になれば金魚屋さんが天秤棒にタライを前後に付けて売りに来た。
「きんぎょ~ぇきんぎょ~ぉ」とゆっくりとタライを揺らさないように歩いてきます。
ガラスの口が朝顔型になって青い線が縁取ってある金魚鉢も天秤棒に括り付けてある。
出目金やリュウ金を何匹か金魚鉢と一緒に買って貰いました。

あの頃は沢山の物売りが次々とやってきた事を覚えています。
竿竹屋さん・・・「たけぇ~さお~だけ~ぇ~」
麦茶屋さん・・・「むぎちゃ はったいこぉ!」
傘屋さん・・・・「かさぁ~こ~もりがさ~しゅうぜん~」
下駄直し屋さん・「げた~はいれ~かえ~」
鋳掛屋さん・・・「いかけぇ~いかけ~ぇ」
研ぎ屋さん・・・「とぎぃ~はもの~とぎぃ~」
目立て屋さん・・「めたてぇ~めたてぇ~」
羅宇屋さん・・・「ぴぃ~~~~~~~~」

鋳掛屋さんは鍋や釜の穴をハンダで修理する職人さんで今は見られません。
桂春団冶の有名な落語「いかけや」が有名です。(但し明治時代の話)

目立て屋さんは鋸の刃を小さなヤスリで一つ一つ磨いて切れ味を良くする職人さんです。

羅宇屋さんは煙管の竹の部分(羅宇ラウ)の取替えや煙草脂の掃除をする職人さんです。
小さな蒸気釜を自転車やリヤカーに積んでいて熱い蒸気で脂を溶かし掃除をする。
その蒸気釜の「ぴぃ~」という音が売り声の代わりをしています。
もう刻み煙草を吸う人も居なくなって羅宇屋さんもなくなりました。
煙管の羅宇はラオスの竹が有名でその名になったと聞いています。

今は軽四輪でエンドレスマイクを喧しく鳴らしながらバイクの回収などが来ます。
ただ騒音を振りまくだけで風情も何も有った物ではありません。

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