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239733 問題点だらけの「世論調査」という怪物が独り歩きする危険

2010年10月23日 | マスコミによる共認支配の怖さ
239733 問題点だらけの「世論調査」という怪物が独り歩きする危険
  猛獣王S ( 不惑 営業 ) 10/10/22 AM07
 

『問題点だらけの「世論調査」という怪物が独り歩きする危険』(週刊・上杉隆)リンクより転載します。
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 ~前略~

●総理番記者のぶら下がり取材という“奇妙な会見スタイル”も問題の一因

埼玉大学の松本正生教授によれば、毎週のように頻繁に世論調査が行われるようになったのは、2001年の小泉政権誕生以降のことだという。

RDD方式(※)の電話による調査は、簡易化とともに調査回数を増やすことに寄与したようだ。だが、そうした頻繁な世論調査の攻撃に耐えられたのは、小泉首相までだ。

鳩山首相までの4人の内閣は、その数字の攻撃に晒され、ことごとく散っていった。どの内閣にも共通しているのは、就任当初の数字がいいことに気をよくして、世論調査を甘くみることだろう。

3ヵ月も過ぎると、ぶら下がり取材という世界にも類を見ない奇妙なスタイルの「総理会見」によって、連日、総理番記者たちからの同じような質問の嵐に晒される。

(※編註)Random Digit Dialing方式。電話番号の市外局番・市内局番を除いた下4桁を、コンピューターで発生させた乱数を基に作って発信する方式。従来は電話帳などの実在する電話番号データから抽出していた。

総理番は政治部に配属されたばかりの新人記者たちの仕事だ。そのため、経験に裏打ちされたような質問や、深い政治的洞察に基づいた質問は減っていく。しまいには、上司から命じられた質問、そして世論調査の数字を根拠とした「受け留め」質問に頼ることになるのだ。

若い記者たちを責めているのではない。一日二回、週10回のぶら下がり取材があれば、どうやっても、質問は限られてくる。

ましてや、彼らは記者クラブ制度という横並びの中の若い番記者である。くだらない質問はできない、という無言のプレッシャーが圧し掛かり、結果、毒にもならない優等生的な質問ばかりが横行することになる。

それでも、世論調査の数字が出て、それが内閣にとって厳しいものになったときは様相が一変する。

それまで、大人しく従順だった番記者たちはいきなり鬼の首を取ったように、数字を印籠のごとく振りかざし、首相への追及を始めるのだ。自分の会社が作った「世論」という「怪物」を後ろに従えて…。

松本教授によれば、データ方式による電話調査が行われていた小渕・森政権頃までは、せいぜい月に一回程度の調査頻度だったという。

●かつては手間と時間のかかる対面調査が主流だったが…

確かに、世論調査政治が始まっていたその頃でも、毎週の調査というのは記憶にない。せいぜい首都圏の有権者動向を定点観測的に調査する「報道2001」の番組500人アンケートがあった程度だった。

さらにそれ以前でいえば、年2、3回の世論調査が普通だったという。その理由は電話調査ではなく、対面方式の手間のかかる世論調査が主流だったからだと、前出の松本教授は指摘する。

確かに、時間も労力も経費もかかる対面方式の調査は、現在の頻度からして不可能だろう。しかも、日本は海外と違って、各メディアが独自の調査を行う珍しい方式を採用している。それが客観性を担保できるのかというそもそも論の指摘はおいておくとして、メディア自身の体力を考えても対面調査はますます困難になっている。

そして、社会的な要因も世論調査自体を難しくしている。対面といっても防犯上の観点からそれは昼間に限られるだろう。そうなると回答者の年齢層や性別も限られてくるし、そもそも居留守を使う人も多くなっているという。

その問題点を克服する上で行われている電話調査にも限界がやってきたようだ。いまや日本人の携帯電話使用率は、固定電話のそれをはるかに超えた。中には、携帯電話しかもたない若年層も増えている。そうした層の意思を反映させずに「世論」といえるのだろうか。

 ~後略~
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