第六十八話 2011年04月11日 | 夢脳 朝焼け時。私はビルの上にその人の姿を見出す。いったいいつ病院から抜け出したのだろう。なによいりもう瀕死ではなかったか、そんな体力がどこにあったのだろう。その人はなにやら怒声を発しているが、聞き取ることはできない。ビルから力いっぱい隣のビルに飛び移ろうとしている。空に弧を描くように、その人は大きくジャンプする。しかし。あと一歩というところで届かず落下する。駆け寄る私は、水路に仰向けに倒れているその人 . . . 本文を読む