目指せ!映画批評家

時たまネタバレしながら、メジャーな作品からマイナーな作品まで色んな映画を色んな視点で楽しむ力を育みます★

バイオハザードIII ★★

2007-11-11 23:35:17 | ★★
先週、公開日の朝イチから鑑賞。

大人気シリーズの3作目。

2作目がそこそこ成功した作品だったので
3作目にも期待がかかりましたが、
映画としては3作目はイマイチ感が非常に強い。

これまで前2作の成功要因は全世界で大ヒットした
ゲームの要素をふんだんに盛り込みながら
(ここは大きなポイント)映画としても
楽しめるような構成にしたところでした。

たとえば1作目であれば、アリスが目が覚める場所が
ゲーム1作目の洋館に酷似していたり、演出技法も
似ていたり、場所名や舞台名や企業名が同じだったり。
ラストに至る脱出方法もゲーム2作目と同じだったり。
それでいて、ハイブの設定は映画オリジナルとして
斬新な設定が多く映画を観ないゲームファンもゲームをしなかった映画ファンも両方取り込むことに成功したのです。


2作目であれば、街中を舞台にしているところは
ゲーム2作目に似ており激似キャラクターを
出演させたり。逆にアリス自身を映画オリジナルの
存在として描き出すことによって
作品に再び斬新さを盛り込むことに成功しています。

ただ、3作目にはネタが切れた感は否めず、
荒野をさすらう設定などは映画オリジナルすぎて
もはやゲームの長所を拝借するような設定は
ほぼ残っておらず(カラスとか?クレアとか?タイラントとか?ウェスカーとか?はゲームからの引用ではあるがストーリーや演出にそれほど影響を与えておらず目を引くような
展開にはなっていない)
残念ながらゲームファンも映画からファンに
なった人も両方が「がっかり」するような
話に成り下がってしまったような印象。

もちろん、アクションであったりストーリーで
あったりは多少目を引くところもありますが
もはや超能力まで身につけたアリスの戦いは
ほとんどドラゴンボールの世界。

ハラハラドキドキ感はまるでなく、
白昼堂々と走り回るゾンビには笑わされ、
昼間の砂漠で死んでいく仲間たちには
ほとんど悲壮感がないぞ。

やはりこういう話は閉鎖された空間の中から
脱出することで(脱出する先にはひょっとしたら
絶望しかなかったとしても)希望を掴み取ろうと
する人間の感情や愛憎劇を見るのが楽しいのであって
そういう場所がほとんどなく、
描かないであてどなく旅をしながら
ゾンビと闘うだけでは緊張感もカタルシスも
得られません。世界崩壊してアンブレラは何を
達成したかったのやら・・・。

ま、人気シリーズですがここらで見納めかなあ


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