Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

前転ボールキャッチの模擬授業 1

2009-09-22 23:15:21 | 教師修業
 9月5日,「第4回杜の都のTOSS体育セミナー2009」が行われた。
 今回の模擬授業道場では,「くるりんナイスキャッチ!前転ボールキャッチ」を行った。

 私の課題は,発問後のさばき方である。
 発問はこれである。

■発問1 どうやったらうまくできるだろうか。

■発問2 ボールの位置をいつ確認したらよいでしょうか。
     A 回る前
     B 回っている途中
     C 回り終わってから

 発問1は拡散的発問である。
 「ボールを高く上げる」「ボールを前へ投げ上げる」「はやく回る」などが出た。

 問題は発問2である。
 集中的発問であるが,答えが収束していかないのである。

 まずは予想させる。
 サークル例会での事前検討では,AとCに分かれた。
 私の解であるBは誰もいなかった。
 
 上手な動きをしている方に示範させて考えさせるという手立てを考えていたが,Bの方法で行っている方がいなかったので,この手立てを使えず,強引に「Bがよいです」と解答を伝えた。

 こんな方法は当然駄目である。
 教師の解の押しつけである。
 知的な授業,論理的な思考力を身につけさせる授業には程遠い。
 
 本当の授業なら,A,B,Cのそれぞれを試させて検討させるのであるが,10分間の模擬授業の中では厳しい。
 そこでどのような手立てを取ればよいか考えを巡らせていた。
 
 セミナーでも,子役の先生方の予想がAとCに見事に分かれた。サークルのときと同じようにBが誰もいなかった。

 そこで,次のように投げ掛けた。

「Bは1人もいないのですが,本当にBではできないのでしょうか。途中でボールの位置を確認することはできないのでしょうか」

 このように投げ掛け,Bの方法を試させた。
 すると,Bの方法で途中でボールが見えるということが分かったのである。

 Aの方法のように,ボールの位置を確認してから前転を始めたのでは間に合わない。
 Cのように,回り終わってからボールを探したのでは間に合わない。
 Bのように途中で確認できるのがよいことは理解できた。

 実際に3つの方法を試してみる方法には劣るが,教師の解を押し付けるよりは知的な授業展開になったと思う。