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稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

木曜会定例稽古(2019年11月21日)

2019年11月22日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)


四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時25分まで。今年38回目。参加人数22名。

最初に11月16日、七段を合格されたS山さん(女性)のお話。
まとめれば「自分のペースを崩さず攻め続けた」ということ。
木曜会に稽古に来られて3年か4年だと思うが、
最初の頃は相手を引き入れて打ち取る剣風だったと記憶している。
いまは自分から攻め入って打つ、返す剣風になっている。
気迫がすごいのも良い。剣道に対する取り組み方など見習う点は多い。
小柄な女性で七段合格は素晴らしい。木曜会の指導の成果である。

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素振り。面着用後、3人組交代で切返し、本日は切返しを多め。
あと、1歩入りの正面打ち、2歩入りの正面打ち、小手打ち。
出頭面の稽古のあと1分半の回り稽古。切返しで終了。

※回り稽古は、イ~チ、イチニの入りを意識した稽古であること。

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以下、指導の中での留意点のみ書きとめる。

---素振り---
背中が丸まっていては駄目。背中の筋肉を使って素振りをすること。
前半身で降らないように。あごが出ないように。前傾しないように。

竹刀を上げる時は「左手を上げる」感じで振り上げる。
先に剣先を上げるのは無く左手の小指を押し上げる感じで。

---基本稽古---
切返しで、当るか当らないかで竹刀は戻さないこと。
切返しはしっかり打ちきること。(打ちきるが右手で止めない)
切返しは準備運動では無い。

女性は怖さがあるから「自分の間合まで入れない」ことが多い。
女性は気迫気勢がどうしても不足勝ちになる。
これには、一つ攻め、二つ攻め、場合によっては三つ攻め。

一つ目のスイッチは遠間では無い。一足一刀の間である。
遠いと手と足の動きが合わない。前半身で打ってはいけない。
後ろ半身(背中)で打つこと。攻めるが戻れる体勢であること。

スイッチは、早く入れるのか、ゆっくり入れるのか、どう入れるのかは、
相手を良く見て変える必要がある。いろいろ試してみること。

---終礼でのお話---
七段を取った瞬間から七段の剣道になってしまうものだ。
今までやってきた事を信じて挑戦することが大切である。
審査では「落ちることに慣れない事」も大事。
一人目で良かったのに、気が抜けたり、パニくったりしないこと。
合格した時のイメージを持って審査に挑むこと。

「落ちるかも知れないなあ・・」と思っていたら受からない。


(稽古終了)


【感想・反省点】

基本の稽古で「遠くから打ちたい」と「速く打ちたい」が出て、
師匠から「前半身で打ってるよ」と注意された。

これは大反省で、普段の稽古でも夢中になると出てしまう悪いクセである。
スピードは出て当る確立も高いので「それで良し」とクセが固まってしまう。
背筋を使った、より強度と冴えのある打ちを目指すならこれではいけないのだ。
(ふと、尾鷲の岡田さんの背中の筋肉が鍛え抜かれているのを思い出した)
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木曜会定例稽古(2019年11月7日)

2019年11月08日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時25分まで。今年37回目。
参加人数25名ぐらい。涼しい。動きやすい。

素振り。面着用後、3人組交代で切返し、正面打ち。
あとは鎬を意識した実戦的な基本稽古あれこれ。
途中で2人組で左片手で中心の取り合い稽古あり。
最後は出頭面、出小手、相小手面、返し胴の連続稽古。
切返しで終了。


(鎬を意識する稽古・写真は先週のもの)

以下、指導の中での留意点のみ書きとめる。

---素振り---
打った時に右手で止めない。打突力が無くなる。
右手は添えるだけ。力は入れない。
右拳を左拳までずらす素振りで竹刀の先が走り打突力も生まれる。
打った瞬間は押さえつけずに打った反動で跳ね返るように。

---基本稽古---
切返しの発声は声を切らない。声を切ると息継ぎしてしまう。
(すべての稽古において)打ったあとの体捌きを意識すること。

相手が打とうとするところが打つべきところ。
鎬を感じた中から小手打ち、正面打ち、返し胴。
鎬を感じて右足を出して中心を取りつつ打つこと。
いずれも「気」が充実して相手に対して先の気持ちになっている必要がある。

①自分から入って(むかい入れるような感じで入る)打つ。
②相手が入ろうとするところを乗って打つ。

真っ直ぐ入る。少しでも右から入ると中心を取れない。
相手が技を起こそうとするところを鎬で制すると位(くらい)が出る。
竹刀はアンテナ。しっかりと剣先を合わせること。
剣先を合わせないと「いつ打っていって良いか」がわからなくなる。
(試合ばかりやってきた者は剣先を合わせようとしない)

剣先を合わせない剣道は構えの隙を狙う剣道になる。
相手の隙、空いているところばかり狙うと身体を崩してしか打てなくなる。

相手の構え、心をを崩して打つ剣道は自分が崩れることは無い。


(稽古前)


(稽古後)


【感想・反省点】

ここの稽古では自分の至らぬ点がはっきりわかる。
回を重ねるごとに自分の課題が明確になっていくのだ。
何もわからぬままに稽古の数だけ重ねてきた頃とは違う。
だから稽古も楽しい。本当にありがたい。
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木曜会定例稽古(2019年10月31日)

2019年11月01日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時25分まで。今年36回目。
参加人数30名近く。涼しいが寒くはない。

素振り、2人組で左鎬での中心の取り合い、
面着用後、3人組交代で切返し、正面打ち。
あとは実戦的な基本練習盛りだくさん。

以下、気のついたことのみ書きとめる。

--------------------

左手の甲と左鎬は同期させる。左鎬で相手を捉え感じる。
左鎬、竹刀は相手の心を感じとるアンテナ。
右手で乗り押さえるのではなく、左手の甲で乗り押さえる。
反りのある刀を意識した操作。


(左手の甲=鎬を意識する)

中心を取る時、左手が納まる位置を意識ずること。
右手は添える程度。左手だけで中心を取る。

「右足を出しながら~」を常に意識する。

---小手技---
出小手は相手が面を打ってこなければ出小手にならない。
構えの隙を狙った小手は評価されない。(覗きながら小手など)
相手に中心を外させたところを打っていく。(乗り押さえ、下から、ふぅと上げて)
小手の場合は、打ったあとの体捌きを素早く行う。
打ったあとの身構え気構え残心までを意識すること。

---本日の秘伝(打てずに固まることの無いように)---
返し胴を狙って大きく一歩入る→相手は面を打ってこず面を警戒し面を防ぐ→
なおかつ、小手を打つには近過ぎて打てない場合の対処方法は?
(ここ、あえて記述せず)刃筋を意識すること。

---「いーち、いち、に」の技---
自分から攻め入ったところで相手を引き出し、あるいは防いだところを打つ。
待って、相手の構えの隙や、相手が打ってきたとこを狙う剣道ではなく、
すぅーと自分の打ち間に入れる剣道を目指すこと。
構えを崩さず、すぅーと真っ直ぐ入ることが大事。


(稽古終了)


【感想・反省点】

最初の基本の面打ちが今年の稽古の中でも一番うまく打てた。
無駄な力が抜けてきたのかも知れない。
切返しではでは、まだまだ右手に力が入ってしまうのを感じた。

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鎬を意識した剣道を目指す。
普段の稽古の中で木曜会の基本を実践する。
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木曜会定例稽古(2019年10月24日)

2019年10月25日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)


四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時25分まで。今年35回目。
参加人数20名ほど。そこそこ涼しいが動くとすぐ汗ばむ。

本日、稽古内容を列記。(復習用として)

-------------

・右手を左手に付ける上下素振り
・右手を左手に付ける正面水平打ち
・右手を左手に付ける左右面打ち
・右手を左手に付けるすりかぶり

手と足を連動させること。
打ち切った時に手を伸ばし手首を利かせること。
前後する時に、つま先を上げずに、つま先擦ったまま。
前後する場合に左足が折れないこと。
左右面の刃筋に注意すること。
そのままの形で振り上げること。肘を曲げて振り上げない。

・大きなゆったりとした切返し
・呼吸法での切返し

主体は元立ちにある。元立ちの歩幅、動きに合わせて間合いを取ること。
左拳は大きく上げて切返しをすること。肩を使うことが大事。

・遠間から、二足一刀の大きなゆったりとした正面打ち
・近い間合いからの大きなゆっくりとした正面打ち
・打ったところから一歩引いた間合いから右足出して大きく正面打ち
・打ったところから一歩引いた間合いから右足出して目元口元まで振り上げ正面打ち

打ったあとの姿勢が大事。
打ったあとの体捌きを意識するように。

・出頭面(元立ちは懸かり手が準備出来たら相手の面を外して打つ)
・相手の竹刀を鎬を使って乗り割る形で足を出し中心を取りながらの相面
・乗り割る形で中心を取りながらの小手

乗り割る形は先を取っているように見えるので審査でも有利。
乗り割るのと「押さえながら」は違う。乗り割って真っ直ぐ打つ。

・乗り割る形で中心を取りながらの小手、面(小手も面も決める)
(小手面という技は無い、「タターン」ではなく「タン、タ~ン」と打つ)
・乗り割る形で、鎬で圧迫かけながら、瞬間力を抜いて、間をおいて正面打ち
・乗り割る形で、鎬で圧迫かけながら、瞬間力を抜いて、間をおいて相小手、面
(間をおいて、相手の打ってくるのを見定めて相小手面)

打つべきところ(勝機)は「相手が打とうとしたところ。
合気を、さらに乗り割るか、合気をふっと外すところが勝機になる。
合気になっていない状態でスイッチを入れてもスイッチは効かない。
触刃から交刃、一足一刀のギリギリの状態の合気だからスイッチが効く。
合気になるには、姿勢、構え、発声、気勢が相手に脅威になっていないといけない。
「いつ打たれるかわからない」状態だから合気が成り立ち、そこを崩すのがスイッチ。

・返し胴

胴は相手の脾腹(肋骨と腰骨の間)を打つ。
無理して抜こうとせずに、打ったあとはそのまま竹刀を置くと自然と抜ける。
上手に打てる人は打った瞬間の左足が右足の前になっている。

・遠間から、イ~チ、12の技(面に対するヒラメキ技)
・遠間から、イ~チ、12の技(小手に対するヒラメキ技)
・1分半の回り稽古
・切返し

出頭面は相手の竹刀の上に自分の竹刀を持っていって落とす。
一足一刀の「生死の間」で「いつでも打つぞ」という気位、気構え、姿勢が大事である。
「いつでも打つぞ」という場面で(相手に応じた)閃いた技を出すように。
あまり色(意図)を見せた剣道では見苦しいものになる。
ここでやった基本の稽古を、自分の道場の地稽古の中でやってみること。




【感想・反省点】

本日、H野さん、K野さんと3人組。

1分半の回り稽古では、スイッチを意識してやってみた。
しかし自分が想定した相手の動きと実際とは違う。戸惑ってギクシャクしてしまう。
「いつでも打つぞ」という場面で「ああしてやろうこうしてやろう」が邪魔をする。
いや、それよりも「いつでも打つぞ」になっていないのだろうと思う。
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木曜会定例稽古(2019年10月10日)

2019年10月11日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)


四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時過ぎから21時25分まで。今年34回目。
参加人数25名ほど。涼しくて稽古日和。
素振りのあと3人組で切り返しと基本稽古。

-------------

---10月6日の中央審査の話---
三段以上の昇段審査で上体から突っ込むような剣道では合格しない。
しっかり自分の打ち間に入って、そこから一歩で打てることが大事。

二段の審査で受からなかった者が多かったが手と足がバラバラでは合格しない。
気剣体の一致、つまり声が出て竹刀と身体の動きが連動してることが大事。

審査で、打突後の体捌きが悪い者が目立った。
そのまま抜けて行って振り返ると間抜けに見える。
肩残心をして、余裕をもって振り返って相手と向き合うこと。

---剣道の目的---
剣道の理念は「剣道は剣の理法の修錬による人間形成の道である」。
驚懼擬惑を払拭して、ここだと思ったら己を信じて打ち込んでいく。
そこには迷いの無い「自分自身の生き方」にも通じるものがある。

「当て合う剣道」と「捨て合う剣道」は違う。
腰からの打突は捨て切るところから生まれる。
当てよう、打たれまいとする剣道では審査は受からない。


(まずは素振りから)

素振りはアゴを引いて背中に緊張感を持たせること。
右足が出たときに左足が捲くれ上がることのないように。
(踵が上がり過ぎることのないよう常にヒカガミを伸ばすこと)

---稽古の中で---
基本の練習は、筋肉に「正しい動き」を憶えさせるためにある。
「攻め入り」というが「入り」と「攻め」は違うと考えたほうが良い。
攻め入ってしまうと相手の警戒心が出て打たせてくれない場合が多い。
そういう場合は剣先の延長線が相手の左眼につけたまま、すっと入る。

ちょこちょこ入る、大きく「すぅーと入る」の使い分け。


【感想・反省点】

先週やった「攻め入り」の稽古と、
今週の「入りと攻めは違う」の稽古は言葉は似ていても理論が違う。ここ重要。

なおかつ、基本稽古での「相手を引き入れ迎い(むかい)打つ」の稽古は、
前の2つと合わせて、それぞれ相手や状況に応じて使い分けしなければならない。
(また課題が増えたぞ・・)

基本稽古で「真っ直ぐ入る稽古」をしたが、
相手が1センチでも右(自分から見て左)から入ったら圧迫感が無い。
私も右から入るクセがあるので、これは気をつけ直したい。
右足を前に出して入る・・というより、左足左腰で右足を押し出す感じが良いかも。
また構えで左足が開いてしまうと横から入る原因になるのかも知れない。

----------------

以下、備忘録。

心気力のともなった気剣体の一致の技。

心=知覚、判断する心の静的なもの
気=意志、活動を起こす動的なもの
力=五体(自分の身体全体)の力、竹刀で打ち突き、踏み込む力

気剣体一致の技とは、気合、体捌き、竹刀の動きが一つになっての打突。

-------------------

審査における有効打突について。(誠先生の剣道教室より抜粋)

ー要素ー(構え・攻め)
①姿勢・・・・・・は、適正で、
②気勢〈発声〉・・は、充実し
③間合い・・・・・が、明らかで
④体捌き・・・・・と
⑤手のうちの作用・を用い
⑥機会・・・・・・をとらえて、

ー要件ー(打突)
⑦打突部位・・・・を
⑧竹刀の打突部・・で
⑨刃筋・・・・・・正しく
⑩強さと冴え・・・のある打突であったか。そして

ー残心ー
⑪気構え・・・・・と
⑫身構え・・・・・を整え、十分な気位で次の打突のための準備ができているか。

上記の「要素・要件・残心」の有効打突の構成要件が、
繰り出す技の一本一本に満たされているか、
そしてそれが受審する段位にふさわしいかを審査しています。
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木曜会定例稽古(2019年10月3日)

2019年10月04日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)


四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時過ぎから21時30分まで。今年33回目。
参加人数15名ほど。気温は普通。湿度は高い。

素振りのあと3人組で基本稽古。
最後は相面、出小手、相小手面、返し胴の連続技の稽古。
(自分から仕掛けること、一本一本の残心に注意)

-------------

構えが出来ていないと声は出ない。
稽古の時はその会場で一番大きな声を出すつもりで。

気迫は大きな風船を膨らます気持ちで。
パンパンに膨らんだ風船を針で突いて一気に弾けるイメージで打つ。

「攻め返し」
相手が出てくるところ。
相手の左足が引き付けられる前にこちらから入る。
攻め返す時は真っ直ぐ入って中心を取ること。
入ってすぐ打つのではない。(=勢いで打つのではない)
相手が出てくるかどうかは相手の目を見て観察し判断すること。

「審査の2回の立会い」
1回目よりも2回目のほうが重要。
1回目の出来が悪くても諦めないこと。
逆に1回目が良いからと言って2回目で守りにならないこと。

「審査での上段や二刀に対して」
審査の2回の立会いの両方が二刀や上段と当たることはまず無い。
上段や二刀との立会いで「合気の剣道」になるのは難しい。
上段や二刀に対しては打とう打とうと焦らないこと。
二刀に対しては小刀に惑わされないこと。
無理に打とうとしたり避けたり防いだりして体勢を崩さないこと。
相手に打たせてそれを捌くだけでも良い。(位を見せる)




【感想・反省点】

「攻め入り」については自分の重要な課題の一つにしたい。
これは普段の稽古でかなり意識しないと身に付かないだろう。
相手が出てくるところを単純に入ったら深間になるか自爆してしまう。

正しい構え、いつでも打てるという充実した気勢と体勢が無ければならない。
それには気迫という心のエンジンが必要。相手の動きを止めるぐらいの気迫。
発声し風船を膨らませて気迫を充実させて触刃から交刃となる。
その上で相手の動きを察知して、相手の出る動きを制するように出る。
適切な間合い(深く入り過ぎないよう)に中心を取りながら入る。
そこから勢いで打つのでは無く、瞬間動きを止め、一気に打つ。

理屈をわかっていてもなかなか出来るものでは無い。
これはなかなか大変な課題だ。
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木曜会定例稽古(2019年9月26日)

2019年09月27日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)


四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時20分まで。今年32回目。参加人数25名ほど。
涼しいが湿度は高めかも。

素振りのあと3人組で基本稽古と相面稽古。
最後は六段以上と五段以下に分かれて1分間の回り稽古。

気のついたところのみ記す。

---素振り---
右手中心にならないこと。右手は柔らかく。
腕の力を鍛える目的では無く、体幹を整え肩を柔らかく使えるように。
子供への左右面の指導は手刀で軌道を確認してやると良い。特に右面の角度。
先に竹刀を上げて打つ指導は警察剣道に多い。


(素振りの後の面着用のひとコマ)

---基本---
呼吸法の切返し。(子供は8と9の間に息を吸う)
心気力が一致した機剣体のある技は息を詰めた中から瞬時に出す必要がある。

正面打ちでは姿勢が崩れないところまで間合いに入ること。

思い切って中(相手の鍔元)まで入る。
そしてしっかり止まってそこから打つ。
打ったあとの体捌き、残心の取り方に注意する。
足が悪く、抜けれないのなら、打った瞬間に残心は終えておく。
そこから歩み足で下がって間合いを取ってしっかり構える。慌てないこと。

入る時は恐る恐る入るのではなくシュッと入る。

相面勝負は先の気持ちで。
間合いが詰まってすぐ打つのではなく「仕掛ける」こと。
待ったり避けたり受けたりしてはならない。
自分で間境、慮点を探って欲しい。
手首が固いと竹刀と竹刀がぶつかって有効打突に結びつかない。
素振りで「先を効かす」ことを学ぶこと。

---回り稽古---
打ったあとは美しく。

自分から仕掛け無いと駄目。当てにいっては駄目。
スイッチを入れるまでが剣道。技前(経過技術)の剣道を目指すこと。
あとは捨て身となること。

---終礼にて---
山岡鉄舟の話より。
剣道における「勝機」は相手が打とうとしたところ以外に無い。
どちらも打ちたい。その打とうとするところを打つのが本当の勝ち。

-----------------


【感想・反省点】

基本打ちでは時々良い打ちが出る。
力は入れ過ぎていないが抜き過ぎてもいない。

相面稽古は時間を多く取ってもらった。これは勉強になる。
先の気持ちだが慌てても駄目。このへんのサジ加減が難しい。
結局は打つ前の準備をするタイミング。相手によっても変わる。

1分間の回り稽古は審査のつもりで。礼法からきっちりと。
六段七段相手だと、なかなか有効打突になるものでは無い。
同門(木曜会の剣風)同士なので気持ちが良い稽古が出来る。
打たれても良しの稽古。

受ける避けるを多発する六段には注意させてもらった。
木曜会の稽古では必要ない。

山岡鉄舟の話は下に付録としておく。
私のレベルではまだまだ難解で理解は難しい話である。


--------------

【付録】

剣法邪正弁(けんぽうじゃせいのべん)
------------------------------------------------------------
夫れ、剣法正伝の真の極意者、別に法なし、
敵の好む処に随ひて勝ちを得るにあり。

敵の好む所とは何ぞや。
両刃相対すれば必ず敵を打んと思ふ念あらざるはなし。
故に我体を総て敵に任せ、敵の好む処に来るに随ひ勝つを真正の勝と云ふ。

譬へば箱の中にある品を出すに、先ずその蓋を去り、細かに其中を見て品を知るが如し、
是則ち自然の勝ちにして別に法なき所以なり

然りと雖も、此術や易きことは甚だ易し、
難きことは甚だ難し。
学者容易のことに観ること勿れ。

即今諸流の剣法を学ぶ者を見るに、是と異なり、敵に対するや直に勝気を先んじ、
妄りに血気の力を以て進み勝たんと欲するが如し。之を邪法と云ふ。

如上の修業は一旦血気盛なる時は少く力を得たりと思へども、
中年過ぎ、或は病に罹りしときは身体自由ならず、
力衰へ業にふれて剣法を学ばざるものにも及ばず、
無益の力を尽くせしものとなる。

是れ、邪法を不省所以と云ふべし。
学者深く此理を覚り修行鍛錬あるべし。

附して言ふ、此法は単に剣法の極意のみならず、
人間処世の万事一つも此規定を失すべからず。

此呼吸を得て以て軍陣に臨み、之を得て以て大政に参与し、之を得て以て教育宗教に施し、
之を得て以て商工農作に従事せば、往くとして善ならざるはなし。

是れ余が所謂、剣法の秘は、万物太極の理を究むると云う所以なり。

明治十五年一月十五日

山岡鉄太郎
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木曜会定例稽古(2019年9月19日)

2019年09月20日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)


四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時過ぎから21時25分まで。今年31回目。参加人数20名ほど。
かなり涼しくなった。


(稽古はK山七段の号令による素振りから始まった)

本日は素振りのあとは座学中心。
最後は2人1組で礼法作法の稽古。

以下、気のついたところのみ記す。
(難剣への小手打ちのテクニックについては略す)

普段の稽古内容が本番で発揮出来ないことが多い。
正しい剣道のすべての大本は「構え」にある。

配力と重心とは違う。
重心は真ん中でも力の配分は左足が7で右足が3である。
打とうとする瞬間には重心はやや前になるが配力は左足が8で右足が2になる。

剣道は打った打たれたという結果を求めるスポーツでは無い。
剣道は経過技術を高め、その結果として有効打突を求めるものである。
構え、体捌き、竹刀の操作などの「技前」の部分を修練し、
その結果として相手の心を動かし有効打突に結びつけることが大切である。
経過技術がどうであれ相手の打突部位に当てりゃ良いというものでは無い。
昇段審査で「あんだけ当たったのに受からない」というのは、
まず構えが出来ていないし、当てに行く技術に長けているだけなのである。

審査をしていて、礼をして蹲踞して立ち上がって構えた瞬間に
「ああこれは駄目だな」と思うことは良くあることだ。

気を外して相手の崩れをフェイントで誘って打つ技術はあるが、
相手の正中線を取り合って攻め、機の動くところを打つ技術とは雲泥の差がある。
打たれて釈然としない打ちと「良いところを頂きました」という打ちは違う。

左足を軸とした三角矩の構え、体軸のブレない構えからの攻め入り。
生死の間合いで、それを自分からの能動的な攻めで乗り越えて打つ。
それがスイッチだが、スイッチの入れ方も間合と状況によって変わる。
相手の目を見ながら全体を観察し、いつでも打てる構えになっておく必要がある。
重心真ん中、配分が左足7右足3はいつでも動ける構え。(触刃まで)
重心やや前、配分が左足8右足2はいつでも打てる構え。(交刃から先)

打つべき機会の機は相手の心と身体と技が変化しようとする兆し。



左足は相手に対して真っ直ぐ。足幅一つ分空けて右足。左足爪先の位置に右足踵。
左足が横を向いているとどうしても右手に力の入った構えになってしまう。
一足一刀の間合いで左手親指の付け根が臍の前、剣先の向きは相手の左目の目頭。
結果、柄頭は木曜会の「会」の位置になる。
無理やり中心を取ろうとすると相手は守りに入ってしまう。



初太刀の返し胴はあまり評価されない。
中心を取るのには左手を使う。


(寸田と丹田を結ぶ線は垂直に)


(寸田と丹田を結ぶ線が前に傾いてはいけない)

竹刀はアンテナである。竹刀で相手を感じ取る。
感じ取るから後の先が可能になる。
感じ取るのは左手。(握り締めているわけでは無い)(小指は半掛け)

文字で勉強することも大事。
知っていることで位(くらい)も高まる。

左足の向き、左手の位置が構えの基本中の基本。
ここが出来ていないままで剣道の組み立ては出来ない。

礼法作法は普段の稽古で心がけること。
立ち間(遠間触刃の間)をしっかり意識すること。


(終了後も個人指導は続く)


【感想・反省点】

座学のみだが非常に勉強になった。
ここに来ると迷いが吹っ飛ぶのである。
反省点はいくつかある。自分の課題は難しいがはっきりした。

K山七段に聞かれたので下に記す。

【狐疑心(こぎしん)】
狐は疑い深く、猟師から逃げる時に途中で立ち止まり後ろを振り向く習性がある。
「本当に猟師が追ってきてるのかな?」と疑ってしまうのだが、
迷わず一目散に逃げれば助かるのに、立ち止ってしまって撃たれてしまうのだと言う。
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木曜会定例稽古(2019年9月5日)

2019年09月06日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時過ぎから21時20分まで。今年30回目。参加人数25名ほど。
体育館の中は蒸し暑い。厚手の稽古着だったので汗だく。

本日は剣道形。
木刀で素振りのあとで剣道形。
私はA立七段と組になる。取りあえず7本目まで流す。
あとは5本目までを詳しく説明指導。



以下、気のついたところのみ記す。

打太刀が動くから仕太刀が動くのではなく仕太刀は打太刀の影のごとく動く。
先の気位で進むとあるが、先とは何か?気位とは何か?説明できるように。

五行の構え
中段の構え=水の構え 上段の構え=火の構え 下段の構え=土の構え
八相の構え=木の構え(=陰の構え) 脇構え=金(ごん)の構え(=陽の構え)

陰陽説、三才(天・地・人の3つの才(働き)、天地人)

1本目は命を取る。2本目は腕を落とす。3本目は命を取らない。
人として、剣道としての昇華。

1本目の打太刀)足の引き付けを忘れないように。反動はつけない。自然な前かがみ。
1本目の打太刀)瞬間で引き抜き一拍子で打つ。もの打ちはどこか?
※打太刀の体幹がブレていると、仕太刀は抜きずらい。

2本目の打太刀)小手に打ち下ろす高さに注意。
2本目の仕太刀)下段の位置まで下げて抜く。残心は気迫と気位で。

3本目の打太刀)下段から中断へは「気争い」小手に打ち下ろす高さに注意。
3本目の仕太刀)位詰め。

「左足から」「右足から」と書いてある場合は足を伴う。
「左足を」「右足を」と書いてある場合は足を伴わない。

発声は、技の緩急強弱によって変わる。

打太刀と仕太刀の位置は、立ち位置を変えて稽古すること。
同じ場所で交代すると間違いが起こる。
正面向かって右が打太刀が原則。

機をみて打つ。
発意して、打とうと変化しようとした兆し。

仕太刀が機を作る。
仕太刀の気が充分になったところ。

有形の先々の先、無形の先々の先。
打とうとする先、それを打ち破る先の先、その出るハナを打つのが先々の先。

北辰一刀流の千葉周作は“他流の「先々の先」はわが流派の「後の先」のこと”と言った。
(流派によって解釈が異なるので全剣連では説明しないようにしている)

4本目の打太刀)巻き押さえ擦り込みつつ右肺を突く。突き終えた剣先は水平よりやや下。
4本目の仕太刀)突かれるその瞬間に巻き返す。

4本目は「先の気位」ではない。相手の動きによって変化する構え。
打太刀は上段に構えようとする動きから八相になる。
仕太刀は、上段に対する構えから八相に対する構えに変化して脇構えになる。
お互いがどうくるかわからないので用心して前に出る足幅は小さくなる。

5本目の打太刀)左足をしっかり引き付けて打つ。
5本目の仕太刀)頭上で摺りあげる。鎬を使うこと。

剣道形解説書はよく読むこと。
カタチが形(かた)になる。
理合がわかると剣道形、竹刀剣道に魂(たましい)が入る。




【感想・反省点】

七段同士なので気迫と理合のある良い形稽古が出来た。
しかしながら初めてのお相手と合気になる形稽古は難しい。

仕太刀の際、若干合わせ切れなかったのが反省点。
あと、気を抜くと剣先と体軸が少しブレるのが反省点。

いずれにしろ全剣連の解説書を、もう一度よく読んでみようと思う。
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木曜会定例稽古(2019年8月29日)

2019年08月30日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時20分まで。今年29回目。参加人数15名ほど。
雨。暑さはひどくは無いが湿度が高く蒸し暑い。

-----------------

素振りは左手と右手が糸で繫がっているように。
対角線の動き。左手で上げて右手は添える。
左のヒカガミは伸ばしたまま。左足で送り出すように。
打った瞬間に右手の力を抜くと冴えが出る。
右足を出すときはつま先から出す。膝が先に出ると馬足になる。

切り返しは飛んではいけない。
右足を出して振り上げ、左足を引き付けて打つ。(下がる時は逆)

竹刀の握りは右手も左手も「金づちで釘を打つ手」になるように。

右足を前に出しそのまま打つ。
右足を引いたり左足を引き付けたりしない。
右足を出した時は身体が前に出ない。前傾しない。

打つ前の予備動作は(余程の腕前があれば別だが)必要である。
予備動作=つま先を出す、もしくは膝を出す。(踵を下ろして腰を入れる)




【感想・反省点】

この2ヶ月ほどは故障のためほとんど稽古をしていない。
稽古不足なのか、打ちに強度も冴えも無く剣先がぶれる。
右手に力が入っているのがわかるが身体が言うことを聞かない。

打てる間合いまで入るのはわかるが、
実際の稽古でそこまで入ると相手のほうが先に打って出てくる。
やはり「自分の打ち間までどう入るか」が最大の課題であろう。
課題のある稽古は楽しい。剣道への取り組み方が変わってくる。

ここ木曜会はベースキャンプ。
迷ったらまた戻れる剣道の港である。
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木曜会定例稽古(2019年8月22日)

2019年08月23日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時20分まで。今年28回目。参加人数20名ほど。
相変わらず暑いが盆前よりはマシかも。

少し思うところがあり前回からは詳しくは書かない。
悪しからず。

---稽古前---
S山さんの七段審査のビデオより師匠のアドバイス。
123の足捌きではなく111という細切れの足になっている。
気迫が足りない。腹が出来ていない。ソワソワした感じに見える。
すりかぶりをしっかりやって前に体重がかからないように。


(1で入って前に体重がかかっている悪い例)


(1で入って左足でしっかり立って、いつでも打てる体制)

---稽古---
面を着けずに素振り、2人組での竹刀打ち。
(すりかぶりから、1、2、3から、攻め入りの工夫から)

懸かり手が123と足を出す。
受け手は懸かり手の123のどこでも良いので打つ気配を見せる。
受け手が気配(目を見る)を見せたら懸かり手は間髪を入れずに面を打つ。

最後の15分間で、面を着け3人組み。
右足スイッチから、起こりを打つ稽古。
切り返しで終了。

---お話より---
構えが即打つ体勢になるかというとそうでも無い。
構えから予備動作にどう移るか。
腰から入る。足を出していつでも打てる体勢。左足の踵は下ろしている。
動作として攻めを表す(前足に体重がかかりやすい)のではなく、
「気の攻め」として相手に通じるには、いつでも打てる体勢になっていること。

相手によって変わるので、相手のクセをよく見て判断すること。
123の一歩目は小さく。下がるクセの相手には追い込むように。

遠間で構えた時の構えと交刃の間での構えは違う。


(拡大)


【感想・反省点】

足を出には出すのだが、打つ体勢になっていないことはよくある。
漫然と足を出したら相手のほうが、すかさず打ち込んでくることもある。
打ち気にはやってしまうと、いつの間にか前かがみになってしまったりもする。
きょうの稽古方法は良い。普段の稽古でも取り入れたい。

師匠より「粕井さんはここに来て5年ぐらいになるかなあ」と言われた。
調べたら、平成22年(2010年)1月からほぼ毎週来ているのがわかった。
足掛け10年にもなるのだ。しかし10年の修行の割にはまだまだ未熟である。

しかしながら、理屈(理論)で剣道するのは良いことだ。
迷った時に、戻れる基本があることは良いことだ。
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木曜会定例稽古(2019年8月8日)

2019年08月09日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時20分まで。今年27回目。参加人数15名ほど。
先週と同じく暑くて湿気も高い。

少し思うところがあり、今回より詳しくは書かない。
今まで自分の復習用にせっせと書いてきたが、それも溜まってきた。
稽古用の自習メモは別に作り、じっくり復習しようと思ったからだ。

----------------

稽古は素振り、2人組での竹刀打ち、面を着けての3人組みでの基本稽古。
私は2人組での竹刀打ちまで。まだ急に振りかぶる動作は不安が残る。

今回は竹刀打ちでの基本稽古がとても良かった。
強度と冴えのある打ちは、左足、姿勢、右手左手の作用である。
何回も繰り返しやって、やっと満足の行くものとなる。これは良い。

先週わからなかった12345の足遣いもわかった。
わかったが、最後の右足の引き付けの時に身体が安定しない。
打ったあとの安定性というか体幹の未熟さを感じた。

3人組みでの基本稽古は中心を割りながらの正面打ち。
まずは構え、交刃の間での中心、そこからの割り方、打ち方。

足捌きは「イチ」だけでは無いということ。
これは重要部分だがここでは詳しく書かない。
カタチだけ真似ても不細工になる。


(中心を取ってからの入り方)

大切なことは、わかっていても、なかなか出来るものでは無いということだ。
しっかりした構え、体幹、気迫、ぶれない剣先、間合いの見極め、
中心の割り方、足遣い、打突の強度と冴え、打ったあとの残心の所作など、
正しい方法がわかっていても、そう簡単に身につくものではない。

きょうは自分の課題を再確認出来た!

ここで学んだことを持ち帰って実践する。
そして迷ったらここに戻っきて再確認する。
気長に行こう。一朝一夕に上手になるわけでも無い。

「稽古の中で基本稽古をする」・・迷ってはいけないのだ。
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押し手引き手・合気(木曜会定例稽古 2019年8月1日)

2019年08月02日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時20分まで。今年26回目。参加人数15名ほど。
強烈な暑さと湿気。人数が少ないのは暑さのせいなのかも知れない。

私は腕の肉離れがまだ痛むので、思い切ってお盆明けまで
防具を着けての稽古は休むことにした。素振りもしない何もしない。
本日は防具稽古は無し。私は見取り稽古。


---稽古中(素振り、竹刀打ち)でのお話---

打った時は手首が伸びるように。
振りかぶった時に首が前後に動かないように。
振り下ろしは少し鋭角に下りてきて下筋を使って打つ。

右手は横から握ってはいけない。
構えた時には切り手になっていること。

斜め45度で止めることにだけこだわっていたら間違ってしまう。
左手が利いていたら45度で止まるということ。
肩、肘、手首、胸の五角形を崩さず、そのままの形で振り上げ振り下ろす。

右手を「押し手」、左手を「引き手」と単純に憶えると間違ってしまう。
また右手を中心として左手だけで打とうとしても伸びの無い打ちになる。
試合で相手より早く打てるかも知れないが刀法の理合では無くなってしまう。

右手の中にも引き手と押し手がある。
中指を中心とし、小指薬指で引いて親指人差し指で押す。
左手も同じ。

右手左手を一つの拳として考えると引き手と押し手がわかりやすい。
(右手と左手をくっつけて握って打つと場合に顕著になる)
右手と左手の接点が中心となって、右手が押し手、左手が引き手になる。
右手と左手は連動していること。

両手の間隔を広げて握った場合でも、両手の間を中心とした大きな拳と考え、
その大きな拳の中で、押し手引き手が生まれて竹刀の打突力が生まれる。

1、2、3、4、5の稽古。(先週の復習だが私は休んだのでよくわからない)

1で、止まる。高齢者は、ここで止まらず打ちに出てしまう。
1で相手のキ(気と機)を伺うから、それが「溜め」になる。
相手の目を見ながら、すーと入る。イーチの「チ」の部分で溜め。
相手がどうしようとしてるのかという「気」を伺う。目、肩、首、全体。
相手が入ってこようとするところを攻め返す。
攻めてこようとする相手の気を見て機会の機で打つ。
相手が狙っているところに無策に入っては駄目。

礼をしたところで相手がどういうタイプか見定める。
きっちりしていない相手とは合気にならない場合が多い。

打つべき機会は合気が外れたところ、崩れたところ。
お互いに合気になるから気が外れた(気を外す)ことがわかる。
最初から合気を外していてはそれがわからなくなる。
まず合気になること。相手の気を崩すから精神的な優位性が生まれる。
女性は返し胴が打てることで精神的な優位性が身に付く。

精神的優位性は、まず構え。気迫。
いつでも打てるという気構え身構え。

日本剣道形一本目でも、仕太刀から「先に打つぞ!」
という気がわかるから打太刀が(遅れまいと)打ってしまうのである。
先には有形の先と無形の先がある。有形の先々の先と無形の先々の先がある。
一本目の仕太刀は「無形の先々の先」、反応して打太刀が止むを得ず打つ。


(竹刀打ちで手の内の稽古)


(構えた時、打った時も「切り手」になっていること)


(左手の握りが出来ていれば意識しなくても剣先は下がらない)


(合気)


(合気を外す)


【感想・反省点】

稽古には参加していないが多くの事を学んだ。
打突の強度と冴えは力では無いということもわかった。
私はまだまだ力で剣道をやろうとしていたわけだ。
だからテニス肘や、腕の肉離れという故障で苦しんでいる。

普段の稽古で出来ていないことばかりである。
稽古復帰が待ち遠しい。
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木曜会定例稽古(2019年7月18日)

2019年07月19日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時15分まで。今年24回目。参加人数20名ほど。
素振りをしてみたがまだ無理っぽい。
O野君も来ないので本日も見学のみ。
気温はそうでも無いが雨のせいか蒸しっぽい。

本日も横で見学。
特に気に留めた部分のみ記す。

---稽古中でのお話---
切り返しはリズム良く。
打ち切ってないところで竹刀を戻そうとしてしまう人が多い。
打ち切って、その反動で竹刀が返ってくるように。
右腕で引き上げようとしてはいけない。
受けるほうも面の近くで受けるように心がけること。

すれ違うときに相手を見失っては駄目。
相手から顔(目)を逸らさずに振り返るか、
肩がすれ違う瞬間に相手に正対するように向きを変えて下がる。
相手と距離を取って向かい合い、右足を引き左足に体重を乗せて構える。
身構え気構えを作ることで剣道に風格が出る。日頃の稽古で身に付けること。

鎬で中心を取りながらの面。
一足一刀の間で中心を無理やり取るのではなく、
交わった所を中心と考え、右足を出しながら中心を取りつつ面に行く。
右足を出しながら・・の部分で剣先は上げないこと。

入りは上体から(前かがみ)入っては駄目。
そこまで入るのか・・というところまで入る。
真っ直ぐ入るのがこつ。少しでも右横から入ったら駄目。
入ったら引くタイプにはもう一つ入ってみる。
一枚の壁のようにして、すーと入る。

返し胴は相手の鎬を感じながら入る。
最初から返し胴を狙って入ったら面に打ってきてくれない。
こちらから面に行く気勢を持って一歩入ること。

---終礼にて---
剣道はスイッチを入れるまでが剣道である。
技前をしっかり作ることが大切であって、
結果ばかり求めては技前の作り方が疎かになってしまう。
技前を作るからこそ良い結果が出るということを忘れないように。


(最初は素振りから)


(足捌きの稽古、左足をすぐに引き付ける)


(切り返しは打ち切った反動で竹刀が戻るように)


(入りの稽古の説明)


(交わったところから中心を取りながら面に行く)


(最後は1分半の回り稽古)


【感想・反省点】

最後の回り稽古では、ほとんどの人が自己流に戻っている。
岡目八目だから言えるのであって、自分も中に入れば同じようなものなんだろう。
ここで学んだことをどれだけ自分の道場で表現できるのか。それが課題である。

豪州から戻ってきたT村さんが集合写真を撮ったので、
フェイスブックでUPされた写真をここでも紹介しておく。


(稽古のあとの集合写真その1)


(稽古のあとの集合写真その2)
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木曜会定例稽古(2019年7月11日)

2019年07月12日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時15分まで。今年23回目。参加人数20名ほど。
先週は腕の故障のためお休み。本日も見学のみ。
O野君来るかな?と思って着替えたけどO野君もお休み。
開いた扉から風が入ってきてそこそこ涼しい。

本日は横で見学。
特に気に留めた部分のみ記す。

---素振りでのお話---
左足のヒカガミを伸ばしたところから左足で右足を送り出す。
体幹が出来ると目標物に対する打突のブレが無くなる。
振り下ろした時、左拳が上がるような打ちにならないように。

---稽古中でのお話---
竹刀が打突部にきちんと当たらないのは間合いが悪いから。
大抵の場合は間合いが遠すぎるから。

打ったあとの足捌きと体捌きの改善。
打ったあとは、振り向いて対峙し、右足を引いて構えること。
振り向いた時に足が泳いでいては駄目。剣先もピタッと止めること。
振り向いた時に近ければ、そのまま下がって右足を引いて構える。
この時に頭を引いて背筋を伸ばすと見違えるほど風格が出る。

打ったあとの残心、構え直しは昇段審査では見せ場である。
歌舞伎の見得をきるのと同じでゆっくり堂々と行うのが良い。
見得をきっている時は相手は打って来ない。

普段の稽古でも考えながら稽古をすることが大事で、
こしてやろう、こうしたらどう出るかな?など考えながら行うこと。
そのためには自分から仕掛けていく「先の気持ち」が大事である。

「いーち、いちに」の剣道。「いーち」でどう入るか。
「いーち」で入れるか入れないかで剣道は決まってしまう。
そこで相手の機を見て技を出す。すぐ打ってしまっては駄目。
打ち気にはやって入ってしまったら失敗する。

勝つべきところは「相手が打とうとした」ところ。
「いーち」で入るところを怖がっていてはいけない。
しゅっと入る。思い切って自分の打ち間まで入ること。

先の気持ちを持ち続けること。
集中とは「今、起ころうとする現象を予測し続けること」である。
(木曜会メンバーであるメンタルトレーナーの衣笠氏の言葉)
一点に集中することでは無い。先先と読んで閃く剣道。

「いーち」で入ってすぐに打っても駄目だが待ち過ぎてもいけない。
どこまで我慢すれば良いのか。それが明確になるのが間合いである。
相手が来るのを待ってばかりいては待ち剣になってしまう。
自分から中心を割って入って行けると思ったら打つことも大事。


(稽古前の風景)


(素振り)


(3人1組の稽古風景)


(「いーち、いちに」の説明-1)


(「いーち、いちに」の説明-2)


(「いーち、いちに」の説明-3)


(最後の1分半の回り稽古)


【感想・反省点】

始礼のあと、師匠に「腕の肉離れして見学します」と言うと、
「トシ考えなアカン」「理に適ってないんと違う?」言われてしまった。
確かに相手よりも先に打とうと無理をし過ぎたのは事実である。

左腕はテニス肘、右腕は肉離れ。
もはやスピードを求める年でも無いのも確か。
これは鍛える方向を変えなさいという暗示なのかも。

---------------------

打ったあとの残心、右足引き付けての構えを意識するだけで、
稽古している道場全体の雰囲気が変わってしまうのがわかった。
全員、風格が違うのである。少しのことでこれほど変わるものなのか。
これは日頃、常に意識しておきたいコツである。

---------------------

終了後、同門のK芦五段にアドバイス。
基本稽古であっても元立ちは真剣に打つこと。
真剣に打ち込むことによって自分の稽古にもなるし掛かり手の稽古にもなる。
真剣に面に打ってくるから掛かり手は出小手も返し胴も打てるのである。

面打ちが出来ていない。面が打てなければ攻めが効かない。
最初から構えの剣先が相手のほうを向いていない。
打ってきたら返そうとする剣風が丸わかりである。
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