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渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

映画『X-ミッション』(2015)

2021年02月07日 | open


『X-ミッション(原題 POINT BREAK)』

<あらすじ>
かつて、バイクスタントともいえる
エクストリームライダーだった通称
ユタは、高山での岩山バイクジャンプ
の転落事故で親友を
亡くした。
彼はエクストリームスポーツを辞め、
23才で高校を卒業し、大学も法科
大学院も卒業してFBI捜査官の訓練生
となった。
その頃、全世界で輸送中の金塊や大量
の札束を強奪して空中にばらまいたり
する犯罪組織が犯行を重ねていた。
彼らは、日本人のオノ・オザキという
者が挑戦した犯罪アドベンチャーで
ある「オザキ8」を実行しようとして
いた。
これは、30m級の波に乗ったり、難攻
不落のベネズエラのエンジェルフォール
の横の断崖979mを素手でクライミング
したりする8つの項目をオールクリアする
ことだ。
そのためには人殺しでも銀行強盗でも
行なう。
だが、オザキ自身も3項目目が達成でき
ずに死亡した。
この犯行計画を解き明かしたFBI訓練生
のユタは、臨時に特別捜査官として
その犯行一味に接近し潜入捜査をする
ことになる。
世界各地のFBI特派員と連携しながら、
ユタは犯行を食い止めるために、世界の
秘境をめぐる世紀のスペクタクル捜査
に乗り出す。

<感想>
最高に面白い。
カメラが実にスケールが大きい。
もちろんCGや合成編集が駆使されて
いるのだが、バイクでの熾烈なチェイス
シーンあり、空に海に陸に崖に滝壺に
と主人公と犯人グループが躍動する。
これは映画館で観たかった。
ドローンを使用しての撮影映像が
大迫力だ。
視覚映像的に十分に見応えがあるし、
お約束のFBIと犯人グループの銃撃戦
もある。
バイクでのチェイスシーンや、ロープ
ウェイのゴンドラに空を跳んで飛び
降りるシーン、
ウイングスーツベース
ジャンプや素手
で1km近い垂直の崖を
登るフリーソロ
のシーン等々、存分に
楽しめる。

久しぶりに、映像視覚的に面白い映画
を観た。

ただ、いくら映画はファンタジーとは
いっても、落差979m、岩にぶつからず
に直に落ちる距離807mの滝の上から
滝壺まで落ちても生きているというの
は、なんぼなんでもファンタジーが
過ぎる。ほんの数十メートル程で水は
コンクリートほどの硬さと同じになる。
800mの落差を落下したら、下が水面
でも助かりはしない。肉体はミンチの
ような肉塊になる事だろう。



ここの天辺から真下に800m落ちても
主人公と主犯格は生きている。
それはあくまで寓話的映画だけの話
だ。創作絵空事のファンタジーなのだ。


この映画は世界的冒険家で、数々の記録
を打ち立てながらも、ウイングスーツ
ベースジャンプ中に空中で岩山に時速
160km/h以上で激突して死亡した
ディーン・ポッターに捧げる映画では
ない。あくまで娯楽映画だ。
「犬を置いて行くな」を信条とする彼
は、世界各地どこに行くのにも愛犬
ウィスパーを連れて行った。


命綱なしで崖を登るフリーソロはディーン・
ポッター
が広めた。


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