H. Roselli
私が自分で打ったナイフの斬鉄試験で
やるようなことをしている。私の場合、
更に垂直十字合わせで上からバトニング
をやる。
ヘイモ・ロセリッ。実用的北欧ナイフの
実力者。
鋼と熱の関係を知っているから斬鉄剣
の製作を実現できる。
彼はジャーマン・スティール社から
高炭素鋼の金塊のようなインゴットを
購入し、それを自ら機械での圧延鍛造
によってブレード材の原材を作っている。
なかなかいいね。
こういう刃物が信頼できる。
ロセリッのナイフは計測でロックウェル68
出ているようだが、ただ硬いだけでは
ダメで、刃物全体に粘りが無くては絶対
に斬鉄はできない。
温度を上げすぎてバカ鉄にしないことだ。
鍛造もそうだが、焼き入れも変態点を
超えたあたりでの焼き入れを行なう。
焼き入れ冷却液にも秘密があるが、重要な
事は再輝点と下降変態点の存在を明確に
認知し、その瞬間を感知できる事だ。
実に美しい。これが実力を備えた虚飾の
ない本物の美だ。
Roselli Knives