渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

タイトリスト・コンバージョン

2022年12月10日 | open



フルスプライス本ハギのキュー。
ベースは70年ほど前のキューだ。
ブラジリアン・ローズウッドを
使用している。

ボロボロだった物を私がリペア
した。



このキューは、エンドキャップを
真っ白いデルリン®に交換したい
と思っている。タイトリスト・
コンバージョンのように。

だが、製作当初の原状を保つのも
ありかと悩んで
いる。
ホワイトデルリンの魅力はオールド
キューファンが持つ憧憬にも似て
いる。
やはり、エンドは白樹脂でないと、
という妙な感覚がオールドキュー
ファン全般にあるようだ。

ただ、このキューにはウエイトボル
トが装着できない構造だ。
そして、デルリン®等のPOMは
接着不能であるので、エンドキャッ
プ本体と樹脂に接合の大ネジを切ら
ないと締め付け密着ができない。
デルリンを接着剤で着けただけの物
は、呑み込みの距離を取っても、
そのうち確実に緩んで外れる。
そのため、バラブシュカはボルトで
固定する方法を採用し、TADコハラ
はキューエンド本体木部とデルリン
エンドキャップにネジ切りをする
事で締め付け固定する方法を採った。
ペシャウアーなどが別樹脂でもネジ
切り固定しているが、それはキュー
のパーツの緩み防止の為の手間を
かけた製作法だからだ。

デルリンの単純接着は無理。
表面を特殊専用加工しない限り、
接着剤では木材に接着できない。
ウエイトボルトを締め付けネジと
して兼用させる以外の方法は、
デルリンのエンドキャップ固定
はTADのようにネジ切り加工する
ほかは無い。
それには専用旋盤とビットと高度
な加工技術が必要になる。
むしろバラブシュカタイプのよう
にウエイトボルトねじを木部に
切ってデルリン装着のほうが簡単
だ(私のオリジナルキューはそう
した構造にしてある)。
いずれにせよ、デルリン®等の
POMの装着は簡単にはいかない。

私のオリジナル・コンバージョン。
Luke Landwalker Model No.6。
エンドのデルリン®の装着方法は
バラブシュカ方式にした。
製造手法はタイトリスト・コンバ
ージョンだ。全長59インチ。


私の自作オリジナル。
Luke Landwalker Model No.7。
友人だったリペアマンがくれた
デルリン®の丸棒素材を使用し
た。装着方法はバラブシュカ式。
ブランクは30年かけて私が削っ
た。メープルの突き通し無垢木
一本物。

曲がり一切無し。
撞球性能と撞き味、オールド
TADに近似。全長60インチ。


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