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渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

演出としての時代劇での表現

2020年12月11日 | open








斬鉄剣。
こうしたことは実際に起こり得るで
あろうから、映像表現としてもアリだ。
例えば現代刀と呼ばれる「刀のような物」
できちんとした本物日本刀の斬撃を受け
たら、例え
二刀で受けようともこうなる
可能性は高い。
それが斬鉄剣と呼ばれる靭性と強度の
高い刀であったならば、こうなるは
まず必定。


では、ガラスのように脆い現代刀では
なく、刃が付いたれっきとした本物の
時代
日本刀同士で斬撃をするとどうなる
のか。

それは互いの刃が相互に噛みあうように
十文字に深く切り込む。

これは私とかつての私が通った道場の
師範代が道場にて
実験済みだ。
また、刃の付いた日本刀同士での剣戟
をするとどうなるか。これも実験した。
安全のため、バイクのフルフェイス
ヘルメットを被り、防具を装着して
試した。
結果は、刀を斬撃で合わせると、無数の
細かい刃こぼれの刃が、まるでグライン
ダーで鉄を削った時の削りカスが飛ぶ
ように飛んでヘルメットのシールドに
突き刺さった。
これが素顔であるならば、無数の金属片
が顔面に突き刺さることだろう。
もちろん目に入ったらひとたまりも
ない。
また、刃が飛ぶということは、そこから
組織脱落の欠損によって刀身折損の可
能性が発生するということになる。
討ち入り斬り合いの前、また合戦の前
には砂山等で刀の刃を潰して刃こぼれし
にくくしたというのは、実戦日本刀では
大いに適切な処置であったことが理解
できる。
日本刀実用時代の「いくさの心得」と
いうものだろう。

日本刀は多少曲がっても使用できる。
しかし、折れたらその場で自分の命は
折れた刀身と共に飛んでいく。


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